記者会見

岸田外務大臣会見記録

(平成29年5月12日(金曜日)8時44分 於:官邸エントランスホール)

日韓首脳電話会談

【記者】昨日,日韓の電話首脳会談がありまして,早期の直接面会しての首脳会談開催で一致したと思いますが,日本は日中韓サミットの開催というのも目指していると思いますけれども,これはどういった形で日韓の首脳会談を目指すのか,あるいは,いつ・どのぐらいの時期をめどに目指すのか,そのあたりお考えをお聞かせいただけますか。

【岸田外務大臣】日韓の首脳会談については,おっしゃるように,できるだけ早期に行いたいということで両首脳間で一致をいたしました。ただ,具体的にはまだ,これから調整することになると思いますので,決まってはおりません。両首脳間で一致したわけですから,できるだけ早期に行いたいと思います。
 そして日中韓サミット,これは昨年中に開きたいということで努力を続けてきましたが,残念ながら今日まで開催できていません。日本で開催するべく,引き続き努力をしたいと思っています。韓国において,新政権もこれからスタートするわけですので,できるだけ早く,こちらも調整したいと思っています。ただ,まだ今現在は決まっていない,こちらもそういった状況です。

「一帯一路」国際協力ハイレベルフォーラム

【記者】あさってからですね,北京で「一帯一路」のフォーラムが始まります。自民党のですね,二階幹事長が出席することになりますが,政府の対応と,それからこの「一帯一路」フォーラム,あるいは「一帯一路」構想そのもに対する政府の考え方をお聞かせいただけますでしょうか。

【岸田外務大臣】政府からはですね,松村経産副大臣が二階幹事長に同行してフォーラムに出席すると承知をしています。そして政府としての見方,方針ですが,「一帯一路」構想が,地域の持続的な発展に貢献する上で重要な観点等について,是非,参加者間で有意義な議論が行われることを期待したいと思います。

【記者】「一帯一路」フォーラムは,日本政府にとって望ましいものだというお考えですか。

【岸田外務大臣】「一帯一路」構想が地域の持続的な発展に資するものかどうか,これは従来から関心を持って見てきています。フォーラムが,地域の持続的な発展に資するものになるような議論になることを期待している次第です。

憲法改正関連

【記者】昨日,宏池会の例会で,憲法9条改正,今そういう時期ではないというお考えを示されました。大臣が総理と国政の重要な課題で,違う考えをおっしゃるというのは珍しいかなと思うのですけれども,総理と調整せずに,ご自身の考えをここで述べられた理由というのは何なんでしょうか。

【岸田外務大臣】これは宏池会の会長としての発言です。閣僚としての発言というよりも,宏池会の例会で,私(大臣)が会長として発言をさせていただきましたが,これは一昨年の研修会での発言と変わったのかどうかということについて,今現在は変わっていないということを申し上げ,そして総理の考えと同じなのか,違うのか等についても,是非,検討してみたい,考えてみたい, こういったことを申し上げた次第です。
 いずれにせよ,申し上げましたが,こうした様々な考え方が示されるというのは,議論が活性化するという上においては,これは意義あることではないか,意味があるのではないか,こういったことも申し上げております。私(大臣)が申し上げたのは,以上であります。政治家として様々な立場でいろんな場所で発言をする,その中の一つであると思っています。

日韓首脳電話会談

【記者】電話会談の中で,日韓合意について再交渉の言及なかったものの,文(ムン)大統領の方から国民の多くは受けられないというような発言があったと聞いております。これについて大臣の受け止めお願いします。

【岸田外務大臣】日韓合意については,安倍総理の方から,日韓合意を含む二国間関係を適切にマネージしていきたい,こういった発言をいたしました。それ以上,詳細については外交上のやり取りですので明らかにしていないということであります。いずれにせよ,今回の会談,初めての電話会談ですが,前向きで意義深い電話会談であったと認識をしております。

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