記者会見
岸田外務大臣臨時会見記録
(平成29年7月5日(水曜日)15時30分 於:ベルギー・ブリュッセル)
冒頭発言
【岸田外務大臣】本日14時45分から約30分間,ティラソン米国国務長官と日米外相電話会談を実施いたしました。
ティラソン国務長官との間では,4日の北朝鮮の弾道ミサイルの発射を含む北朝鮮による相次ぐ挑発行動は状況を一層悪化させるものであり,断じて容認できないとの認識を共有した上で,国際社会による北朝鮮に対する圧力を一段階引き上げる必要があること,そして日米で断固たる姿勢を示すことを確認いたしました。また,その際,ティラソン国務長官から,日本の防衛に対する米国のコミットメントは揺るぎない旨述べるところがありました。
また,国際社会による北朝鮮に対する圧力の強化を主導するべく,国連の場を含めて,日米,日米韓で引き続き緊密に連携していくこと,中国やロシアが更なる役割を果たすよう,引き続き働きかけていくことを確認いたしました。
特に,より厳しい制裁措置を盛り込んだ安保理決議の採択に向け,日米間で連携していくことを確認いたしました。
質疑応答
【記者】今回の会談,どちらから申し入れたのでしょうか。
【岸田外務大臣】北朝鮮の弾道ミサイルの発射を受けて,日米間でやりとりする中でセットされたということです。どちらかが声をかけたというものではないと認識しています。
【記者】これを受けて日米2+2の開催などは予定されているんでしょうか。
【岸田外務大臣】日米2+2の重要性については今日のやりとりの中でも確認をいたしました。ただ,具体的な日程は,ティラソン国務長官もいろいろと厳しい日程をこなしておられるようで,引き続き調整を行っています。2+2ですから4人の大臣の日程を調整するということで,引き続き難しい調整が続いているということであります。
ただ,今日の会談においても2+2の重要性については両国で確認をして,早期に開催するべきであるということについては一致をしています。
【記者】今おっしゃった2+2ですけれども,今の段階で調整中ということは,来週週明けにかけて,大臣,国連でのSDGsの会合に出席されますけれども,それに合わせた開催は難しいということで一致したということでよろしいのでしょうか。
【岸田外務大臣】いいえ,そんなことはありません。あらゆる可能性を今追求しています。引き続き様々な可能性を具体的に,今調整している最中であります。
【記者】北朝鮮への圧力を一段階引き上げるというのは,先ほどおっしゃった国連でより厳しい制裁を指しているということでしょうか。
【岸田外務大臣】それはまず,行わなければならないと考えています。
【記者】他には具体的にはどういうことを想定しているのでしょうか。
【岸田外務大臣】それ以外は,北朝鮮の反応も見ながら,何が最も効果的なのかという観点から,それぞれの国が考えていくことになると思います。まずは安保理決議,より厳しい制裁内容を含んだ安保理決議の採択が重要であるということを確認した次第です。
【記者】日本の独自制裁についてはいかがでしょうか。
【岸田外務大臣】日本の独自制裁についても今申し上げたように,北朝鮮の反応も見ながら何が最も効果的なのかという観点から考えていくべきだと思います。まだ今のところ何も決まっていませんが,引き続き各国の動き等も見ながら効果的な対応を考えていかなければならないと思っています。