記者会見

岸田外務大臣会見記録

(平成29年2月3日(金曜日)8時40分 於:官邸エントランスホール)

マティス米国防長官の訪日

【記者】アメリカのマティス国防長官が今日,日本に来日します。岸田大臣とも今夜会談されることになっていますけれども,この会談を10日の首脳会談に向けてどのような位置づけとしてお考えなのか,またどういったことを確認したいというふうにお考えですか。

【岸田外務大臣】今回のマティス長官の訪日は,新政権発足後,大変早い段階での訪日であり,アジア太平洋地域における米国のコミットメントを示す意義があると考えます。歓迎したいと思います。私(大臣)もお会いさせていただきたいと思っています。そしてその際には,まずはマティス長官,今後,「2+2」を始め,様々な機会で共に仕事をしていかなければならないわけですので,個人的な信頼関係を作っていくところから始めなければならないと思います。今日,初めてのお会いする機会ですので,信頼関係を作るべく,幅広い意見交換をしたいと考えます。そしてそういった積み重ねが,2月10日の首脳会談にもつながっていくものだと思っています。

【記者】その2月10日の首脳会談に向けてはですね,一部報道では貿易や通商の面や経済,そしてまた安全保障等の幅広い分野における政策・協議をする,閣僚級の場を設けたいという話もありますけれど,そういったことも含めて,今日,マティス国防長官とはお話をされるお考えですか。

【岸田外務大臣】先ほど言いましたように,マティス長官とは外務大臣として今後仕事をさせていただくための信頼関係を作っていくことを,今日の会議をスタートとして積み重ねていきたいと思っています。
 そして,日米首脳会談における議論につきましては,議論の中身はまだ何も決まっておりません。もちろん首脳会談に向けて様々な準備は続けられているわけですが,現状においては,まだ決まっていないということであります。

【記者】確認ですが,大臣の訪米というのは,決まっていることはありますでしょうか。

【岸田外務大臣】これは今,国会開会中ですので,国会の状況等,そして国会の判断等も見た上で,決定していかなければならないものだと思っております。

ティラソン国務長官の就任

【記者】ティラソン国務長官,正式に就任が決まりましたが,電話会談等,何か行う予定等はありますでしょうか。

【岸田外務大臣】ご指摘のように,ティラソン長官,昨日就任されたと承知をしています。まだ電話会談については何も決まってはおりませんが,早い時期に電話会談も行いたいと思いますし,また早い機会に実際お会いする機会を持ちたいと思っています。

日韓関係

【記者】韓国の釜山の総領事館前に慰安婦像が設置されて,政府が対抗措置をうって 1か月になります。現状についてどういうふうにお考えなのかというのと,解決のためにどのように取り組んでいかれるお考えでしょうか。

【岸田外務大臣】釜山の総領事館前の慰安婦像につきましては,日韓合意に反するものであり,遺憾であるということ,これは再三申し上げてきました。そして現状においては,引き続き日韓合意を誠実に履行すること,これは日本,韓国,両国の政府にとって大きな責任であるということを,引き続き申し上げてきています。この合意の誠実な履行の重要性については,引き続きしっかり訴えていきたいと考えています。現状においてはそこまでです。

日米「2+2」

【記者】冒頭で「2+2」のお話をされましたけれども,時期,スケジュール感みたいなものは,今…。

【岸田外務大臣】それは,まだ決まっていません。ただ,米国とは従来からも「2+2」,続けてきました。日米の間において様々な関係の構築・発展,重要だとは思いますが,外務・安全保障分野における重要な対話の機会,これが「2+2」だと思っています。しかるべき時期に「2+2」は開催すべきものであると考えます。

記者会見へ戻る