記者会見

河野外務大臣臨時会見記録

(平成30年1月16日(火曜日)20時57分 於:カナダ・バンクーバー)

質疑応答

【記者】まずは「北朝鮮に関する関係国外相会合」が終わりました。一連の会合,議論の内容等を踏まえて,どのような成果をあげられたとお考えでしょうか。

【河野外務大臣】昨日(15日)の夜からバンクーバーに入りまして,カナダとアメリカの共催の「北朝鮮に関する関係国外相会合」に出席をし,アメリカ,カナダ,ギリシャとの二国間会談に加え,日米韓外相会合を行いました。また,韓国の康京和外交部長官とは朝食をとりながら話をいたしました。
 「北朝鮮に関する関係国外相会合」では,核武装した北朝鮮は国際社会はこれを決して受け入れない,という大変強い決意が示されたと思います。国際社会は一致して,北朝鮮に政策を変えさせる,そのために,あらゆる手段を用いて圧力を最大限に高めていくということで一致し,そのようなメッセージを出すことができたのは非常に有意義であったと思います。
 私の方からは,安保理決議を完全に履行するという観点から,北朝鮮関連船舶が違法な洋上取引,いわゆる「瀬取り」に対し,我が国が行っている取組を紹介した上で,北朝鮮の制裁回避の動きがかなり巧妙になってきているとのことでこの対策を更に進めようということで一致いたしました。
 日米韓三か国の外相会合を,本会合の終了後に行いまして,北朝鮮に関する集中的な議論を行いました。今日の本会議は圧力を最大限まで高めていくことを三カ国の間で確認をすることができて,非常に有意義であったとの認識で一致すると同時に,安全保障・防衛分野を含め,北朝鮮に対する圧力強化のために日米韓の三か国が国際社会で連携しながらリードしていこうということを改めて確認すると同時に安保理決議の履行の確認,その他,国際社会のやるべきことを3カ国でリードしながら,また,必要な国々にはしっかりと支援を制裁を履行するためにやって参りたいということで確認をいたしました。
 アメリカのティラソン国務長官とは夕食会を行いまして,北朝鮮に対する圧力を最大限まで高めていくために,日米で連携して国際的な取組を主導していくことを改めて確認いたしました。
 この他,もう一つの共同議長国であるカナダのフリーランド外務大臣,ギリシャのコジアス外務大臣と会談を行いました。日本・ギリシャ外相会談というのはなんと21年ぶりであったようで,これはいかんなと,もう少し定期的にやろうと,それから,幅広く,投資から観光まで幅広い分野で日本とギリシャのやりとりを少しきちんとやっていこうとのことで一致しました。この他に,イギリスのボリス・ジョンソン,トルコのチャヴシュオール,デンマーク,ノルウェー,ニュージーランド,オランダの外務大臣,それからのスウェーデンの代理の方と様々な話をいたしました。北朝鮮関連もあれば二国間の問題もありましたが,こうして二国間の会談あるいは外相同士の立ち話を通じて,北朝鮮に関する圧力の最大化というところの認識は完全に外相同士で一致をしているという確認をすることができました。
 それから,康京和長官とは今朝朝食を食べながら話をしましたが,先方から慰安婦問題についての韓国側の立場について説明がありましたが,それに対して,韓国政府が日韓合意を「最終的かつ不可逆的」なものとして着実に実施するよう,改めて強く申し入れました。そのほかかなり康京和長官とは率直にいろんなやりとりができたのはよかったと思っています。私からは以上です。

【記者】本会合のほうですが,当初は参加国が非常に多いということ,また地理的にも離れている国が参加するということで焦点が絞られた議論になるのかということで懸念を持っていたと思いますが,実際今日議論をする中で実際どのようにご自身で解消されたと思いますか。

【河野外務大臣】今日は非常に多くの参加国がありましたが,参加国の間でほぼというか完全に認識が一致しているというふうに思います。北朝鮮の核保有は断じて国際社会は認めない。それを実現するために北朝鮮の政策変更をもたらすためには国際社会は一致して安保理の制裁を完全に加盟国が履行する必要があるという認識で一致いたしました。非常にそういう意味では意義のあった会合になったと思います。

【記者】議論のなかで印象に残っている内容というか国も含めてあったりしましたでしょうか。

【河野外務大臣】やはりこれだけの国,地理的にも様々な国が集まりましたが,全ての国が北朝鮮の問題については自分の国に関係しているという認識を持って外務大臣あるいは関係者が会議に参加したと思います。そういうなかで,核保有をする北朝鮮は断じて認めることはできないということ,それからそのためには制裁をきちんとやっていく必要があるという認識までぴったり一致したというのは非常によかったと思いますし,多くの国が北朝鮮の問題について,単にアジアの問題としてではなく,自らの問題として,向いている方向性が一致しているということは非常によかったと思います。
 これからそれぞれの国がそれぞれの地域に戻ってこの話をしてくれることになりますのでそういう認識が国際社会の中でさらに広く認識されることになると思います。

【記者】日韓外相での朝食会を通じた会談で,韓国側から立場の説明があったと思いますが,日本側の説明で意味がわからないという形で疑問を唱えていた10億円の資金の問題について説明はあったのでしょうか。

【河野外務大臣】韓国側からはいろんな説明がありましたが,今日は1対1で率直な話し合いができるようにということでこういう形式をとりましたので,内容については差し控えたいと思います。

【記者】内容は差し控えるとのことですけれども,今朝,康京和長官の方から,日韓合意について何らかの追加措置を求めるということはあったのでしょうか。

【河野外務大臣】今日は本当にテタテで朝ご飯を食べながら率直にいろんな話をしようということになりましたので,お互い様々な話をしましたが中身については差し控えたいと思います。

