記者会見

岸田外務大臣臨時会見記録

(平成29年7月30日(日曜日)12時59分 於:外務省中央玄関)

冒頭発言

【岸田外務大臣】本日午前中,防衛省でブリーフを受けた上で,外務省に入りまして,外務省では,事務方から,北朝鮮に関連した昨日から今朝にかけての動きについて報告を受けました。具体的には,北朝鮮による発表,各国の反応,国連での動き,そうした中での日米,日米韓3カ国の連携などについて報告を受けました。これに対し,私から指示を出しました。
 また,週明け以降の外交上の動きや取組についても打ち合わせを行いました。
 今回の北朝鮮のICBM級弾道ミサイル発射に関しては,日米韓のみならず,豪州,英国,フランス,そしてEUなど多くの国が今回の発射を強く非難しています。今月二度目のICBM級弾道ミサイルの発射により北朝鮮の脅威が一段と高まる中にあって,広く国際社会において北朝鮮の脅威への懸念がさらに高まっています。
 引き続き,米国及び韓国等の関係国と緊密に連携するとともに,関連情報の収集・分析を強化し,対応に万全を期していきたいと考えます。引き続き,高い緊張感を持って対応したいと思います。

質疑応答

【記者】米国のトランプ大統領が,ツイッターで,中国について,大変失望した,と発信したことについてどう思われますか。

【岸田外務大臣】中国の働きかけが重要であるということについては,従来日米首脳会談でも強調し,一致をしてきたところだと思います。この点については,昨日の私とティラソン国務長官との間での日米外相電話会談においても確認し,一致しております。すなわち中国の役割が重要であるということであります。御指摘のトランプ大統領の発言もそういった日米で確認したことの趣旨に一致するものではないかと思います。

【記者】大臣御自身は,現在までの中国の北朝鮮に対する働きかけは十分なものであると認識されていますか。

【岸田外務大臣】十分なものであるかどうか,という評価については様々な考え方があるかと思いますが,中国の役割が重要であるというのは間違いないと思います。そして,中国が北朝鮮貿易の9割を占めている,国連安保理の常任理事国である,六者会合の議長国である,といった立場を考えても,中国に北朝鮮問題解決に向けての建設的な行動を求めていかなければならない,これは当然のことだと思います。これまでもそういった考えに基づいて,米国,関係国と協力してきましたが,引き続きこれからもそうした考え方に基づいて国際社会と連携しながら中国への働きかけを行っていきたいと思います。

【記者】日米韓で外相同士は電話しましたが,首脳間の電話会談は必要であると考えますでしょうか。調整状況はどうでしょうか。

【岸田外務大臣】昨日の外相レベルを含め日米韓においては様々なレベルで意思疎通を諮っています。日米韓の連携が重要であるということを考えるときに,これは当然のことです。現在までの連携の状況等,具体的なやりとりもしっかり確認した上で,必要に応じて首脳レベルでの意思疎通を行っていきたいと思います。今現在,具体的な日程は決まっておりません。

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