記者会見
河野外務大臣会見記録
(平成30年6月15日(金曜日)9時22分 於:官邸エントランスホール)
モンゴルにおける北朝鮮政府関係者との接触
【記者】昨日ですが,モンゴルでアジア大洋州局の志水参事官が北朝鮮と接触しました。この中では,日本側から日朝首脳会談の調整に向けて具体的な働きかけというのは行われたのでしょうか。
【河野外務大臣】日本側の参加者と北朝鮮側の参加者と,会議の中ですから,会議の会場で出会ったときに,日本側の立場を先方に申し上げたということでございます。
【記者】北朝鮮側からは具体的にどういった反応があったのでしょうか。
【河野外務大臣】差し控えたいと思います。
日米韓外相会談及び米中外相会談関連
【記者】昨日,ポンペオ国務長官と康京和(カン・ギョンファ)外相と会談されていましたけれども,その後,ポンペオ長官,中国の方にいらっしゃって王毅(おう・き)外相と会談されました。改めて北朝鮮に対する圧力の維持と,非核化への関与という意味で中国に求める役割と・・・,まず,昨日の米中の会談をどのようにご覧になったかということと,それから中国の圧力と非核化へのプロセスへの関与という意味で求めることとかあったらお聞かせください。
【河野外務大臣】経済制裁は安保理決議に基づいて行っているものですから,今の時点で,経済制裁をどこかの国が単独で緩めるということはありません。中国は朝鮮戦争の休戦協定の署名をしている当事国でもありますから,もしそういう話題が出てくれば,それは中国は関わってくることになろうかと思いますし,朝鮮戦争を越えた北東アジアの平和と安定に関しては,日本と同様に中国も地域の当事者として関わってくることになろうかと思います。
【記者】非核化のプロセスということに関しては,中国は段階的な措置というのを改めて昨日の会見の中でも,王毅外相はそれを臭わせるような発言をされていますけれども,そのアプローチに対しては日本としてはどのように,日本の立場とは違うと思うのですけれども,どのように働きかけを,説得というか・・・。
【河野外務大臣】先ほど申し上げましたように,経済制裁は安保理決議に基づいて国際社会が行っているものですから,どこかの国が単独でそれを緩めるということはできないという状況に何の変化もないと認識をしております。
日朝首脳会談関連
【記者】日朝首脳会談について伺いたいのですが,昨日,大臣はフェーズは変わったというご発言されていましたが,その日朝首脳会談実現に向けた調整について,総理から指示というのは出ているのでしょうか。
【河野外務大臣】トランプ大統領が問題を提起してくださったということもありますので,日本としてはこれまでの基本方針に基づいて,核・ミサイル,拉致問題を包括的に解決し,国交正常化をしようと,今までも様々なルートで北朝鮮とは,様々やり取りをしておりますので,それをしっかり継続するということかと思います。
【記者】ウランバートルの接触は,日朝首脳会談に向けた事前の準備,協議の一環というものでしょうか。
【河野外務大臣】特にそういうわけではありません。参加者が会場で同じ所にいるわけですから,顔を合わせたときにそういう話合いをちょっとしたということだと思います。
【記者】シンガポールでは,大臣ではなくて,外務省として北朝鮮側との接触はあったのでしょうか。
【河野外務大臣】特にないと思います。