記者会見
河野外務大臣会見記録
(平成30年4月3日(火曜日)8時48分 於:官邸エントランスホール)
冒頭発言
総合外交政策局国連制裁室及びG20サミット事務局の設置
【河野外務大臣】4月の頭から外務省内に国連制裁室,並びにG20サミット事務局を新たに設置をいたしました。
国連の制裁に関する様々な取組の強化,そして来たるべき日本で行われる史上最大のサミットになりますG20サミットの事務局として,サミットの成功に向けて頑張っていただきたいと思います。またサミットについては,これはこうでなければならないとか,これはこうしなければならないといった固定観念にとらわれず,日本らしいサミットを開催する準備をしっかりやってもらいたいというところから,昨日話題になりました題字を書かせていただきましたので,固定観念にとらわれずやってもらいたいと思います。
来年の各種行事への対応
【記者】来年はG20のほかに,ラグビーのワールドカップ,そして天皇の即位の儀など,日本が注目される年だと思いますが,外務省としてはどのように対応されますか。
【河野外務大臣】陛下の即位の礼,G20サミット,またラグビーのワールドカップ等,海外からも多くの要人の方々がお見えになられると思いますので,その接遇をしっかりとやると同時に,そういった場を使って首脳会談,外相会談あるいは閣僚会合,しっかりやって外交にもそうしたことをつなげていきたいと思っております。
河野外務大臣の訪韓
【記者】一部報道で,大臣が来週韓国を訪問して,康京和(カン・ギョンファ)外相と会談するという話があります。意義,必要性について大臣はどのように捉えていらっしゃいますか。
【河野外務大臣】まだ,訪韓については何も決まっておりません。
北朝鮮情勢(河野大臣の発言)
【記者】アメリカの「38ノース」が,先日の大臣の北朝鮮の核実験をめぐる発言について,反論として,過去数か月に比べて活動は大幅に減少しているという表明をしているのですけれども,これについて認識どのように持たれていますでしょうか。
【河野外務大臣】その記事の最後に,実験場のそばの道路の開発は活発化しているというふうに出ていると思いますが,北朝鮮は様々公開されている情報を見る限り,実験場を含む核関連施設での活動が続いてると思っております。
鉄鋼及びアルミニウムの輸入に関する米国の措置(中国の対応措置発動)
【記者】昨日,中国がアメリカからの関税措置の対抗措置を発表しましたが,今後,世界的な貿易戦争に発展するのではないか懸念も出ていると思いますけれども,日本でもアメリカから 措置を発表された状態で,バイの舞台あるいはマルチの舞台を使って,自由貿易を促進するという意味で日本はどういった役割を果たすべきだとお考えになるでしょうか。
【河野外務大臣】世界で最大の経済国,第2の経済国が貿易をめぐって互いに対抗措置を取り合うというのは,国際経済に及ぼす影響は極めて深刻だと受け止めております。
戦後,国際経済の発展は自由貿易の発展と共にあったわけで,日本としてその恩恵を大いに受けてまいりました。日本として,WTOを中心とした自由貿易体制をしっかりと守っていかなければならないと思っております。
総理の訪米の中でもこうした自由貿易体制について,我が国の考えを総理からしっかりトランプ大統領に申し上げることになろうかと思います。