記者会見

河野外務大臣臨時会見記録

(平成30年7月5日(木曜日)14時38分 於:オーストリア・ウィーン)

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冒頭発言

 2度目のウィーン訪問となりまして,ゼルボCTBTO事務局長,天野IAEA事務局長並びにオーストリアのクナイセル外務大臣と会談をしました。ゼルボCTBTO事務局長との間ではCTBTの早期発効に向けて努力していくということを確認しました。私自身,アメリカ・インド・パキスタンあるいはブータンといった国に直接CTBTの批准を働きかけていることを紹介し,9月にはオーストラリアのビショップ外務大臣と共同議長でCTBTへの取組を働きかけるフレンズ外相会合を行う,そういうことを伝えました。また北朝鮮の核保有を絶対に認めてはならず,北朝鮮にCTBTの署名・批准を求めていかなければいけないということで一致をいたしました。
 天野IAEA事務局長との間では米朝首脳会談後の進展,それからイランの核合意について閣僚会合がウィーンで開催されるということもありまして北朝鮮情勢,イラン情勢についてかなりつっこんだやりとりをさせていただきました。特に北朝鮮につきましては非核化にどのように検証して取り組んでいくのかという体制のあり方の話をしました。私からはIAEAがこれまでの知見・経験を背景にIAEAが自立的な活動をしっかりとしていく必要があるということを申し上げ,事務局長の方からアメリカ側とのシンガポールの首脳会談前後に行った調整状況について詳細な説明をいただきました。日本だけでなく様々な国がこのIAEAの初期費用について応分の負担をする用意があるという話が今でてきていますのでIAEAから国際的にしっかりとIAEAが取り組むために必要なリソースに関して働きかけをすることを求めました。アメリカがイランの核合意を離脱したその後の状況について天野さんと様々意見交換をさせていただきました。オーストリアは7月からEUの議長国でありますし,来年は日本との二国間関係150周年ということもございますので,二国間関係について,それから様々な国際情勢,地域情勢について意見交換をいたしました。EUの議長国として北朝鮮の問題に関しては,安保理決議をしっかりとすべての国が履行していくことが必要だということで一致をしました。また日本は強い結束したヨーロッパを支援するということを申し上げ,7月11日に署名が予定されております,日EU・EPA・SPAの早期発効に向けてお互い協力していこう,あるいは西バルカン地域について様々オーストリア・日本で協力していこうということで一致をいたしました。
 オーストリアとの友好150周年につきましては,政治・経済・文化幅広い分野で二国間の関係を強めていこうということ,またワーキングホリデー制度を導入したのですが,日本からオーストリアに最大限200人という枠があるにもかかわらず,今現在21人ということなので是非日本の若者に積極的にこの制度を活用していただきたいという風に思っています。また私から日本の農産品に関する輸入規制について科学的根拠に基づいてこの輸入規制を廃止していただきたいということ,また日本のビジネスマンの長期滞在の許可がなかなかおりないということが両国間の経済関係の進化の阻害要因になっているということを問題提起させていただきました。イラン・中東情勢,アジア情勢,これは北朝鮮あるいは東シナ海,南シナ海といったことを含め,それから通商問題,WTOといった問題についても意見交換をいたしました。

質疑応答

【記者】北朝鮮問題に関してですが,米朝首脳会談の後,初めてIAEA天野事務局長との意見交換とういうことでしたが,まだ米朝間の協議が見通せていない具体的にどうなるか分からない中でどういう非核化に向けた日本の貢献を打ち出すことができたのか。それと,今度,8日に日米韓の外相会談2回目ということですが,それに向けて今回のことも含めて,どういった期待・成果というのを考えていらっしゃいますか。

【河野外務大臣】北朝鮮に検証を受け入れる用意があるとなった時に,IAEAがどのような体制で北朝鮮に入って行くかということについて少し意見交換をさせていただきました。あとアメリカとIAEAの間で様々な調整が行われておりますので,そのことについても意見交換をさせていただいたところです。しっかり準備をしてもらって,核兵器そのものについてはこれはP5ですから,アメリカが中心となってやるのだろうと思いますが,それ以外の核施設に関してはIAEAがしっかりと活動出来るような体制を整えたいと思いますし,今,様々な国がこのIAEAの活動を支援する用意があるという名乗りを上げてくれていますので,IAEAとしてもきちんと国際社会に必要なリソースがどれくらいになるかという見通しを発表して,国際社会がしっかりとそれを分担することが出来る,そういう用意を始めて欲しいということを申し上げました。

【記者】それを含めて,8日の日米韓外相会合に向けてはどういった成果を期待されてますか。

【河野外務大臣】ポンペオ長官が北朝鮮で様々な交渉をやってまいりますので,それを受けての今後の対応というものをしっかり摺り合わせをしていきたいと思います。

【記者】非核化ということに関しては,日本としても貢献していくという姿勢を今回打ち出せたのでしょうか。

【河野外務大臣】ポンペオ長官が訪日された時に交渉の状況を伺って,しっかり摺り合わせを行いたいと思います。

【記者】今日の天野さんとの会談の中で,大臣予てから北朝鮮に日本の専門家,人的支援についても考えているという話をされていたと思うのですが,そういう日本の資金面だけでなくて,人的な支援についてもいろいろと検討しているというお話はされたのでしょうか。

【河野外務大臣】これは国際社会が取り組む話ですので,IAEAからきちんと必要なリソースについて国際社会・世界各国に働きかけをして欲しいということを申し上げました。

【記者】日本としての人的支援については,特に今日は触れていないのでしょうか。

【河野外務大臣】これは日本だけではなくて,世界各国が支援をする話ですから,日本の支援がどうということではなくてIAEAの必要となるリソースがどれくらいなのかということをきちんとIAEAがまず瀬踏みをした上で,それをきちんと世界各国に働きかけをすることが必要だという風に思います。

【記者】8日にポンペオ長官が来られた時に,イランの核合意についてはどのような日本の立場を説明されるのか,それとアメリカからイラン原油の打ち切りについても求められておりますけれども,これについて日本の立場をどのように説明されるお考えでしょうか。

【河野外務大臣】まず,北朝鮮でどういう交渉が行われて,今後,どうしていくのかという摺り合わせをまずきちんと行った上で,それ以外の二国間関係についても様々な意見交換をしていきたいと思います。

【記者】米朝の協議が今これから始まるということに関して,単純にそれについてはどういう風に受けとめ,つまり米朝首脳会談が先月12日に行われて今に至った訳ですが,おそらく一か月くらい,それについてはどういう風に受け止めていますか。

【河野外務大臣】北朝鮮が善意を持って交渉にあたる限り,軍事演習を一時停止するということになっていますので,果たしてそういうことになっているかどうかという見極めをポンペオ長官がして来られると思います。そういったことをしっかり意見交換していきたいと思います。

【記者】IAEAがもし査察を再開する場合ということでの体制についてお話しされたということですけれども,アメリカとの調整,それからIAEA部内の調整についてどのような課題があるということについて今回は共有されましたでしょうか。

【河野外務大臣】様々な意見交換をさせていただきました。

【記者】特に例えば人数とか,おそらく資金のこともお話されたということですけれども,具体的に何をお話されたのでしょうか。

【河野外務大臣】申し上げることはありません。

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