記者会見

河野外務大臣会見記録

(平成31年2月19日(火曜日)16時34分 於:本省会見室)

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冒頭発言

(1)国際女性会議(WAW!)開催

【河野外務大臣】3月23,24日の2日,第5回になります国際女性会議(WAW!)をW20と同時に東京で開催いたします。今回のWAW!のグランド・テーマは「WAW! for Diversity」。SDGsが目指す「誰一人取り残さない」社会の実現に向けて,今の日本社会及び国際社会が抱える今日的な課題について,議論をしっかりとしてもらいたいと思っています。
 キーノート・スピーカーには,2014年ノーベル平和賞受賞者でありますマララ・ユスフザイさん,それから前のチリの大統領も務められたミチェル・バチェレ国連人権高等弁務官,また,ガブリエラ・ミケティ・アルゼンチン副大統領などから特別なご挨拶を予定しております。また,10か国以上から女性の外務大臣をお迎えするほか,国際機関のハイレベル,あるいは国内外の企業関係の方々,その他,報道関係の皆様からもご参加を予定しております。
 この会議は,誰でも無料で一般傍聴者として参加することができます。既に参加者の募集を開始しておりますし,今後も外務省ホームページやWAW !のフェイスブックなどで情報を発信していきたいと思っております。

(2)ベネズエラ情勢

【河野外務大臣】我が国はこれまで累次にわたり,ベネズエラにおける政治・経済・社会の情勢悪化,及び人道上の危機に対する懸念を強く表明してきました。このような中,グアイド・ベネズエラ国会議長は,大統領選挙を行うための暫定大統領として宣誓を行っております。そして,我が国としては,民主主義の回復の観点から,大統領選挙の早期実施を求めてまいりましたが,残念ながら現時点で大統領選挙が実施されておりません。
 かかる状況を踏まえまして,我が国としてグアイド暫定大統領を明確に支持することを表明いたします。自由で公正な大統領選挙が早期に実施されることを,改めて求めていきたいと思います。
 また,我が国として,避難民を含むベネズエラ国民への民生支援を継続するとともに,影響を受けている周辺国に対しても,支援を継続していきたいと考えております。

ノーベル平和賞への推薦

【エコノミック・マンスリー スシロリチャード記者】一つはノーベル賞の話なんですけれども,今までの日本の歴史なんですが,政府からノミネーションの手紙,指名の手紙を出したことがあるかどうか,そこの辺を聞きたいです。例えばなんですが,昔,オバマ大統領にノーベル平和賞を与えたいとか,例えば日本の総理大臣がノミネーションの手紙を出したとか,ノーベル賞委員会に,それが聞きたいです,あるかどうか。
 2番目は先週土曜日,ある番組で,シンガポールの中に日本人が,誰が一番人気あるんでしょうか。結果としては安倍総理,一番人気ありました,ナンバーワンですね。たぶんインドネシアの中でも安倍総理も一番人気あるんだと思いますので,この質問は本人に,総理大臣に聞きたいと思いますが,でも外務大臣として,なぜ安倍総理がインドネシア,シンガポールだけではなく,ASEANの中で一番人気あるのでしょうか。よろしくお願いします。

【河野外務大臣】ノーベル平和賞については,50年間,推薦・非推薦を明らかにしないということでございますので,特にコメントすることはございません。ASEANでなぜ安倍総理が人気があるかということは,これは是非ASEANで聞いていただきたいと思います。

竹島周辺海域における韓国海洋調査船の航行

【日経新聞 江渕記者】韓国の海洋調査船が,昨日にかけて竹島周辺の領海を航行していた件ですが,午前の官房長官の記者会見で韓国側に抗議をするとともに説明を求めたということですが,説明はその後あったのでしょうか。ということとあわせて,数年前に韓国が竹島周辺で,泥を採取するなどの海底調査をしていたという報道がありましたけれども,この件はどう対処されますでしょうか。

【河野外務大臣】説明があったということを,今の時点で私(大臣)は聞いておりません。泥の採取が数年前にあったということですので,この件についても日本から韓国に抗議を申し入れています。

ベネズエラ情勢

【朝日新聞 清宮記者】2点お伺いしたいのですが,1点目は,冒頭あったベネズエラの関係で初めてグアイド氏の明確な支持を表明されたと思うんですが,これは大統領選の期限が迫る中で,行われないから今回初めて表明されたということなのでしょうか。

【河野外務大臣】ベネズエラ政府に対して,昨年5月ですか,先般行われた大統領選挙の正統性につき,国際社会の中で広く疑念が呈されている中で,この疑念に対して十分な説明責任を果たすよう,繰り返し申し入れてきたところでございますが,残念ながらこうした説明責任が果たされない中,依然として大統領選挙が実施されていないというような状況を踏まえ,今回グアイド暫定大統領を明確に支持することを表明することにいたしました。

ノーベル平和賞への推薦

【朝日新聞 清宮記者】もう1点お伺いしたいのですが,ノーベル賞の関係で推薦については明らかにできないと思うんですが,実際,米朝首脳会談1回目が行われたあとも非核化が進展していない状況ではありますが,大臣から見てトランプ大統領はノーベル平和賞に値すると思われるか,非核化の現状をどうご覧になっているかお伺いできますか。

【河野外務大臣】残念ながら非核化については,未だ進展がないというのが現状だろうと思いますが,この米朝のプロセスがさらに進んで,北朝鮮が非核化あるいはミサイルの放棄といったことを実現した場合には,トランプ大統領は当然にノーベル平和賞に値するのではないかと思います。

