記者会見

岸田外務大臣会見記録

(平成29年3月17日(金曜日)8時49分 於:官邸エントランスホール)

冒頭発言

日露外相会談,日露外務・防衛閣僚協議「2+2」の実施

【岸田外務大臣】3月20日,東京で,日露「2+2」,そしてラヴロフ外相と日露外相会談を行います。
 3月20日,午前中に外相会談を行いたいと思います。その中で,明18日に東京で行われます次官級協議の結果も踏まえ,平和条約締結に向けて前進を図るべく,四島における共同経済活動と元島民等の四島への往来等について,更に議論を進めて行く考えです。また,二国間関係や喫緊の国際問題について意見交換をする予定にしています。
 そして20日午後には,日露外務・防衛閣僚協議(「2+2」)を行う予定にしております。先般の北朝鮮による弾道ミサイルの発射など,一層厳しさを増す現下の地域情勢に鑑み,日露間の意思疎通を図るとの観点から,アジア太平洋地域の安全保障情勢や,安全保障分野でいかに日露間の信頼を醸成していくかについて,率直に議論を行いたいと思います。

日露「2+2」

【記者】昨日,安倍総理大臣から北方領土解決に向けての日本の立場について,ティラソン氏に説明したところ,支持を得られたということなんですけれども,「2+2」で大臣の方から期待する成果というものがあればご説明いただけますでしょうか。

【岸田外務大臣】日露「2+2」は,2013年以来だと思いますが,北朝鮮問題など地域の安全保障環境,ますます厳しいものを感じています。その中で日露両国の外務・防衛担当閣僚間でしっかり意思疎通を図るということ,これは大変大きな意義があると思っています。是非,アジア太平洋地域の安全保障環境,情勢等についても,さらには日露間の信頼醸成ということについてもしっかりとした成果を上げるべく議論をしていきたい,このように考えます。

日米外相会談

【記者】昨日,夕食の場で経済についてティラソン国務長官と話をしたということなんですけれども,新しい経済の枠組みとしてペンス氏と麻生氏の枠組みがあるんですけれども,外務省として,外務大臣として何か新しい提案をしているとか,例えば役割があるというものがあれば,ちょっと説明してほしいんですけれども。

【岸田外務大臣】昨日の日米外相会談においては,経済分野における日米協力についても議論を行いました。そしてご指摘の新しい経済対話の枠組みにおいて,日米経済の一層の活性化ですとか,地域や世界の経済を日米でしっかり成長をリードしていく,こういったことに対する期待や考え方を私(大臣)から述べ,そして特に貿易ルールについては,TPPのような戦略的な観点が重要であるということ,公正なマーケットを通じて日米両国のリーダーシップの下でルールを作り上げていかなければならない,こういった点について話をさせていただきました。ティラソン国務長官からも経済対話の重要性については同意をするという話がありました。
 是非,これからしっかり準備をし,来たるべき麻生副総理とペンス副大統領の経済対話に備えていきたいというふうに思いますが,当然のことながら,外務省としても経済対話で取り上げられる様々な課題に,いろんな形で関わることになると思っています。政府の体制としては,今後,政府全体として考えていくということになりますが,内容において様々な形で,当然のことながら外務省としても関わっていくことになると考えております。

森友学園関連

【記者】森友学園の件でお尋ねなんですが,昨日,籠池理事長が安倍総理から100万円を,昭恵夫人から受け取ったという趣旨の発言をされましたが,これについての受け止めと,あと理事長に対する証人喚問が決まりましたが,この証人喚問に期待することをそれぞれお聞かせください。

【岸田外務大臣】ご指摘のような発言とか,証人喚問が行われるという報道は,私(大臣)も承知をしています。証人喚問については国会でご判断されることですので,国会がどのような議論を進めるかという観点から判断されたものだと思います。
 いずれにせよ様々な指摘に対して,政治の立場,あるいは政府の立場からこれまでも説明をしてきましたが,これからも説明努力は続けていかなければならない,このように考えます。

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