記者会見

河野外務大臣会見記録

(平成30年9月21日(金曜日)15時02分 於:本省会見室)

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冒頭発言

(1)河野外務大臣のカナダ及び米国訪問(第73回国連総会出席)

【河野外務大臣】本日から30日まで,国連総会などに出席するため,カナダ及び米国を訪問いたします。
 カナダでは,女性外相会合に出席し,我が国が重要政策として掲げる「女性が輝く社会づくり」に向けた政策に関する取組を発信したいと思います。
 国連総会ではCTBT(包括的核実験禁止条約)フレンズ外相会合,質の高いインフラの推進に関する会合,UNRWA支援閣僚級会合の共同議長を務めるほか,安保理改革に関するG4外相会合を含む様々なハイレベル会合に出席をして,国際社会が直面するグローバルな課題に対する日本の考え方を積極的に発信していきたいと思います。更にこの機会に各国外相や地域グループの代表と積極的に会い,一層の協力強化を目指していきたいと思います。
 また,先般の南北首脳会談の結果を含む最新の状況を踏まえて,北朝鮮問題に関し,各国との間でしっかりと連携していきたいと思います。
 更に,その後ワシントンでジョージタウン大学外交政策大学院で講演を行なって,日本の外交政策等について発信をしていきたいと思います。

(2)外務省ODAキャラクター「ODAマン」について

【河野外務大臣】ODAに関して,これは貴重な税金を使う事業でございますので,本来,国民の皆様にODA,あるいはODA事業の意味,目的,重要性といったものをしっかりと理解をしていただく必要があろうかと思っておりますが,残念ながらそれができているとは思えないわけでございますが,そんな中で担当局から,少し国内向けにキャラクターを使った広報をやってみたいという提案がございましたので,アニメ「秘密結社 鷹の爪団」の主人公「吉田くん」を,外務省限定の「ODAマン」に任命いたしました。
 私も任命者として,国内向けにODAマンが印刷された名刺を印刷し,使っていこうというふうに思っておりますが,今日を皮切りに,東京メトロのトレインチャンネル,YouTube, BS放送などで,日本のODA事業がどのように役に立っているかODAマンが紹介する動画がリリースされます。
 ODAマンがわかりやすく説明することによって,国民の皆様のODAに対する関心とご理解が深まり,結果としてODA事業をやることについてのご理解につながればいいなと期待しております。
 一回やってみて,これがどれぐらい国民の皆様の関心につながるものか,試してみたいと思っております。

自民党総裁選後の日本外交

【共同通信 斎藤記者】自民党総裁選後の今後の日本外交,基本方針についてお伺いします。安倍総理は総裁選挙期間中,戦後日本外交の総決算という大きな目標について何度か言及されました。この戦後日本外交の総決算,これの意味するところ,基本理念,これを河野大臣はどのように認識されているか,そして具体的に何が柱になるのか,そしてそれは総理との間で,認識共有されているのかどうかについてお伺いしたいと思います。

【河野外務大臣】これまでも日本として,国交正常化していない北朝鮮との国交正常化,あるいは北方四島の帰属の問題を解決し,平和条約を締結しなければいけないロシアとの外交といった第2次世界大戦の,いわば残渣のようなものが残っておりますから,北朝鮮と国交を正常化し,あるいは北方四島の帰属の問題を解決し,平和条約を結ぶという戦後残されてきたものについて,しっかりとここで清算し,日本の外交を前に進めていきたいと考えております。
 いずれにしろこの二つの問題は,非常に難しい問題ではありますけれども,しっかりと,北朝鮮に関して言えば国際社会の一員として,この問題を国際社会,一致団結をして前へ進めていきたいと思っておりますし,日露に関して言えば,しっかりと日露で向き合って,共同経済活動を始めとする,今取り組んでいることをきちんと成し遂げて,結果として北方四島帰属の問題を解決できるように努めてまいりたいと思っております。