英国のEU離脱

【NHK 小泉記者】ブレグジットの関係で伺います。ホンダがイギリスの工場を閉鎖する方向で調整していると報じられています。EUで今後が見通せない状況の中で,実際に撤退を検討する企業も出てきていますけれども,こうした状況の受け止めと,政府として改めてEU側,企業側に対して,どのように対応していかれるかお願いします。

【河野外務大臣】個別にホンダの件については,詳細を承知しておりませんのでちょっとなんとも申し上げられませんが,こういう状況の中でノーディールでブレグジットが行われた場合,カスタム・インスペクションのところでですね,どうなるかというのが分からないわけですし,非常に自動車のように多くの部品が英国外から来て製造が行われているようなもの,これは自動車以外にもたぶんあるんだろうと思いますが,当然に,ジャストインタイムなどということができなくなることが容易に想定をされるだろうと思いますので,そういう状況の中で各社がそれぞれ必要と思われる判断の検討に入るというのは,これは当然のことだろうと思います。
 日本政府としては繰り返し,様々なレベルでノーディール・ブレグジットは絶対に避けなければならないということと,透明性と法的安定性を確保してほしいということは再三申し上げてきたわけであります。今回のミュンヘンの安保会議の中でも,EU加盟国の外務大臣には,日本からこうした問題について懸念を提起し,EU側でも対応できるところはしっかりと対応してほしいというお願いをいたしましたが,実際には英国がどのような対応をするかというところが,大きく関わってくることになろうかと思います。
 もし,このままノーディール・ブレグジットが行われた場合には,日EU・EPAが英国に適応されず,WTOルールに戻るということにもなりますので,これは日英の経済関係にも大きな影響を及ぼすものだと思っておりますので,日本として,引続きノーディール・ブレグジットは避けるべきだということを明確に伝えたいと思いますし,いま西村副長官のところで,各省庁集めて対応策の検討と説明を企業に行っているところでございますので,企業に対して影響を最小化すべく,政府としてもできるところはやっていきたいと思います。

米朝首脳会談

【共同通信 福田記者】米朝首脳会談の関連なんですが,首脳会談の前と後でカウンターパートのポンペオ長官とはどのような形で意思疎通を図るお考えか教えてください。

【河野外務大臣】前後で会って話そうという話はございますので,引続き追求はしていきたいと思います。

【日経新聞 林記者】その関連で,米朝首脳会談ではアメリカ側の相応の措置を北朝鮮が求めていると言われていますけれども,大臣はかねて,北朝鮮が具体的な行動に出るまでは経済制裁は維持すべきだと,この考えはポンペオさんとの電話会談なり会談なりでもお伝えされるのかというのと,日本人拉致問題についてはどう取り上げるご予定でしょうか。

【河野外務大臣】私(大臣)が米朝会談をやるわけではありませんから,どのように取り上げるつもりかというのは,それはポンペオさんとの会談の中でということですか。これはもう,繰り返し申し上げてきていることでありますし,この経済制裁に対する考え方も日米では一致しておりますので,特に改めてこちらから何か言うというよりは,これは日米共通の考え方というふうに考えていただいてよろしいかと思います。

ベネズエラ情勢

【東京新聞 大杉記者】ベネズエラの件で確認させていただきたいんですけれど,明確に支持されて,民生支援は継続とおっしゃいましたけれども,明確に支持することによって日本がやることが,例えば支援の規模を拡大するとか,何か変化があるのかどうか教えていただけますか。

【河野外務大臣】今回は,立場をまず明確にしようということでございます。これまでも様々な支援はやってまいりましたので,それは継続をしてまいります。今後の情勢の変化に応じて,それに対して量的な,あるいは質的な変化をするかどうかというのは,これから検討していきたいと思いますが,今の時点では明確な支持表明をまずしたいというふうに思います。

日米韓の連携

【読売新聞 梁田記者】先ほどの米朝会談の話に戻るんですけれど,いま日本と韓国の間で様々な問題がある中,北朝鮮に関しては日米韓での連携というのはずっとおっしゃってきたことだと思います。そういう意味で,改めて韓国の康京和(カン・ギョンファ)長官,あるいは韓国政府とはどのようにその枠組みの中で連携していきたいか,現状の日韓関係を踏まえてお答えいただければと思います。

【河野外務大臣】先般のミュンヘンでも,この件については日米韓,しっかり連携をしていくことが大事だと,これは意見の一致をみているところでございますので,これまでどおり,しっかりと連携してまいりたいと思いますし,早期に情報をシェアして,対応策を三か国できちんと連携していきたいと思います。

シリア情勢

【パンオリエントニュース アズハリ記者】
(以下は英語にて発言)

 記者会見での質問の機会をいただきありがとうございます。中東情勢について伺います。在シリア日本大使館の再開に関する最新の検討状況についてお聞かせください。再開があるとすればいつになるのでしょうか。シリアの人々を支援し,人道的問題に対処するプログラムをより多く実施できると思うのですが。

【河野外務大臣】
(以下は英語にて発言)

 ありがとうございます。いつでも歓迎いたしますので記者会見にお越しください。アラビア語の通訳は残念ながら提供できないと思うので,この点は申し訳なく思っております。
 在シリア日本大使館を一時閉館したのは, 現地の安全状況を理由としています。現地の情勢次第では,大使館の再開を判断することになると思います。日本政府は今後とも,全てのシリアの人々に対して必要な支援を提供していきます。これは日本政府の継続した政策です。我々は現地の安全情勢を注視しており,ダマスカスにおける大使館業務の再開時期については,いずれ判断することになるかと思います。

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