記者会見

河野外務大臣臨時会見記録

(平成30年1月5日(金曜日)14時45分 於:スリランカ・コロンボ)

冒頭発言

【河野外務大臣】日本の外務大臣がスリランカを訪問するのは15年ぶりになります。最後にスリランカに来たのは,川口順子外務大臣と承知をしておりますが,スリランカは位置的にもシーレーンの要衝ということもありまして,日本の「自由で開かれたインド太平洋戦略」をしっかりと進めていこうということで,一致をいたしました。非常に有意義な訪問になったという風に思っております。まず,シリセーナ大統領を表敬をいたしまして,二国間の様々なことについての意見交換をいたしました。そこにマーラパナ外相も来ていただいておりましたが,外務大臣とはその後ワーキングランチで「自由で開かれたインド太平洋戦略」をはじめ,北朝鮮の問題,その他二国間を巡る様々な課題について,随分突っ込んだやりとりをいたしました。質の高いインフラ設備を通じて連結性を強化し,また海洋の安全にかかる協力をしっかりと進めていこうということで一致をいたしました。また,スリランカの社会基盤の整備改善に向けた支援として健康・医療の分野或いは,廃棄物環境の分野における協力の強化,また内戦が終結をし,国民和解プロセスの中で手法に関する制度の構築などについて日本としてできることをしっかりと支援してまいりたいという風に思っております。この後,ウィクラマシンハ首相を表敬をすると同時に日本の協力が進んでいるコロンボの港を視察をして参りたいと思います。「自由で開かれたインド太平洋戦略」の中で,このスリランカの位置というのは非常に重要でありますし,その中でもコロンボの港の重要性,スリランカの経済の開発について非常に重要な位置を占めるプロジェクトですのでしっかりと見てまいりたいという風に思っております。その他,北朝鮮の問題では,しっかりと圧力を最大化するために,安保理決議をしっかりと合意をしていこうということで一致すると同時に拉致問題の早期解決についても協力をしていただくということで,様々北朝鮮問題についても意見交換をいたしました。

質疑応答

【記者】この後,大臣コロンボ港を視察されるということなんですけれども,日本政府として港の拡張事業を支援する用意というのはあるんでしょうか。

【河野外務大臣】コロンボの港は元々日本がこれまで長い間支援をしてきたものですし,段々その今の設備が足らなくなってきているということもありますので,日本のプロジェクトとしてしっかりと進めていこうということになっております。その重要性をしっかり見て確認をしてきていきたいと思っています。

【記者】スリランカのハンバントタ港の運営権が99年間中国に譲渡されるなど,この地域での中国の進出が進んでいると思うんですけれども,安全保障の観点からこのあたりどうご覧になりますか。

【河野外務大臣】このアフリカからインドそして東南アジアを繋いで太平洋へ出て行くこのシーレーンというのは,非常に商業的にも,また安全保障の面からも重要だという風に思っております。日本としては,このインフラ整備,特に港などのインフラ整備に関してはどの国にもしっかりと解放されている,そして,プロジェクトが透明である,それからその支援を受ける国の財政の健全性,こういったものをしっかりと見ながら,インフラ整備が行われていかなければならないという風に思っております。ハンバントタの港については,様々なことがありましたが,この港が同じように解放され,またその透明性をもってこれから運営をしていくようにですね,日本としてもしっかり注視していきたいと思っております。

【記者】中国の軍港のように利用されるというのはあってはならないという考え方でしょうか。

【河野外務大臣】日本の海上自衛隊もこのハンバントタそれからトリンコマリ,コロンボ,こういったスリランカの港には,昨年の下半期だけでも4隻寄港しております。中国だけが使う港にはしないし,ならないということは,スリランカ側も名言してくれておりますし,ハンバントタというのは,軍港ではなく,商業的に活用されなければスリランカの経済発展には資さないわけですから,そこはスリランカ側としっかり強調してこの港を日本も活用させていただいて,スリランカの経済発展に資するようにしていきたいと思います。

【記者】北朝鮮関連でお伺いしたいことがあるんですけれども,今の北朝鮮に対して圧力を最大限高めていこうという風な流れがあると思うんですが,その中で,韓国と北朝鮮が南北高位級会談を9日に開催することが決まったりですとか,米韓合同軍事演習が延期されることが決まったと思うんですが,圧力をこれが弱めることに繋がるということはないのでしょうか。またこれが対話のための対話に繋がっていくという懸念はないのでしょうか。

【河野外務大臣】日米韓の三か国で,これまでも圧力をしっかりとかけていくことによって北朝鮮の政策変更に繋げていこうということは確認をしてきておりますので,そうしたご心配にはあたりません。

【記者】今おっしゃったコロンボ港なんですけれども,お金の量では中々中国には敵わない中で,質の高いインフラ設備を掲げている中で,スリランカ政府は非常に財政状況を心配しております。その中で日本政府が改めてその出来る優位性というのはどこにあるのでしょうか。

【河野外務大臣】これまでも日本がやってきた様々なインフラ開発或いは社会環境整備といったことに対するスリランカの評価というのは非常に高いというのは,今日の大統領との会談の中でも大統領からもはっきりそういうお言葉がありました。当初20分の予定の会談が随分時間を倍以上オーバーをすることになりましたが,コロンボの港についても意見交換をさせていただきましたが,日本のこうしたインフラ整備がスリランカ側の雇用の創出にも繋がり様々な経済発展にも資するということは,先方にもよく理解していただいております。そうした中で,今日私がコロンボの港を実際に見に行くということを大統領も非常に喜んで評価をしてくれておりますので,日本のこれまでやってきた相手国のためになるようなインフラの整備というものを,これからもしっかり続けていきたいという風に思います。

【記者】この地域大国のインドとの協力についてなんですけど,トリンコマリについてはすでに整備をされるという話は出ていますし,インドはそこに非常に興味を持っていますけれどもインドとの協力今後どのように考えてらっしゃるでしょうか。この地域におけるですね。

【河野外務大臣】日本とスリランカの二か国で出来るところもあれば,日本とインドとスリランカの三か国で組んで開発をする方がより効果的のものもあると思いますので,それは様々ケースバイケースで考えてやっていきたいという風に思います。

【記者】別の話で恐縮なんですが,イランの方で反政府デモが拡大しておりまして,アメリカが国連安全保障理事会に緊急会合の開催を求めております。反政府デモでは20人以上が死亡するなどかなり事態が拡大しているようなんですが日本政府としてイラン政府の対応をどう見ていらっしゃるか。また国際社会とともにどのような対応をこれから考えていかれますか。

【河野外務大臣】外務報道官の声明という形で日本の立場を出させて頂きましたが,この一連の動きが平和裏にきっちり解決をされるように関心をもって,とりあえず注視していきたいという風に思っております。イランを訪れる観光客,或いは邦人の現地の企業或いはそこで働いている人達の安全がしっかり確保出来るようにそこは対応をしていきたいと思っております。

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