南北首脳会談

【朝日新聞 鬼原記者】先に行なわれました南北首脳会談につきまして伺います。大臣は,今週の前の会見で,南北首脳会談の前でしたけれども,核関連施設の申告につながればいいという趣旨のことをおっしゃっていました。出てきた平壌宣言を見ていても,その申告という言葉は出てきていないという結果になっています。この南北首脳会談,今回の,3回目ですけれども,どのように率直に評価をされていますでしょうか。また今回の会談を受けての今後の戦略について教えていただければと思います。

【河野外務大臣】非核化をするためには,北朝鮮がまず核関連施設の完全な申告をするところから始まると思っております。残念ながらそこまでたどり着いてはおりませんが,金正恩(キム・ジョンウン)委員長の非核化に向けた意思というのは,度々,明確にされたわけですから,その意思に沿って北朝鮮が行動されることを望みたいと思っております。

河野外務大臣のカナダ及び米国訪問

【産経新聞 小川記者】先ほど大臣からあった,21日からの外遊の一部,女性外相会合に男性である河野大臣が出る理由というか,背景を教えてください。

【河野外務大臣】この会合は,カナダのフリーランド外務大臣とEUのモゲリーニ外相が共同で開催をしているもので,実はトロントのG7外相会合の前にも開催されました。
 この会合に呼ばれているのは女性の外務大臣,世界中に大勢いらっしゃいますが,プラス男で,G7の外相ということでございますので,前回もお招きをいただきましたので伺いましたし,今回もお招きをいただきましたので出席をしてまいりたいと思います。非常に幅広い地域の女性の外務大臣が出席され,意見交換ができるということと,男性の方が少ないものですから,日本の河野太郎外務大臣というのを一発で覚えていただけるという利点もありましたので,こういう場面は,しっかりと使っていきたいと思います。

南北首脳会談

【読売新聞 梁田記者】南北首脳会談の関連に戻るんですけれども,北朝鮮の方が具体的な措置として,ウラン濃縮施設の廃棄をあげました。それ自体についてはどのようにお考えなのか,具体的な非核化につながるプロセスというふうに,肯定的に捉えていらっしゃるのかということを伺いたいのと,核兵器自体の廃棄にはなってないので,日本としては,何らか関わっていくようなお考えというのはおありなんでしょうか。

【河野外務大臣】我々が求めているのはCVIDですから,まず完全な申告が行われるということと,これが不可逆的なものであるということが確認できるということ,そして検証可能でなければいけないというように国際社会として申し上げてきているわけでございますので,それに沿った形での非核化というものが進むことを望みたいと思います。
 核兵器に関しては,これはP5が行うことでありますが,それ以外の施設については我が国のノウハウを提供する,あるいは人材を派遣するということは可能であります。そこは日本として要請があれば参加をするというふうに考えております。

ミャンマー・ラカイン州情勢

【毎日新聞 田辺記者】国連の間に,ラカイン州の話にも参加されると思うんですけれども,今だいぶ,報告書であったり,国際的な刑事手続きの話が出ていたりして,ミャンマーにとっては厳しい状況にあると思うのですけれど,その会合の中で,大臣はどのような主張をされるおつもりでしょうか。

