記者会見
河野外務大臣会見記録
(平成29年8月29日(火曜日)11時16分 於:官邸エントランスホール)
冒頭発言
日米電話外相会談
【河野外務大臣】先ほど9時から,ティラソン国務長官と20分間ほど電話会談を行いました。
状況の分析をしたあと,既にニューヨークでは日米韓で安保理の緊急会合の開催要請を進める手はずを整えておりますので,それについての意見交換をいたしました。
また,今後,北朝鮮に対して様々な形で圧力をかけていくということでも認識を一致いたしました。緊密な連携を今後,しっかり日米で取っていこうということでございます。
日韓及び日中電話外相会談
【記者】韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相などとの電話会談の予定はございますでしょうか。
【河野外務大臣】今,時間その他の調整をしているところでございます。
【記者】王毅(おう・き)外相,日中電話会談の調整はされていらっしゃいますでしょうか。
【河野外務大臣】まず,韓国との電話会談をやった上で,いろいろと決めていきたいと思います。
軍縮会議での高校生平和大使のスピーチ
【記者】ジュネーブの軍縮会議で高校生が,公式のスピーチを今まで続けていたものが,今回非公式になったことの経緯と,あと少し残念だという意見が出たようですが,そのことについての受け止めをお願いできますか。
【河野外務大臣】高校生の平和大使の中から,毎年一人,政府代表団に登録をして,軍縮会議の席上でスピーチをしていただくということをやって参りましたが,これまでもそれに対して反対をする国がありまして,今年はかなり強く反対の意見がありました。
軍縮会議はコンセンサスベースで運営されているものですから,日本がそのような登録をすれば,反対をするということが明確になりましたので,残念ながら今回はそれを断念をするということになりましたが,軍縮の代表部の方で高校生を招いて,そこへ核兵器国,それから非核兵器国の中で,核兵器禁止条約に賛成している国,それから反対をしている国,様々な立場の国の代表をそこへ招いて,高校生とスピーチのあと意見交換をしてもらうということをやりまして,平和大使にも様々な国が,いろんな立場,いろんな考え方があるということを理解をしてもらいましたし,これまでは一人だけ政府代表団に入ってもらって,あとは傍聴席で聞いてもらうという形だったのが,今回は高校生全員,その双方向の議論に参加をしてもらうことができましたので,そういう意味では非常に良かったという話を聞いております。
今後どうするかというのは,また難しい問題があるかもしれませんけれども,少なくともそういう形で高校生に様々な国の代表,意見の違う国の代表と直接意見交換をしてもらって,お互いそれぞれの考え方を理解してもらうことができたというのは,非常に良かったかなと,軍縮代表部,うまくやってくれたと思っております。
日米電話外相会談
【記者】先ほどのティラソンさんとの電話会談ですが,やり取り,ちょっと差障りのない範囲で・・・。
【河野外務大臣】中身は差し控えたいと思います。
安保理の制裁決議
【記者】安保理の制裁決議,これまでもありましたが,北のミサイル発射が止まらないこの現状について,改めてどのようにお考えでしょうか。
【河野外務大臣】安保理決議を厳格に履行すると,北朝鮮が核,あるいはミサイルの開発に使っていた資金をきちんと止めることになると思います。前回の安保理決議でも10億ドル以上が対象になるわけですから,まず,しっかりこれをやるということと,こういう事態になりましたので,それを受けて,更にどういう対応をしていくか,日米韓でしっかりそこは連携していきたいと思います。
【記者】北に対する様々な圧力をかけていくというのは,これは追加の制裁とか,そういったことをイメージされているのですか。
【河野外務大臣】追加の制裁を含め,いろんなことをテーブルの上にのせて,議論をしていくということです。