記者会見

河野外務大臣会見記録

(平成30年3月27日(火曜日)9時26分 於:官邸エントランスホール)

北朝鮮情勢(北朝鮮要人の北京訪問の可能性)

【記者】昨日,中朝ハイレベルの会談が行われた模様で,北朝鮮側から金正恩(キム・ジョンウン)委員長が出席していたのではないかという指摘もありますが,事実関係と受け止めをお願いします。

【河野外務大臣】情報収集・分析を今しているところでございます。中朝の進展については,中国側から説明をしっかり受けたいと思います。

【記者】この時期の中朝の接触が,今後の南北の首脳会談なり米朝の首脳会談に与える影響,疑念とかはないでしょうか。

【河野外務大臣】そうしたことについても,情報収集をしっかりやっていきたいと思います。

【記者】北朝鮮から中国に列車が行くということは,事前に察知されていたのですか。

【河野外務大臣】様々,情報は分析をしているところでございます。いつ,どういう情報というのは差し控えたいと思います。

【記者】北朝鮮側から誰が行っているのかというのは,日本側としては把握しているのでしょうか。

【河野外務大臣】今,情報収集・分析をしているところです。

【記者】大臣が訪米されたときに,米朝の首脳会談の前提条件としてですね,中距離弾道ミサイルの放棄とかを求めたという報道がありますけれども・・・。

【河野外務大臣】アメリカとは様々,この北朝鮮問題について意見交換,緊密な連携をしております。内容は差し控えます。

核軍縮の実質的な進展のための賢人会議第2回会合

【記者】NPTの準備会合ですが,今,賢人会議をしていますけれども,4月下旬のNPT準備会合には,大臣ご自身も行かれたいというご意志はありますでしょうか。

【河野外務大臣】諸般の情勢が許せば,しっかりと出席をして賢人会議でまとめていただいた提言などを下に,日本政府の立場をしっかりとインプットしていきたいと思っております。

英国における元ロシア情報機関員襲撃事件

【記者】イギリスで起きた元ロシア情報員の襲撃事件をめぐって,欧米が外交官を一斉に追放すると一斉に発表しました。この一連のことをどのようにご覧になっているのかと,日露の関係を考えたときに日本の立場が難しくなるのではないかと思うのですけれども,お考えいかがでしょうか。

【河野外務大臣】化学兵器の使用は決して許されず,化学兵器を使用した者は処罰されるべきだというのは,日本側の考えでございます。こうした考えは総理からプーチン大統領に,私(大臣)からラヴロフ外務大臣にお伝えをしているところでございます。
 今,イギリスの警察,あるいはOPCWの調査が行われておりますので,事実関係の解明が早期になされることを期待したいと思います。

【記者】日本側から外交官追放とか,そういうEUとかに同調するお考えはないのですか。

【河野外務大臣】まず,事実関係の解明が先だと思っております。これは総理からメイ首相にもそう申し上げているはずでございますが,日本として,まずこの調査の進展状況をしっかり見守っていきたいと思っております。

【記者】4月末にはG7もありますけれども,このまま欧米がロシアに対して強硬に出れば,日露関係にも影響はありますか。

【河野外務大臣】日露関係もしっかりマネージをしていきたいと思っておりますが,この化学兵器の使用というのは決して許されるものではないと思っておりますので,今,イギリスで行われている英国の警察,OPCWの調査というのをしっかり見ていきたいとロシア側には申し上げております。

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