記者会見

河野外務大臣臨時会見記録

(平成29年12月9日(土曜日)19時20分 於:バーレーン・マナーマ)

冒頭発言

【河野外務大臣】今朝,夜中過ぎに当地へ到着いたしまして,日本の外務大臣として,バーレーンを訪れたのは初めてということですし,この当地対話に日本の外務大臣が参加したのも当然に,私が初めてということになります。大変,来て良かったな,というふうに思っております。プレナリー,全体会合で,9月の,カイロで申し上げました4箇条に基づいて,中東の安定化のための具体策を推進していくということを申し上げました。
 知的・人的貢献,人への投資,息の長い取組,政治的取組の強化,という4つに基づいて,日本の立場,これからの取組について申し上げましたが,アムルムーサ元エジプト外務大臣をはじめ,いろいろ,ご賛同いただいたのではないかと思っています。
 これからも平和と繁栄の回廊,あるいはジェリコのJAIPのような息の長い取組をやって参りたいというふうに思っております。
 バーレーンでは,ハマド国王への拝謁をはじめ,ハーリド外務大臣,それから,先ほどは皇太子殿下と会談をいたしました。二国間の関係は,非常に前進をしているという認識は一致をいたしましたし,エルサレムの問題,カタールの問題をはじめ,中東の地域情勢について,非常に有意義な意見交換ができたのではないか,というふうに思っております。
 少し,中東外交を日本の外交の柱にしていきたい,ということを繰り返し申し上げておりますが,日本の果たす役割というのは非常に大きいと思いますし,日本が果たせる役割というのも非常に大きいというふうに確信しております。

質疑応答

【記者】初めてバーレーンにいらっしゃって,この国際会議に出られているということなんですけれども,一方で,現下の中東情勢は非常に,日々刻々と動いております。緊迫の度を増しているんですけれども,今日の一連の日程を通してですね,そういったものを改めてどういうふうに感じられたのでしょうか。

【河野外務大臣】バーレーンの国王陛下以下,様々な意見交換をさせていただきましたが,このエルサレムの問題にしても,日本で言われていることと,こちらでの受け止め方というのに少し差があるような気がいたします。かなり,バーレーンで,この後UAEにも行きますが,かなり中東は現実的な受け止めをしているような気がしています。アメリカの関与というのが,やはりこの和平プロセスには必要だ,という認識もあるようですし,トランプ大統領のステートメントを,かなり気をつけて読んでいる,要するに,ただ単純に,(米大使館が)エルサレムに移るのはけしからん,ということだけではなくて,非常に,ステートメントを気をつけて読んでいる,という感じを受けました。
 逆にむしろ,これで,このパレスチナの和平問題に焦点が当たりつつある,それを利用して,この中東和平を少しでも前へ進めていきたい,というような意欲があるような気もいたしますので,日本として,この中東と非常に良好な関係があり,またアメリカの同盟国としてアメリカとも様々な意見交換ができるという,この日本の立場が,これからも非常に重要になってくるのではないか,というふうに思っています。

【記者】アムルムーサさんが,北朝鮮については日本を助けると,で我々のことも助けてほしい,みたいなことを仰っていました。中東にこれから関与していけばいくほど,中立性みたいなところに,日本は中立ではないと見られるリスクも高まっていくのではないかと思うんですけれども,そのあたり,いかがですか。

【河野外務大臣】日本が,中東のどの国とも良好な関係にあるというのは中東のどの国も認めてくれているところですし,日本がアメリカと特別な同盟関係にあるということも理解はし,だからこそ,日本とアメリカの意思疎通ができるんだろう,という期待が大きいんだというふうに思います。先ほど,この会合の前にもムーサさんとは話をいたしましたが,北朝鮮の問題については,ほとんどすべての方が日本と一緒にいるぞということは言ってくれましたが,逆に,中東の問題について,日本も今まで以上に前に出て,政治的な関与をしていくよ,というメッセージは伝えたつもりですので,日本としてやれることはきっちり関与していきたい,というふうに思っています。

【記者】先ほどの会議の質疑の中で,大臣はアメリカがoverstepしていないという話をされたと思いますが,これは何を踏み外していないと言われたのでしょうか。二国共存のことなのでしょうか。

【河野外務大臣】アメリカの声明を注意深く読むとですね,二国家解決については評価をしていますし,エルサレムの地位については,最終的には関係者の協議によるものだ,というこれまでのポジションを踏み外してはいません。確かに,この,エルサレムに大使館を移すというようなことで,ガザをはじめ,状況の悪化ということが起きたことは非常に残念ではありますが,今までの積み上げてきたものをすべてぶち壊しているわけではない,という認識は中東にもある,というのは今日の意見交換ではっきりいたしましたので,やはりアメリカがここまでやった以上,アメリカはさらに中東和平についてのイニシアチブもあるんだろうという期待も中東には一部あるような気がいたします。日本として,アメリカがしっかりこの中東に関与していく,そして中東和平にアメリカがイニシアチブをさらに出していくような手助けを,日本としてやはりやっていかなければいけないのかな,というふうに思います。

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