記者会見

河野外務大臣臨時会見記録

(平成30年2月11日(日曜日)14時05分 於:ブルネイ,バンダル・スリ・ブガワン)

冒頭発言

【河野外務大臣】今年は日ASEAN友好協力45周年ということもありますので,その年の早い時期にASEANの中での対日調整国でありますブルネイを訪問出来て,非常に有意義な会談だったと思います。1月30日付けで新たにエルワン第二外務貿易大臣,ハルビ第二国防大臣が就任されましたので,新任の両大臣と様々な意見交換をすることが出来ましたし,また,お二人に就任のお祝いを申し上げることも出来ました。
 ブルネイは,エネルギー産業だけに依存する経済から多角化に向けて,一所懸命努力をされておりますので,コストシェアの技術協力が出来るような技術協力協定を早期に締結する必要性について一致いたしました。日本・ブルネイのそうした協定,それから日本・ASEANの協定,両方やって参りたいというふうに思っております。それから「自由で開かれたインド太平洋戦略」について,日本側の戦略の考えを説明し,我々の戦略についてご理解をいただいたのではないかと思っております。それから北朝鮮問題については,やはり非核化を目指して,圧力を最大限にこれからも高めていこうということで一致をいたしました。その他TPPあるいは地域情勢についての意見交換をさせていただきました。
 この後,ムアラ港を視察し,ちょうど海上自衛隊の外洋練習航海部隊がムアラ港に来ておりますので,そこを視察したいと思います。今晩中にシンガポールに戻って,明日はバラクリシュナン外務大臣,リー・シェンロン首相と会談をする予定になっております。私からは以上です。

質疑応答

【記者】まず,ブルネイの外相会談ですけれども,対日調整国ということでブルネイがASEAN内で果たす役割,どうゆう期待を持っていらっしゃいますでしょうか。

【河野外務大臣】日本のいわばASEANの窓口ですから,北朝鮮の問題,あるいは自由で開かれたインド太平洋戦略,その他日本の主張を理解いただいて,それをASEANの中で共有する。また,様々な会合の中で,共同声明,議長声明,その他にしっかりと日本の考え方を盛り込んでもらえるように日本の政策,戦略について理解をいただいてきましたので,ここで新たに新任されたエルワン大臣ともそうした理解を共有していきたいと思って今日は参りました。非常に有効であったと思います。

【記者】この後,自衛隊の護衛艦に乗られて,挨拶もあるということですけれども,中国が開発している港でメッセージを発する,どういう思いを込めていますか。

【河野外務大臣】中国が様々,ブルネイに対して支援をすることでブルネイの経済の多角化が進むというのは良いことだと思っておりますが,一方で自由で開かれたインド太平洋戦略の中で,様々なインフラが透明性あるいは開放性というものが確保される必要があると思います。そういう意味で自衛隊のムアラ港への寄港を歓迎し,しっかりと激励をして参りたいというふうに思っております。そこから自由で開かれたインド太平洋戦略についてのメッセージを送り出せればというふうに思っております。

【記者】中国からですね,スリランカで開発に関わった港が99年間租借権を得るとか,その開発に関わるインフラの透明性,開放性に懸念が上がっていますけれども,その辺を,釘を刺すということになりますか。

【河野外務大臣】この地域は特にインフラ需要が非常に旺盛なところです。ただそのインフラを一所懸命プロジェクトを進めるにあたって,まずは透明性が確保されていること,それから整備されたインフラが全ての国に対して,解放されるという開放性,それからこのプロジェクトそのものの経済性がきちんとあることを確認すること。それからもう一つは,スリランカの例のようにですね,受け手の国の財政の健全性がなければ,お金を借りたけど返さないということになってしまっては,健全な経済発展を阻害する要因にもなりかねませんので,そうした国際スタンダードをしっかりと満たす,質の高いインフラ整備というのが大事になってくると思いますので,日本もそういう観点からですね,しっかりと支援出来るところは支援して参りたいと思います。

【記者】北朝鮮ですけれども,平昌でですね,北朝鮮側から親書が手渡されて南北会談の提案がありました。日米韓の連携を切り崩そうとしているのではないかなという指摘もありますけれども,この日米韓の連携を維持していくためにどういうことが必要だと思いますか。

【河野外務大臣】2月7日でしたか,ペンス副大統領と安倍総理の会談もありましたし,9日でしたか,文大統領と総理の会談もありまして,様々な場面で累次に日米韓,しっかり強調して緊密に連携をして,北朝鮮に最大限の圧力をかけていこうという確認をしております。ペンス副大統領と文在寅大統領の間でも同じような確認が出来ていると思いますので,そういう意味で北朝鮮の「微笑み外交」に目を奪われることなく,オリンピックの前日にミサイルを軍事パレードでひけらかすというようなことをやっておりますので,北朝鮮の核あるいはミサイル開発の意思というのは変わりがないと思います。朝鮮半島非核化を最終目標に共有をしておりますので,しっかり連携してあたっていきたいと思います。

【記者】その懸念みたいなものはあるのでしょうか。日米韓の連携に。文在寅大統領は条件が揃えばですね,会談しても良いというような趣旨のことを仰ってますけれども。

【河野外務大臣】そのことについては,韓国側としっかりと情報共有していきたいというふうに思っております。

【記者】日米韓の緊密な連携への影響,大臣受け止めはどうですか。

【河野外務大臣】特に影響があるとは思っておりません。オリンピックの成功に向けてしっかり韓国には頑張っていただきたいと思います。

【記者】今日,(ブルネイの)国防大臣も同席されましたけれども,防衛協力で何か具体的な進展があれば教えてください。

【河野外務大臣】日本とブルネイの間の防衛協力を進めていこうという話が防衛当局間でありますので,それに向けて防衛当局間で努力していこうということになりましたので,非常に自由で開かれたインド太平洋戦略の実現に向けても良い一歩になるというふうには思っております。

【記者】対日調整窓口のブルネイを通して,ASEAN外交について,南シナ海問題は今後,今年どのように展開していくことをお考えでしょうか。

【河野外務大臣】少し南シナ海の問題についても議論をいたしましたが,今,ASEANと中国の間でCOCの議論も始まっておりますので,しっかりと法的実効性のあるものにしてもらいたいと思いますし,それが現場の非軍事化に繋がるように努力してもらいたいと思っております。

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