記者会見
河野外務大臣臨時会見記録
(令和元年5月10日(金曜日)15時38分 於:ロシア・モスクワ)
冒頭発言
【河野外務大臣】本日ラブロフ外務大臣との間でワーキングランチを含んで約4時間平和条約交渉を行いました。平和条約締結については昨年11月での首脳間の合意にしたがって双方受け入れ可能な解決策を見いだすべく突っ込んだやりとりをいたしました。2月のミュンヘンでの外相会談のあとの次官級で論点整理をしてきたことを踏まえて,今日の協議に向けて準備をしてきましたが,今日は特に立場の異なる部分について相当率直に協議を行いました。会談における合意事項については共同記者発表で述べたとおりです。会談の内容については申し上げませんが,日露の立場が異なる部分につきましてはこれまでの外相会談に加えて,明確に日本の主張を申し上げて参りました。かなり厳しいやりとりになりましたが,ラブロフ外務大臣との会談は全部で外務大臣就任以来10回目になるかと思いますが,これまでの信頼関係の上で率直に議論ができたと思います。ラブロフ外務大臣とは6月の首脳会談を実りあるものにするとの共通の目標に向けて様々議論もできました。共同記者発表の際に申し上げたとおり,共同経済活動に関する作業部会の日程で一致しましたし,元島民の方々のための人道的措置についても引き続き着実に取り組みを進めていくことを確認をすることができました。事務方に精力的に作業を進めるように改めて二人で指示を出し,今月末のラブロフ外務大臣の訪日の機会に進捗状況を改めて確認をしたいと思います。日露両国の戦略的利益である真のパートナーシップ構築に向けて平和条約交渉を粘り強く,前進をさせていきたいというふうに思います。ワーキングランチでも引き続き日露の平和条約交渉に関して議論いたしました。
ラブロフ外務大臣が5月30日に訪日し,東京において日露2+2,それと日露外相会談を実施いたします。6月の首脳会談に向けて引き続きよい議論ができることを楽しみにしております。私からは以上です。