記者会見
河野外務大臣会見記録
(平成29年11月14日(火曜日)10時19分 於:官邸エントランスホール)
日中関係
【記者】日中関係についてお伺いしますが,昨日,李克強(り・こくきょう)首相との会談が行われ,これで一連の日程の中でですね,首脳外交,二人の首脳とですね,会談すると,異例の会談になりましたけれど,まずその受け止めと,今後の日中関係の関連として,日中韓のサミット,または訪中などが考えられますが,どういった見通しで今考えられてますでしょうか。
【河野外務大臣】日中首脳会談が行われて,日中関係をしっかり前に進めていこうということが合意をされ,さらに北朝鮮に対してしっかりと圧力をかけて,朝鮮半島の非核化を目指すということで一致をいたしました。
今後はなるべく早い段階で日中韓サミットを開催し,その後首脳の往来につなげていきたいと思っております。
【記者】従来から,大臣も日中韓サミットに関しては年内を目指したいということもおっしゃってきましたが,その見通しに関しては変わらず・・・。
【河野外務大臣】なるべく早い段階にやりたいと思っております。
軍縮会議での高校生平和大使
【記者】この夏,ジュネーブの軍縮会議で高校生平和大使の演説が見送りになった件に関連してですね,今朝,弊紙が日本の軍縮大使と他国の軍縮大使との,その件についてのやり取りについての外務省の公電の具体的な様子を報じているのですけれども,その中で他国の軍縮大使が,「自分は高校生に議場から出て行くように求めることもできる」というようなことで,結構強い言葉で中止を迫っているような様子があるんですけれども,改めてなんですけれど,こういうことに関して大臣の受け止めと,来年以降,その演説が再開できるように日本政府として,その理解を求めていくような形で方針を取られていくのか,それとも今年されたような方法で,別の方法での高校生の思いを伝えるようなことを実現されていく方針なのか,お考えをお聞かせください。
【河野外務大臣】ジュネーブでの会議は,段取りをコンセンサスで決める会議ですから,コンセンサスが得られなければ,残念ながら段取りが変わらざるを得ないということだと思います。
今までは高校生が一人代表として入って,一方的に演説をしてということでしたけれども,今回は派遣された高校生全員を入れて,様々な立場の核兵器国,非核兵器国,その中でも核兵器禁止条約に賛成をしている国,反対をしている国,様々な立場の国の代表と双方向のやり取りができたというのは,今まで以上に派遣された高校生にとっていろんなことを考えられる場になったと思っておりますから,来年以降,またそういうチャンスを高校生に与えられるように,様々考えていきたいと思っています。
【記者】会議の中での演説の再開を求めていくか,それについての理解を求めていくという考えも,併せておありになるんでしょうか。
【河野外務大臣】会議の段取りはコンセンサスですから,コンセンサスが得られるかどうかという判断をしながら,一人が一方的にしゃべるだけよりも,全員が双方向で議論に参加できる方がむしろいいのではないかという声もありますので,いろんなことを考えてまいりたいと思います。
日韓関係
【記者】韓国の李丙琪(イ・ビョンギ)元駐日大使が逮捕されました。日韓合意に携わってこられた方ですけれども,今後の日韓関係の影響についてどのように受け止めていらっしゃいますか。
【河野外務大臣】逮捕されたという報道はありますが,それは韓国の国内問題ですから,特に日韓関係に影響が出るとは思っておりません。
ASEAN関連
【記者】ASEANなんですけれども,これまでは中国の強引な海洋進出に対して,法の支配であったりそういったところを訴えるということがあったと思いますが,今回は中国との関係改善も背景にあるのかもしれないですけれども,少しその法の支配といったあたりのメッセージが弱いのではないかと感じるのですけれども,そのあたり必要性であったりとか,今後についてどのようにお考えですか。
【河野外務大臣】文言を今調整をしていると思いますので,調整中です。
【記者】引き続き訴えていくというところは変わらないのですか。
【河野外務大臣】今,調整をしている最中です。