記者会見
茂木外務大臣会見記録
(令和2年2月18日(火曜日)9時24分 於:本省会見室)
冒頭発言-新型コロナウイルス
(1)クルーズ船関連(ウエステルダム号)
【茂木外務大臣】私(大臣)のほうからクルーズ船関係で,外務省と関連する部分をご報告します。まずウエステルダム号ですが,邦人乗客4名は,カンボジアでPCR検査の結果全員が陰性と判明いたしました。昨日17日深夜発の全日空便で本日の早朝に成田に到着し,成田空港の検疫所で今PCRの検査を実施している,こういう状況であります。また乗員1名につきましては,現状は下船を希望しておりません。また連絡等をとりながら必要な支援をしていきたいと思っております。
(2)クルーズ船関連(ダイヤモンド・プリンセス号)
【茂木外務大臣】それからダイヤモンド・プリンセス号の外国籍の乗客乗員の下船・出国についてですが,すでにチャーター機を運行した米国以外では,カナダが2月19日,つまり明日よりも前に自国チャーター機により自国民を下船・帰国させたいとの意向を伝達してきております。オーストラリアも17日に自国チャーター機で自国民を19日以前に帰国させる意向を固め,その旨モリソン首相が発表するとともに,帰国オペレーションに関する日本の支援に対しまして謝意を表明していると承知をいたしております。
また,イタリア,韓国及び香港が,今後いずれかの段階で航空機を派遣する意向を明らかにしており,その他の国・地域からも,今後,同様の要望が寄せられる可能性はあると思います。
これらの国・地域の乗客の下船や帰国については,今後,チャーター機がいつ着くかとか,様々な調整が必要でありますが,19日よりも前の下船については,米国のケースと同様に,我が国の一般市民と接触しない,交わらないように,空港までの移動そして出国前のプロセスについて,今後調整していく予定であります。
習近平中国国家主席の訪日の見通し
【産経新聞 力武記者】ミュンヘンでの王毅(おう・き)外相との会談で,習近平(しゅう・きんぺい)国家主席の訪日を予定どおり進めるということで一致したということだと思います。ではありますけれども,昨日の中国国営メディアの報道で,今月24日に開かれる常務委員会で全人代の延期が審議されるということのようで,もし,全人代が延期されるということになると,今後の習主席の訪日日程にも影響を与えることになるのではないかと思いますが,そこらへん,現段階での見通しをよろしくお願いします。
【茂木外務大臣】まず,15日の日中外相会談におきましては,習近平国家主席の訪日時期については,今年の春ということで一致をして,具体的な日程については調整中ということであります。そして,報道については承知をしておりまして,コロナウイルス対応等,中国の動向は注視をしておりますが,現時点では習近平国家主席の訪日は予定どおりでありまして,それに向けた準備を粛々と進めていきたいと考えております。