記者会見

河野外務大臣臨時会見記録

(平成30年2月12日(月曜日)10時24分 於:シンガポール)

冒頭発言

【河野外務大臣】今年は,日本・ASEAN友好協力45周年ですけども,バラクリシュナン・シンガポール外務大臣と今年2回目の会談になりました。日本の「自由で開かれたインド太平洋戦略」について,様々な意見交換をさせていただきました。その後,北朝鮮の核・ミサイルの問題について,安保理決議を世界各国が完全に履行し,圧力を高めていくということが必要だということで一致しました。
 また,瀬取りを始め,北朝鮮の制裁回避の動きが巧妙になっていることもありますので,そこに対してしっかりと連携をし,東南アジアが抜け道にならないように努力をしようということで一致いたしました。
 また,南シナ海の問題あるいはTPPその他,様々な国際関係のイシューについても意見交換をいたしました。日本・シンガポールパートナーシッププログラムのさらなる推進に向けて,外相間あるいは首脳間で意見交換をしながら推進をしていこうということで一致をいたしました。
 この後,少し海事港湾庁,シンガポールの港湾管理を見せていただいた後,リー・シェンロン首相を表敬訪問いたします。私からは以上です。

質疑応答

【記者】先日ですね,自衛隊と日本の外務省が公開した,瀬取りの写真がありましたけれども,ドミニカ船籍の船がですね,シンガポールに拠点を置いているという報道がありました。この事案については,今日の外相会談でお話されたのでしょうか。

【河野外務大臣】制裁回避の動きが巧妙化していて,東南アジアが抜け穴になりかねないという問題提起はさせていただきました。巧妙化する制裁回避の動きについて,様々協力をしていこうということになりました。

【記者】特にシンガポールは貿易大国でもありますし,船が多く出入りするところでありますけれども,シンガポールにこういうことをして欲しいというお話は何かされたのでしょうか。

【河野外務大臣】様々な国の中には北朝鮮と特に貿易もありませんと言って終わってしまう国がありますが,北朝鮮が非常に巧妙にそうしたところを利用しているというところもありますので,シンガポールと連携をしながら,抜け穴をしっかり塞いでいくということをやって参りたいと思います。

【記者】シンガポールはASEANの議長国ですけれども,北朝鮮の問題,南シナ海の問題,シンガポールに果たしてもらいたい役割については,どういったお話があったのでしょうか。

【河野外務大臣】今年は日本・ASEAN友好協力の節目の年でもありますし,シンガポールが議長国ですので,様々,日本とASEANと連携をして参りたいと思っております。シンガポールが議長国でブルネイがこの夏までは対日調整国ですので,この二カ国としっかり連携をしながら,ASEAN各国に日本の戦略あるいは日本の思いというものを説明していきたいと思います。

【記者】マレーシアとの高速鉄道の話は,何か今日お話されましたでしょうか。

【河野外務大臣】官民あげて,この高速鉄道の入札,6月に向けて取り組んでいるところでございますので,改めて日本の関心についてお伝えをいたしました。日本が入札をしてくれるとシンガポール側も思ってくれていると思います。

【記者】瀬取りの話ですけども,大臣から問題提起されたということですが,問題のシンガポール企業について,シンガポール側からですね,背後関係の説明とか調査状況の説明などはあったのでしょうか。

【河野外務大臣】シンガポール側の発言について,私から申し上げるのは差し控えますけれども,瀬取りを始め,制裁回避の動きが巧妙になっているということと,このオリンピックを利用した,いわば「微笑み外交」というものに目を奪われないようにしなければいけないということを私からは申し上げました。

【記者】日本政府としては,ドミニカ船籍の船がシンガポールの会社のものだということは確認しているのでしょうか。

【河野外務大臣】詳細については色々ありますから差し控えたいと思いますが,東南アジアの船がそういうことに利用されないように,やはりASEANとしてもしっかりと対応していただきたいと,その為に日本も連携していく用意があるというようなことは申し上げました。

【記者】南シナ海問題ですけども,今年からシンガポールが議長国になっていて,先日あったASEANの外相会議の共同声明,文書に去年までフィリピンが議長国であった時はなかった「懸念」という文字があってですね,少し変わってくるのかなという部分があります。実際に今日の外相会談ではどのようなやりとりがあったのでしょうか。

【河野外務大臣】いよいよASEANと中国の間のCOCの議論が始まると思います。そう簡単にいくものではないというふうには思っておりますけども,やはりしっかりと議論をしていくというのが大事なことだと思いますので,日本としてもバックアップしていきたいと思います。

【記者】開かれたインド太平洋戦略ですけれども,ASEAN議長国として,あとシャングリラ対話もこちらで開かれますけども,そのような話があがったか,また先方の受け止めはどのような印象でしたでしょうか。

【河野外務大臣】アフリカから南北アメリカ大陸までをしっかりと結んでいく中で,ASEANというのはやはりインド洋と太平洋を結ぶ結節点でもあります。それとかつて中南米はヨーロッパやあるいは北米を見ていて,あまりアジアに関心がなかったという時代もありましたけれども,TPPもあるので,このインド太平洋戦略に中南米もかなり注目をしてくれるような状況になりました。そういう意味でこのASEANと中南米を繋ぐという意味でも重要性がある,ということをお互い確認をいたしました。

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