【河野外務大臣】ラカイン州のイスラム教徒の問題については,バングラデシュに100万人近い方が避難されておりまして,この方々が自発的に,しっかりと帰還することができるというのがまず大事なことだと思っておりますので,日本として,ミャンマー,バングラデシュ両国政府をしっかりと支援をして,一刻も早い自発的な帰還につながるということが大事だろうと思っております。
 他方,100万人近いこうした人々をキャンプに受け入れているバングラデシュ側からしてみれば,必要な資金が,残念ながら集まっていないという状況もありますので,国際社会に対して,まずバングラデシュを財政的に支えるということは,国際社会としてやらなければいけないと思いますので,その呼びかけはさせていただきたいと思っております。
 また,ミャンマー側からしてみれば,実際に何が起きたかということを確認をする,検証をするという必要がありますので,ミャンマー政府として,外国人を入れた独立調査団を設置し,既に活動がスタートしておりますので,このミャンマー政府による独立調査団がしっかりと何が起きたかを検証する,そして提言を出されると聞いておりますので,その提言に基づいてミャンマー政府が,きちんとした行動を取るということが必要だと思っております。
 今のミャンマー政府は長く続いた軍事政権が終わり,ようやく民主化が始まったばかりで,まだ民主化政権としては,よちよち歩きの状況でありますから,日本として,アウン・サン・スー・チー最高顧問率いるこの政権をしっかりと支え,ミャンマーが更に民主化し,発展をすることができるように国際社会としての支援を呼びかけていきたいと思っております。
 他方,ロイター通信の2人の記者の問題,その他,様々な問題がありますので,こういうことについては,ミャンマー政府としてしっかりと対応していただく,基本的人権を尊重した対応をいただくということが必要だろうと思います。それについては,アウン・サン・スー・チー最高顧問兼外務大臣にも,度々申し上げてきているところでありますが,ミャンマー政府として基本的人権を尊重した対応が,今後もしっかりなされ,国際社会としても,このようやく歩み出した民主化政権をきちんと支えていく,そういう必要があるということを申し上げたいと思います。

(以下は英語にて発言)

【ロイター フォスター記者】先程,バングラデシュにいるロヒンギャ少数民族についてお話になりました。安倍政権としては,彼らの送還を支持していますか。また,ロヒンギャ少数民族に対する犯罪疑惑についてはどうでしょうか。2名のロイターの記者が置かれた状況に鑑みミャンマーにおける報道の自由についてどうお考えでしょうか。

(以下は英語にて発言)

【河野外務大臣】日本は常に,バングラデシュからミャンマーへの難民の自発的な帰還を支援してきましたが,バングラデシュ政府は,親切にも100万近い難民を自国に受け入れています。私たちはバングラデシュ政府に対して財政的に,またその他の形で支援していく義務があると考えています。
 ミャンマー政府は,独立した調査団を設置しました。フィリピン人1人,日本人1人,ミャンマー人2人の調査員による調査団となっています。この調査団の活動についていかなる方法でも支援を求められれば,支援をしていきたいと考えています。そして何が起こったのかを調査することを期待しています。そして何らかの提言を出すことになると思いますが,ミャンマー政府がその提言についてフォローアップすることを期待しています。
 また報道の自由,そしてその他基本的人権につきましては,ミャンマー政府は注意を払うべきでありますし,私たちは彼らが報道の自由を尊重していると考えています。アウン・サン・スー・チー国家最高顧問,そしてその政権がそれに則って行動を取ることを願っています。

自民党総裁選関連

【NHK 石井記者】自民党総裁選に関連してお伺いします。昨日,安倍総理が再び,総裁として担っていくことになったわけですけども,まず今回の総裁選,大臣としてというか,国会議員として,どういうふうに見ていらっしゃったかということと,常々,将来的な総裁選への挑戦は口にされていらっしゃったかと思うのですが,次回となるのか,今後となるのか,それに向けて,どういうことをしていけば,ご自身の夢を叶えることになるというふうにお考えでしょうか。

【河野外務大臣】自民党総裁,そして我が国の首相になって,やらなければならないと思っている政策を実現するというのは,多くの国会議員がそう考えていることだろうと思いますし,私もそう思っておりますので,どの機会かは別として,いずれ総裁選挙に名乗りを上げていきたいと思っております。そのためには,少しやろうと思っていることを具体化して,世の中にお示しをする必要があろうかと思っておりますので,恐らく自分のやりたい事について,本をまとめて出すのかなというふうには考えておリます。
 今回の選挙,こうした形で行われたのは6年ぶりになるんでしょうか,自民党として,政策を戦わせ,終われば一致団結をしてこの国を前に進めるために協力をしていくということでありますから,私も一員として,しっかり前へ進むように頑張っていきたいと思います。

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