【記者】大臣は韓国側の説明についてはある程度理解を得られたとお感じになっているのでしょうか。

【河野外務大臣】内容については差し控えます。

【記者】先ほどティラソン国務長官が記者会見で日韓合意について安全保障の邪魔にならないようにしないといけないと述べました。同様の発言ないしは日韓合意に関する発言が日米韓の外相会談や日米の夕食会でおありだったのでしょうか。

【河野外務大臣】ありません。

【記者】また,ティラソン国務長官の発言自体についての受け止め,つまり日米韓の結束に影を落とすようなことになる懸念についてのご認識を。

【河野外務大臣】こういう北朝鮮情勢の中ですから,当然に日米韓,あるいは国際社会の連携に差し障りがあるようなことはないというふうに思います。

【記者】会合終了後のカナダの会見で,今回の会合が対話の流れのきっかけになるという趣旨の発言があったのですが,今回,対話や融和というムードが広がる中,こういったことに関する話はあったのでしょうか。

【河野外務大臣】対話ムードや融和ムードというものは一切ありませんでした。

【記者】関連で,会合の中では南北対話の流れ自体は歓迎するとの発言があったようなのですが,そういうことも含めて融和ムードはないということだったのでしょうか。

【河野外務大臣】全くありません。

【記者】ほぼ100パーセント圧力重視のということでしょうか。

【河野外務大臣】それだけです。

【記者】他の参加国との間に何らかの認識のずれみたいなものはあったのでしょうか。

【河野外務大臣】ありません。

【記者】認識のずれではなくても,アプローチについて議論をする,このようなやり方が良いのではないか,効果的な政策がこういうものが考えられるといったそういった形でのやりとりはどうだったのでしょうか。

【河野外務大臣】国連の安保理決議を完全に全ての国が履行するためには,この安保理決議に関する制裁の報告書を提出しなければいけないけれども,提出の仕方がよくわからないとかですね,そういう国があるようのなので,そこについてはきちんとわかっている国が支援していこうというような,如何に制裁をきちんとやるかということについて様々な議論がありました。それについては,しっかりと日米韓が連携して国際社会をリードしていこうということになりました。

【記者】先ほどお話がありましたが,当初大臣が会合自体に疑念を持たれる中で出発した会合だったと思いますが,実際に最終的には圧力を強化していく,圧力を重視していくという結果になったと思います。そこに至るまでに,日本政府,大臣も含めて,会合の開催まで,ないしは大臣が到着されてから,日本政府が果たした役割というものはどのようなものがあるのでしょうか。

【河野外務大臣】日本政府が云々というよりも,国際社会がそのような認識だったということだと思います。

【記者】洋上取引の阻止については今後具体的に何かやっていこうという話はあったのでしょうか。

【河野外務大臣】瀬取りの問題に関して,少し日本から提起しました。北朝鮮の制裁回避の動きが極めて巧妙になっているところがありますので,そういうことについてはきちんと情報交換しながら,如何にしてそれを防いでいくかは連携してやっていこうということになりました。

【記者】中国やソ連(ママ)が参加している六者協議ですとか,国連安保理決議,国連安保理の場ですとか,そういったのとは違う形での今回の会合,これについて意味・意義というのはどのようにお考えですか。

【河野外務大臣】今回は国連軍に参加している国というのを中心に声が掛けられた訳ですが,昔の話になりますが,朝鮮半島の平和をもたらすために,それぞれ何らかの犠牲を払ってきた国という歴史を重んじて,アメリカ・カナダが声を掛けたと伺っております。そういう意味でこの朝鮮半島にかつて何らかの関わりを持っていた,そしてそれを認識している国々が集まったことで,幅広い地域から参加国が集まりましたが,幅広い地域から集まったにせよ,全ての国の認識が一致し,方向性が一致しているというのは極めて有意義だったと思います。これからそういう国々がそれぞれの地域の中で,今日の会合の事をそれぞれ地域に伝えると思います。そういう意味で国際社会がしっかりと一致して前に進んで行こう,制裁回避を防ぐような努力をしていこうということが出来たのは,非常に良かったと思いますし,今日のこの会合の内容については,中国・ロシアにこれから直ちに伝えるということですので,中国・ロシアにもこの会議の中身がしっかりと伝わって,国際社会できちんと連携をして北朝鮮の非核化に向けてこれから努力が更に進むと思います。

【記者】アメリカから伝えると言うことですか。

【河野外務大臣】この会合から伝えるということになると考えます。

【記者】会合の議長国から伝わることになるのでしょうか。

【河野外務大臣】(伝え方の)中身については色々やりようがあると思いますが,この会合から伝えるということになると思います。

【記者】この会合の2回目ですとかいわゆる事務レベルのフォローアップの会合ですとかあるのでしょうか。

【河野外務大臣】この会合は一回だけです。2回目はありません。

【記者】事務レベルでの会合はありますか。

【河野外務大臣】ありません。

【記者】対話のムードが一切なかったという点ですが,議長総括の中では今始まっている南北対話が,これからの非核化に向けた緊張緩和ですとかあるいは何らの対話に繋がることに期待感を表明したような話はあったのでしょうか。

【河野外務大臣】南北間の対話は,あくまでオリンピックに対する対話だと言うこと,北朝鮮に対して国際社会の想いというのはコンタクトする必要あるよね,北朝鮮が政策を転換しない限りこの圧力は続くということを,北朝鮮に伝えないといけないということはみんなで合意をしておりますので,そういうことであります。

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