記者会見

河野外務大臣会見記録

(平成30年3月2日(金曜日)8時39分 於:官邸エントランスホール)

米韓首脳電話会談

【記者】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領がアメリカのトランプ大統領と会談し,北朝鮮に特使を派遣することを伝えました。4月の合同軍事演習を控える中,対話に急いでいるようにも見られますが,大臣,どのようにお考えになりますでしょうか。

【河野外務大臣】合同軍事演習は予定どおり行われるというふうに,米側から小野寺大臣にも話があったわけでもございますので,そこについては予定どおり行われると思っております。特使の件については韓国・アメリカとしっかり情報共有をまずしたいと思っております。

トランプ大統領の鉄鋼・アルミニウムの輸入に関する発言

【記者】アメリカのトランプ大統領が,通商法232条に基づく制裁措置,鉄鋼,アルミニウムに関税を課すという表現をなさいました。これに対する日本政府の反応と,あとは今後,EUなどは攻撃的な措置を取るというふうにしていますけれども,それについてどのような回答をなされるのでしょうか。

【河野外務大臣】まだ,アメリカ政府として何ら正式な決定が行われているわけではありません。同盟国の日本からの鉄鋼の輸入がアメリカの安全保障の妨げになるとは思っておりませんし,WTOに整合的なものになるだろうと思っているところでありますが,まだ何も正式な決定が行われているわけではありませんので,それ以上,特に申し上げることはありません。

プーチン大統領の年次教書演説

【記者】昨日のロシアで,プーチン大統領が一般教書演説を行いまして,戦力の強化ということをかなり上げまして,その中で日本のイージスアショア配備,イージスアショアも含むと見られる,アメリカのMDも無力化するという趣旨を発言していますが,北朝鮮にとどまらず,先日もアメリカもNPRを発表したばかりで,ロシアもそのような動きを見せて,大国はそのような核戦力の一貫しての動きを見せる中で,日本としてはどのような立ち位置を取るべきだとお考えでしょうか。

【河野外務大臣】冷戦後,アメリカが一貫して核兵器を削減してきたにもかかわらず,ロシア・中国が核兵器を増やしてきたという現実があります。それに対してアメリカが若干の近代化をせねばならないというのをNPRで発表いたしましたが,やはりNPTで核軍縮の義務が課せられている国については,やはりしっかりとNPTの精神に則ってやっていただきたいと思っております。

北方領土関連

【記者】日露間でもう一点,昨日ですね,ユジノサハリンスクで北方領土のビザなし渡航の年間計画を決める代表者会議があったと思うのですけれども,7月上旬までしか決まらなかったということでした。通常は年間計画が決まるはずなんですけれども,なぜこう決まらなかったのか,また,日本が求める訪問をどのようにしていくのか,今後の対応を教えていただけませんか。

【河野外務大臣】まだ詳細,報告を受けておりませんので,ここで申し上げるのは差し控えたいと思います。

記者会見へ戻る