記者会見
岸田外務大臣臨時会見記録
(平成29年4月7日(金曜日)12時18分 於:外務省)
【記者】アメリカがシリアに対して空爆(ママ)を行いました。トランプ大統領は声明で,全ての文明国がシリアでの虐殺をやめるよう協力を呼びかけています。日本として支持はするのでしょうか。
【大臣】まずトランプ大統領が化学兵器による空爆に使った基地を標的としてシリアを攻撃した旨,演説を行ったことを承知しております。我が国としましては,まずは事実関係の確認・調査に努めている段階です。まずはそれからです。
【記者】支持について今の段階でお考え,どのようなものなのでしょうか。
【岸田外務大臣】事実関係を確認した上で,日本政府としての考えを明らかにしなければなりません。
【記者】どのように事実関係を確認されますか。
【岸田外務大臣】これは様々なルートを通じて,事実の確認を行わなければならないと思っています。
【記者】日本政府への事前通告,攻撃の事前通告というのはあったのでしょうか。
【岸田外務大臣】日米の間においては平素から緊密な意思疎通を図っています。ただ詳細は控えます。
【記者】同日に行われている米中首脳会談では,北朝鮮への対応というのが焦点となっています。北朝鮮への軍事攻撃など,米国があらゆるオプションを排除しない中で,今回のシリア攻撃というのは北朝鮮にどのような影響を与えるとお考えでしょうか。
【岸田外務大臣】シリアの状況,北朝鮮の状況,これは全く異なっています。米国における対応,北朝鮮についてはあらゆるオプションが俎上に上っているということで,政策の見直しが行われているということは承知しておりますが,だからこそ日米間の政策のすりあわせが重要であると認識を致します。引き続きしっかりと意思疎通を図りたいと思います。
【記者】今後,国連では日本政府はどのように対応していくのでしょうか。
【岸田外務大臣】もう既に化学兵器が使われたのではないかという段階から,国連安保理におきましては,シリア問題を巡って様々な決議の採択に向けてやりとりが行われていたと承知しています。今回の事態を受けてこの議論がより注目を集めることになります。我が国も理事国の一国でありますので,こうした議論に貢献しなければならないと思っています。また,こうした場を通じても情報収集,分析に努めたいと思います。
【記者】アメリカから支持を求められたのでしょうか。
【岸田外務大臣】先ほども申し上げましたが,日米間での意思疎通は緊密に行っています。詳細は控えます。