記者会見
河野外務大臣会見記録
(平成29年9月26日(火曜日)10時51分 於:官邸エントランスホール)
衆議院解散関連
【記者】昨日,安倍総理大臣がですね,あさって招集の臨時国会冒頭で,消費税の使い道の見直しですとか,北朝鮮への対応などについて信を問うということで,解散をするということをおっしゃいました。これについて,まず受け止めをお伺いします。
【河野外務大臣】外務大臣的に申し上げれば,自民党あるいは自民党・公明党政権が,戦後築いてきた日米同盟を基軸とした安全保障体制に対する信を問うということになるのかなと思います。
今,我々が北朝鮮危機の中で情勢分析をしているときに,諸外国から特定秘密に当たる情報を共有して,我が国が得た情報と重ね合わせて情勢判断をしておりますが,これは特定秘密保護法がなければ我が国と共有されなかった,そういう情報も入っております。野党は特定秘密保護法の議論の中で反対をしておりましたが,もし特定秘密保護法が今なければ,両目で見えるものが片目つぶって見なければいけないというような状況にもなっていたと思いますし,あるいは今,韓国とアメリカが同盟関係になければ,核とミサイルを背景に,北朝鮮が様々のことを韓国に迫るということにもなりかねなかったと思います。
そういう中で,沖縄の県民の皆さん,あるいは基地を抱えている地域の皆さんにいろいろご負担をお願いし,ご理解をお願いしてきた中で,日米同盟を基軸として安全保障体制を作り上げてまいりましたが,この体制でこれからも日本の防衛・安全保障をやっていくのか,あるいは平和安全法制や特定秘密保護法などに反対をしてきた野党の考える安全保障でやるのか,それが問われるということになるのではないかと思います。
私(大臣)は,この北朝鮮の危機の中で,日米同盟を基軸とした安全保障体制で,しっかりと日本の未来を守ってまいりたいと思っております。
【記者】関連しまして,北朝鮮情勢が緊迫する中,今後,来月ですけれども,朝鮮労働党の創建記念日ですとか,中国共産党の党大会が控えています。これが選挙の期間中にかぶってくることも考えられると思いますが,その危機管理態勢についてどういうふうにお考えか,また総理から具体的な指示がありましたでしょうか。
【河野外務大臣】危機管理態勢のというのは,普段からもしっかりと態勢を取っております。総理も先週国連総会に行かれましたし,私(大臣)も行っておりましたが,危機管理態勢に抜けはないと思っております。
むしろ,北朝鮮がこういう状況にあるから日本が何かできないというのは,北朝鮮の脅威に屈することになる,我が国は民主主義ですから,その民主主義の根幹の最たるものである総選挙が,北朝鮮の脅威でできないということがあってはならないと思っておりますので,危機管理態勢を今までと同様に,しっかり保持することによってやってまいりたいと思います。
【記者】選挙戦についてなんですけれども,大臣,危機管理対応に当たられる中で,いろいろ全国から応援要請などもあると思うんですが,どのように選挙戦,臨まれるでしょうか。
【河野外務大臣】官房長官,防衛大臣,それから私どもの副大臣,政務官が在京で危機管理に当たりますので,選挙の応援にしっかりと動いていきたいと思っています。
【記者】昨日,総理が記者会見でですね,北朝鮮情勢について国難という表現を使いましたけれども,大臣もそれについては同じ認識でしょうか。
【河野外務大臣】こういう危機ですから,先ほど申し上げたように,これまでの日米同盟を基軸とした安全保障体制,これに対する国民の皆さんの信を問うことになろうかと思います。
日米原子力協定
【記者】日米原子力協定について,来年7月に満期を迎えますけれども,延長する方針という報道も出ていますが,事実関係をお願いします。
【河野外務大臣】政府内で,まだ何かを決めたということはありません。日米でしっかり連携してやっていきたいと思います。
【記者】双方が申し入れない限りは,自動延長になると思うんですけれども,あえて立ち止まって議論を見直す必要はあるとお考えですか。
【河野外務大臣】様々,連携をしていこうと思っております。