記者会見

北村外務報道官会見記録

(令和6年9月18日(水曜日)15時49分 於:本省会見室)

冒頭発言

(1)岸田総理・上川大臣の米国訪問

【北村外務報道官】冒頭、私(北村外務報道官)の方から2点ございます。
 1点目は、既に発表済みですが、岸田総理大臣、及び上川外務大臣の米国出張についてです。
 まず、岸田総理は、諸般の事情が許せば、9月21日に、米国主催により、デラウェア州ウィルミントンで開催される日米豪印首脳会合に出席します。その後、23日まで、第79回国連総会出席のために、米国ニューヨークを訪問します。そして、未来サミットに出席する予定です。
 また、上川外務大臣は、同じく諸般の事情が許せば、9月23日から24日まで、ニューヨークを訪問し、国連総会ハイレベル・ウィーク関連行事等に出席予定です。
 なお、現地では、岸田総理及び上川大臣は、それぞれ各国の首脳、及び外務大臣との二国間会談等を行う予定にしていますが、いずれも詳細は調整中で、現時点では決まっておりません。

(2)日・UAE経済連携協定(EPA)の交渉開始

【北村外務報道官】2点目は、先ほど外務大臣会談を発出しましたが、日本とアラブ首長国連邦、UAEとの間の経済連携協定の交渉開始についてです。
 今般、日本国政府とアラブ首長国連邦、UAE政府は、経済連携協定、いわゆるEPAの交渉を開始することを決定しました。
 日本とUAEの間においては、並行して交渉が行われる、日本と湾岸協力理事会、いわゆるGCCですが、その自由貿易協定に加えて、野心的で、バランスのとれた、包括的なEPAを締結することにより、貿易投資の拡大を始めとする両国間の経済関係の強化等に資することを期待しています。
 我が国としては、引き続き、UAEとの間で、幅広い経済関係を強化しつつ、様々な分野で協力関係を拡大してまいります。
 私(北村外務報道官)からは、以上2点です。

「佐渡島の金山」に関する追悼行事

【読売新聞 工藤記者】世界遺産の「佐渡島(さど)の金山」に関連してお伺いします。
 7月の世界遺産委員会で、「佐渡島の金山」が登録された際に、日本政府代表は、「全ての労働者のための追悼行事を行う」と表明しました。現地の韓国メディアの報道によりますと、韓国の外交部長官が、「佐渡島の金山」に関する追悼式を9月中に開催することは困難との認識を示したと報じられています。開催時期については、年内ということで、これまで発表があったかと思いますけれども、具体的に、それがいつ頃になるのか、現在の準備状況をお聞かせください。

【北村外務報道官】「佐渡島の金山」と追悼行事に関する御質問ですが、本年7月の第46回世界遺産委員会で、日本政府代表が述べましたとおり、「佐渡島の金山」における全ての労働者を追悼する行事が、毎年行われる予定になっています。本年の行事につきましては、秋頃に実施する方向で、詳細を調整中です。

中国・深圳における日本人学校生徒被害事案

【テレビ朝日 杉本記者】深圳での邦人被害についてお尋ねします。午前の副長官会見で、再発防止と詳細の情報の共有を申し入れたとありましたけれども、その後、新たに情報の共有があったのかどうか、特に、被害に遭った方の健康状態について、何か把握していることがあれば、教えていただきたいと思います。

【北村外務報道官】中国広東省深圳におきます日本人学校生徒被害事案についてですが、今、御質問にありましたとおり、午前中の森屋副長官の会見において、御指摘の発言をされたと承知しています。外務省としては、在広州の総領事館、そこから直ちに現地に館員を派遣し、事実関係の確認や関係者との連絡等、必要な支援を行ってきているところです。新たな情報がありましたら、また、この後、副長官会見等で発表させていただきます。

【朝日新聞 高橋記者】深圳の関連で、この事案が与える日中関係の影響をどう見ていらっしゃるか、お伺いしたいです。

【北村外務報道官】この件、今の御質問でもありましたとおり、まず、この事案に対して、いかに対応するかが重要ですので、まず、現地の在広州総領事館の方から、邦人保護の観点から、現地の当局に対して、詳細な情報の共有を求めるとともに、日本人の安全確保につき万全を期すように強く求めているところです。
 この事案の影響ですが、まず、この容疑者、既に現地の当局によって拘束されて、取り調べが行われているところと承知していますので、この犯行の背景、あるいは、それが日中関係に与える影響等について、現時点で予断を持ってお答えすることは差し控えます。

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