記者会見

岸田外務大臣臨時会見記録

(平成29年6月30日(金曜日)21時05分 於:飯倉公館)

冒頭発言

【岸田外務大臣】本日,マルムストローム欧州委員を迎え,日EU・EPA交渉について,閣僚間で議論を行いました。また,途中からは,山本農林水産大臣,ホーガン欧州委員を加え,4者で一同に会し,率直な議論を行いました。
 本EPA交渉については,大枠合意が手の届くところまで来ているとの認識で一致をしておりますが,首席交渉官会合から一進一退の交渉が続いており,隔たりは依然として大きいものがあります。大枠合意の実現につき,楽観視できる状況にはないと感じています。
 そうした状況にあって,4大臣で明日午前10時をメドに議論を再開することといたしました。本日同様,膝詰めの厳しい交渉が続くとは思いますが,引き続き全力を尽くす所存です。

質疑応答

【記者】厳しい交渉ということでしたけれども,大枠合意の見通しについてはどのような状況でしょうか。

【岸田外務大臣】これは,今,引き続き厳しい交渉が続いている最中ですので,今から見通しを立てるということはできません。可能な限り早期に大枠合意を目指し,引き続き最大限の努力を傾注していきたいと思います。明日も引き続きしっかりとした議論を続けて行きたいと思います。

【記者】今日の協議では,明日の議題の設定の確認というだけではなくて,実際的に政治レベルで話し合って,しかもそこで縮まった点,或いは一部合意した点,そういった成果等はあったんでしょうか。

【岸田外務大臣】様々なやりとりがありました。しかし,内容については控えなければなりません.協議は明日も続きます。是非しっかりとした協議を行って合意に向けて結論が出せるよう,引き続き努力をしていきたいと思います。

【記者】明日なんですけれど,10時から4大臣で始めるということですけれど,その後,1日,4大臣の枠でやるのか,明日の一日の会議の運び方というのはどういうイメージなんでしょうか。

【岸田外務大臣】まず10時から4大臣で議論したいと思います。その後は必要に応じて事務方の整理なども挟みながら議論を行うことも考えられますが,しかしこれは議論の行方次第であります。加えて農業以外の分野についても議論を行わなければなりません。先ずは10時から議論を始め,そして議論の状況次第で,その後のスケジュールが決まってくると思います。今の時点では何時からどういった議論を行うか,まだ確定的なことは申し上げられない,こういった状況にあるということです。

【記者】先ほど,隔たりは依然と大きいという話でしたけれど,今日は,隔たりは整理してお互い確認をしたということだったんでしょうか。

【岸田外務大臣】内容については,今は控えます。率直な意見交換ができました。議論の整理も行われたと受け止めています。しかしそれ以上のことについては,今の段階では申し上げることは控えます。

【記者】感触として,マルムストローム委員に日本の農産物のセンシティビティの重要性について理解は得られている,そのあたりの深さというのは・・・

【岸田外務大臣】これはもう,今まで様々なレベルで議論を行っています。お互いのセンシティビティについては,認識はしっかりもっております。その上での今大詰めの議論を行っています。

【記者】マルムストローム委員は大臣のリーダーシップを期待すると共に自身のリーダーシップも合わせてという発言がありましたけれど,そういう意味では今日理解が深まったということではないですか。

【岸田外務大臣】理解は勿論協議を行うことによって徐々に深まりつつあるというか,もともとここまで来ているわけですから,ここまでにおいても理解は深めてきています。しかし,今大詰めの議論を行うという意味で理解を深めつつあります。是非こうした議論を積み重ねることによって合意にたどり着くよう努力を続けていきたい,このように思います。

【記者】それは明日という意味?

【岸田外務大臣】明日,とにかく努力を続けます。ただ,まだ厳しい交渉が続いています。結論は予断は出来ないと思います。

【記者】今日の議論で確認ですが,隔たりは少しでも狭まったという理解ですか。

【岸田外務大臣】中身は控えます。議論は有意義な率直な議論は出来ました。しかし,まだ結論にいたるまでには,厳しい議論が必要になっていると思っています。

記者会見へ戻る