記者会見

岸田外務大臣会見記録

(平成29年3月24日(金曜日)8時43分 於:官邸エントランスホール)

日韓関係

【記者】韓国の方で,竹島周辺の日本の領海で軍事訓練をするということを,一部報道されているのですけれども,それに対して日本としては抗議などする予定なんでしょうか。

【岸田外務大臣】ご指摘の点については,我が国の竹島の領有権に関する立場に鑑みて,到底受け入れることはできず,遺憾に思います。事案を承知した後,直ちに,韓国側に対しまして抗議を行っております。既に抗議は行いました。

【記者】韓国の在韓国大使である長嶺大使の帰任に関して,総合的に判断するということだったんですけれども,こうした韓国側の動きというのはマイナスに出ると思うんですけれども,帰任の時期が更に遅れるということにつながるのでしょうか。

【岸田外務大臣】長嶺大使の帰任の時期については,従来から申し上げているように,諸般の事情を総合的に検討し,判断いたします。この点は変わっておりません。すなわち5月9日に韓国においては大統領選挙が行われます。新政権のありようですとか,北朝鮮情勢における日韓,あるいは日米韓の協力ですとか,国際的に高く評価されている日韓合意を両国ともしっかり履行することが重要である,履行することは国際的な責務であるというような観点等々を総合的に検討し,判断いたします。引き続き,検討を続けたいと思います。

【記者】5月9日の選挙が行われるのですが,その結果も見据えてということでしたら,その前の帰任というのはなかなか難しいというお考えなんでしょうか。

【岸田外務大臣】それも含めて,様々な点を総合的に検討いたします。

森友学園関連

【記者】昨日ですね,籠池さんの証人喚問がありました。自民党の国対委員長はこれで一区切りだという話もしていますけれども,大臣としてこれで一区切りというふうにお考えになるか,また野党からは総理夫人の証人喚問の要求も出ていますけれども,これに対してどのように対応すべきだとお考えになりますか。

【岸田外務大臣】昨日の証人喚問,籠池氏の考え方,言い分は明らかになったわけですが,今日も予算委員会は行われます。恐らく,そこでもまた取り上げられるのではないかと想像いたしますが,政府の立場,考え方は,これまでも説明してきましたし,もし問われれば,また説明することになるのではないかと思います。

【記者】総理夫人は…。

【岸田外務大臣】様々な説明が行われることになるのではないかと思います。

核兵器禁止条約関連

【記者】核兵器禁止条約の交渉会議が,開催が来週月曜日に迫っていますが,日本政府としては対応はどうされるか,また広島や長崎から連日,行政,市民,被爆者の参加を求める声が届いていますけれども,それについてはどう受け止めていらっしゃいますでしょうか。

【岸田外務大臣】様々なお話は聞いております。そして我が国として出席したならば,我が国の立場をしっかり伝えていくべきであると考えますが,政府の立場はまだ決まっておりません。今,最終的な判断を行っております。

【記者】大臣は当初からですね,意欲的に,積極的に参加するという方針を示していらっしゃいましたけれども,結果が,時間がかかっているのはどういうことがネックになっているのか,報道ではアメリカ政府のプレッシャーがあるようなことも出ていましたけれども,アメリカ政府とはどういうお話をなさってますでしょうか。

【岸田外務大臣】この議論が,どんな議論が行われるかが重要です。議論の方式,環境,そして我が国の主張がしっかりと述べられるのかどうか,こういった点を今,最終的に判断している次第です。

【記者】アメリカ政府とは,意思疎通は図っていらっしゃいますか。

【岸田外務大臣】アメリカ政府とは,様々な課題について,平素から意思疎通を図っています。

【記者】その会議の対応についてもお話なさっているのでしょうか。

【岸田外務大臣】様々な分野において,緊密な意思疎通を図っています。

記者会見へ戻る