記者会見

河野外務大臣臨時会見記録

(平成29年8月7日(月曜日)21時08分 於:フィリピン・マニラ・国際メディアセンター(IMC)内)

冒頭発言(英語)

-Ladies and gentlemen, good evening. My name is Taro Kono, Minister for Foreign Affairs of Japan. I’ve just taken office, and this is actually my international debut.

-Over the past two days, I had a number of interactions with my fellow foreign ministers. The first and biggest impression is that Japan and ASEAN are so close, and Japan’s cooperation with ASEAN, which started more than four decades ago, is really appreciated by all ASEAN member states.

-In the Japan-ASEAN Foreign Ministers’ Meeting held yesterday, the two sides decided to launch negotiations for a Japan-ASEAN Technical Cooperation Agreement. If concluded, the Agreement would bolster Japan’s assistance for the ASEAN Communities by enabling Japan International Cooperation Agency (JICA) to provide support for the Communities.

-On regional issues, I was able to have a candid exchange of views on a number of issues, including security challenges, in particular North Korea and South China Sea issues, in the series of multilateral meetings such as the EAS and ARF.

-Regarding North Korea, I underscored the need to strictly and fully implement United Nations Security Council Resolutions, including the very recent one, and to further exert pressure on Pyongyang. Many participating countries were on the same page with Japan. In addition, I called on all ministers to send out a strong message on the humanitarian concerns, including the abductions issue.

-With regard to the South China Sea issue, I expressed my grave concern over the situation, and opposed any unilateral attempt to change the status quo by force. Rule of law is at stake. In this regard, I emphasized the importance of the 2016 Arbitral Award as well as non-militarization of disputed features. I am pleased to find a number of my counterparts who share similar views. These views are reflected in the Joint Communique that ASEAN 10 issued yesterday.

-Furthermore, I also urged the EAS participants to deliver a robust message that East Asia must halt the trend of looming protectionism and uphold a free and fair economic order. Only by doing so, East Asia could continue to outshine the rest of the world. In this regard, engagement of the United States is indispensable as East Asia pursues peace and prosperity.

-In addition to the series of multilateral meetings, I had bilateral meetings with ministers of the Philippines, the US, Russia, China and the Republic of Korea. I also attended Japan-US-Australia, as well as Japan-US-ROK meetings.

-These meetings have provided me with a great opportunity to start personal and professional relations with my fellow ministers. I am looking forward to working closely with them for the peace and prosperity in the region and beyond.

-Now, I would like to take some questions. Thank you very much.

質疑応答

【記者:マニラ・ブレティン紙】今日の午後,日米豪は,中国及びフィリピンに対して,仲裁裁判を遵守するように呼びかけました。好奇心から聞くのですが,今回の仲裁裁判は,フィリピンが唯一の原告であります。であるのに何故,声明の中に我が国フィリピンも含めなければならなかったのでしょうか。

【河野外務大臣】この仲裁判断は,当然に両国当事者を拘束する最終的な法的判断でありました。中国とフィリピンの両方を拘束することになります。そうしたことで今後の海洋法に関する様々な判断のベースが積みあがっていくことになるわけですから,両国にこの判断をしっかり守っていって下さいということを繰り返した次第です。

【記者:AFP】どういう形でフィリピンが仲裁判断を守っていないとお考えなのでしょうか。

【河野外務大臣】フィリピンが(仲裁判断を)守っていないなどとは思っていません。判決が出たのでそれを守ってください,と申し上げているだけです。それは,それが積み重なってこの海洋法の様々な(判断の)基礎になっていくものであるから,申し上げているわけです。フィリピンが違反をしている,していないということを申し上げているつもりはありません。

【記者:ベラファイルズ】ARFの会合中,北朝鮮は,今回の様々な国連安保理決議の制裁措置を履行するとのコミットに対する呼びかけに対し,またICBM発射に対する措置に対し,そして河野大臣からの呼びかけ及び声明に対し,どのように対応したのでしょうか。

