記者会見

岸田外務大臣会見記録

(平成29年3月10日(金曜日)8時10分 於:官邸エントランスホール)

朴槿恵大統領に対する弾劾・長嶺大使他の帰任

【記者】今日,韓国で朴槿恵大統領の弾劾が妥当かどうかの決定が下されますけれども,その決定に対する日韓関係の影響と,また長嶺大使の帰任時期への影響について,どのような影響があるか,お聞かせください。

【岸田外務大臣】まず,ご指摘の点については韓国の内政に関わることですので,コメントは控えますが,ただ,韓国は戦略的な目的を共有する大変重要な隣国でありますので,関心を持って注視をしたいと思います。そして長嶺大使の帰任につきましては,今現在,帰任の時期は決まっておりません。引き続き,様々な観点を総合的に判断した上で決定をしていきたいと思います。

日韓関係

【記者】日韓関係に関連してなんですけれども,ドイツのバイエルン州でですね,ヨーロッパ初となる慰安婦像が設置されました。これに対する受け止めと,日本政府として韓国に対してですね,何らかの抗議をされたのかどうかをお話しください。

【岸田外務大臣】これはドイツでのことです。ドイツの人口2,500人ほどの小さな町での動きであるということ,報道で承知をしております。こうしたドイツ,あるいは米国等における慰安婦像の動きについては,我が国政府の立場と相いれないものであり,極めて残念なことだと考えています。政府としましては,様々な関係者にアプローチしながら,我が国の立場について説明を続けていきます。引き続き説明を行っていきたいと思います。

【記者】日韓の関連でお伺いするんですけれども,韓国メディアの一部報道で,東区の区庁長にですね,日本総領事館と大使館の職員が面会して移転について抗議したということですけども,事実関係についてはどのような…。

【岸田外務大臣】韓国政府とは様々なレベルで意思疎通を図っています。具体的な動き,詳細までは,私(大臣)自身,今,承知をしていませんが,韓国政府としましては引き続き,日韓合意を誠実に履行することは重要だという立場に立っておられると思います。国際社会が評価した日韓合意について,日韓両政府が引き続き誠実に履行していくべく努力することは,大変重要であると考えます。

日米経済対話(次官級の訪米)

【記者】日米関係についてなんですが,一部報道でですね,ペンス・麻生経済対話に関して,今日,外務省などの次官級が訪米して議題について議論するという報道がありますけれども,事実関係と調整状況についてお願いします。

【岸田外務大臣】先日の日米首脳会談で立ち上げに合意しました,麻生副総理とペンス副大統領の間の新しい経済対話の枠組みの準備として,外務,財務,経産,国交の各省次官級の担当者が,今週中に訪米し,調整を行うことといたしました。

務台政務官の辞任

【記者】昨日,務台政務官が辞表を提出されております。ご自身の発言に責任を取ってということですけれども,一連の発言と政務官の対応,これをどう受け止めになっているのか,政府の今後の政権運営の影響も合わせてお願いします。

【岸田外務大臣】務台政務官につきましては,自ら辞任を申し入れて,それが受け入れられたということは承知しています。発言の内容等については,私(大臣)自身,詳細を承知しておりませんので,申し上げることは控えますが,政府関係者,引き続き気持ちを引き締めて,今,行われている予算審議等に臨んでいかなければならないと思っています。

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