記者会見

河野外務大臣会見記録

(平成30年3月13日(火曜日)8時46分 於:官邸エントランスホール)

冒頭発言

TOFUプログラム(沖縄の高校生・大学生による訪米)

【河野外務大臣】昨年12月に,私が沖縄県を訪問した際にもご紹介をいたしましたTOFUプログラム,「アメリカで沖縄の未来を考える(Think of Okinawa’s Future in the United States)」プログラムに参加する沖縄県の高校生・大学生等20名を,明日14日から21日まで米国に派遣する予定です。
 参加者は,ワシントンD.C. とニューヨークを訪問し,現地の若者との交流,連邦政府機関や国連本部の訪問,国連の日本人職員との意見交換,ケネディ前駐日大使表敬などに臨む予定です。明日14日の出発前に,ハガティ駐日大使にも若者たちに会っていただく予定です。
 参加者が同盟国であるアメリカの今のありのままの姿を直接見て,国際社会における日本の役割について視野を広げることで,より幅広い視点をもって沖縄の未来を考えられる人材に成長できるような訪問となることを期待したいと思います。

河野外務大臣と徐薫韓国国家情報院長との会談

【記者】北朝鮮問題についてお伺いします。昨夜,大臣は韓国の徐薫(ソ・フン)院長から南北会談の説明を受けましたが,一方で,中国でも韓国側から説明がありました。中国は韓国主導の南北緊張緩和に期待するというふうに発言しておりまして,中国の今後の非核化に向けた中国の役割,それと今後どのように中国と協力をしていきたいか,改めてお願いします。

【河野外務大臣】中国は六者協議のメンバーでもありますし,また,かつて北朝鮮と貿易が非常に多いという国でございますので,北朝鮮がしっかりと非核化に向けて具体的な歩みを始めるまで国際社会の一員として,この圧力を最大化するということに中国が,引き続き協力してくれることが非常に大事だと思っております。
 また,北朝鮮が非核化へ向けて歩み始めた後,どう国際社会として対応していくか,中国ともしっかり連携をして協力してやっていきたいと思います。

【記者】具体的な行動について,昨日,手の内は明かさないというふうにおっしゃっていましたので,これは今後,関係各国間ですり合わせていくという,そういう認識でまずいらっしゃるのですか。

【河野外務大臣】そのとおりで結構です。

【記者】それはどういった観点が,その際,過去に逆戻りしてはいけないというふうにおっしゃっていました。どういう観点がその際必要だろうとお考えですか。

【河野外務大臣】非核化に向けて,あるいはミサイルの開発を放棄するということに向けて,完全かつ不可逆的な検証可能な行動をいかに北朝鮮が取るか,また,「検証可能な」と常々申し上げておりますので,それに対してどう検証することができるかということになると思います。日本として核の放棄についてはIAEAの査察が早期にしっかりと入れるよう,全面的に支援をする用意がございます。

【記者】これまでさんざんCVIDに関しては追求していったものの,過去の歴史を除けば,達成できていないと思うんですけれども,そこに関して今後それは踏み込めるというふうにお考えでしょうか。

【河野外務大臣】きちんと具体的な行動にならなければ圧力の最大化というのは継続をすることになりますので,北朝鮮としてもしっかりと非核化,あるいはミサイルの開発の放棄ということに向けて具体的に行動してもらいたいと思います。

【記者】昨日の,徐薫国情院長の会談の関係で,韓国側から金正恩委員長との会談の中で日本の拉致問題に関してやり取りはなかったというような発言,報道も出ているのですけれども,大臣は会談後のぶら下がりで,韓国とは改めて拉致問題での連携を確立するというふうにおっしゃっていました。改めてその辺のご認識を伺えますでしょうか。

【河野外務大臣】日本の拉致問題,あるいは韓国も同様の問題を抱えておりますし,米国もまだ北に捕らわれているアメリカ人がおりますので,日米韓,この問題についてもしっかり連携をしていこうということでは一致しております。

森友学園問題関連

【記者】森友学園の問題でですね,昨日,財務省が決裁文書の書き換えを認めましたけれども,行政の公文書が書き換えられたということについてはですね,大臣としてはどのようにお考えでしょうか。

【河野外務大臣】元公文書担当大臣として,公文書の書き換えというのはあってはならないということでございますので,そこは麻生財務大臣の下,しっかりと経緯その他調査が行われ,国民に信頼していただける政府になるために,必要なあらゆる手段というのを取っていかなければならないと思います。

【記者】麻生大臣は辞任する必要性はないというふうにお考えでしょうか。

【河野外務大臣】それは私(大臣)が考えることではありません。

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