【河野外務大臣】ARFでの発言の順番は,私より前に北朝鮮が発言をされましたので,私の呼びかけに対して(北朝鮮が)何かしら答えたということでは残念ながらございませんでした。

【記者:財新メディア】ASEAN+3の会議についての質問であります。域内金融セーフティーネットの整備に関して,明らかに日中韓でその手段については意見の食い違いがあると思われます。日本におきましてはIMFの取り組みを更に拡大する,そのやり方としてチェンマイ・イニシアチブのマルチ化を拡大すると主張していますが,そうした意見に対して中国は躊躇しています。そういった中で,ASEAN+3におきましては域内の金融政策に対してどのような議論が行われて,どのような具体的な成果が生みだされたのでしょうか。

【河野外務大臣】この場で他の国の外務大臣の発言についてのコメントをするのは差し控えた方がいいのかなと思いますが,ASEAN+3の中では,最近の政策金融市場の動向を踏まえ,ASEAN+3の中で緊密に協力していこうということを確認致しました。方法が仮に違うとしても,緊密な連携を13か国でやっていけると考えております。少し付け加えますと,本来,このASEAN+3は経済面を中心に話をする場なのかも知れませんが,私からは,特に北朝鮮と南シナ海のことについて,ASEAN+3でも同じようなことを述べさせていただきました。

【記者:フジテレビ】ARFにおいて,特に時間を割いて激しく議論されたテーマは何でしょうか。南シナ海でしょうか,北朝鮮の核開発でしょうか。

【河野外務大臣】北朝鮮の問題については,いくつかの国がかなり長い時間をとって発言していました。南シナ海についても,我々と同じ立場の国,あるいは(我々と)少し違う立場の国から,かなり白熱した議論が行われました。

【記者:AP通信】日・米・豪の間で,南シナ海における挑発行為の食い止めをどのように担保することで合意されたのでしょうか。また,航行及び上空飛行の自由や,行動規範(COC)が法的拘束力を持つようどこまで突っ込んだ議論が行われたのでしょうか。

【河野外務大臣】COCについては,国際法に基づいた法的拘束力のあるものがなるべく早期に採択されるべきだということで一致しました。また,米国の航行の自由作戦について,日本は支持すると申し上げました。

【記者:ベラファイルズ】先ほど大臣は,(ARFにおいて)大臣の発言の前に北朝鮮の外務大臣の発言があったとのことだが,大臣が発言された際,その場に北朝鮮の大臣はいたのでしょうか,また,どのような反応でしたでしょうか。

【河野外務大臣】北朝鮮の席と私の席はちょうど対角線上でした。私の席からは座っていたのが(北朝鮮の)外務大臣だったかは分かりませんでしたが,そちらの方を向いて発言しました。距離があったため,私からは外務大臣だったか分かりませんでしたが。

【記者:ウォール・ストリート・ジャーナル】様々な多国間会議の場において,どのようして今後北朝鮮を抑止していくか,各国の意見が一致していないようです。日米が制裁を課すことを主張する一方で,ASEANはもっと外交的な手段で対応しようとしているように見えます。今述べたような描写で正しいと大臣もお思いでしょうか。もし,そうであるなら,意見の不一致があるということで,制裁の履行について何らかの問題が生じるとお考えでしょうか。北朝鮮の抑止について問題があるのでしょうか。

【河野外務大臣】今日のマルチラテラルの場で,何度も北朝鮮の問題について申し上げましたし,また会合の前後で外務大臣と立ち話を行いましたが,その描写は正しくないと思います。ほぼ全ての国が,採択された国連決議がきちんと厳密に履行されるべきだと考えていると思います。さらにその上でどうするかについては色んな意見があるかも知れませんが,少なくともこれまでの最新のものを含めた国連の決議については,きちんと履行されるべきであるということがほぼコンセンサスであったと思います。

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