記者会見

岸田外務大臣会見記録

(平成29年1月27日(金曜日)8時38分 於:官邸エントランスホール)

冒頭発言

日露次官級協議の開催

【岸田外務大臣】昨年12月の日露首脳会談のフォローアップのため,秋葉外務審議官をモスクワへ派遣し,2月1日にモルグロフ露外務次官との間で日露次官級協議を開催いたします。
 本件協議では,平和条約締結に向けて前進を図るべく,二国間関係のほか,四島における共同経済活動や元島民による四島への自由な往来について,日露両首脳の指示を実現するための建設的な意見交換が行われることを期待しております。

日露次官級協議

【記者】日露次官級協議について伺います。これは原田大使の下で行われてきました平和条約締結交渉も,この二人の下で行っていくという理解でよろしいでしょうか。

【岸田外務大臣】昨年末,日露の首脳間で合意しました北方四島における共同経済活動,この議論を秋葉外審とモルグロフ次官との間で行う,このような方針を確認し,今回会談を行う,こういったことになった次第であります。この共同経済活動,これは秋葉外審の下で議論をしてもらうことになります。

【記者】原田大使とモルグロフ次官の平和条約締結交渉の枠組みというのは,なくなるというふうに考えてよろしいのでしょうか。

【岸田外務大臣】それにつきましては,何か変更することは決まってはおりません。必要に応じて様々なルートを活用していくということを考えていますが,今申し上げました四島における共同経済活動,これは秋葉外審に担当してもらうことを考えています。

G20外相会合関連

【記者】来月16日,17日にドイツのボンでG20の外相会合が開かれるとのことですが,大臣は出席をお考えでしょうか。

【岸田外務大臣】G20の外相会合につきましては,国会日程がありますので,引き続き状況を見ながら出席を考えていきたいと思っています。可能であれば出席は考えますが,ただ,国会状況等も考えなければいけませんので,今検討しております。

【記者】この会合というのは,トランプ政権発足後の初のマルチな場というふうになると思いますけれども,日本としてはどういう姿勢で臨んでいくお考えでしょうか。

【岸田外務大臣】まず,G20の外相会合というのは今までありませんでした。初めてG20の外相会合を行うということで,G20のありようについても様々な影響もあるのではないかと思います。G20の外相会合のありようということについても考えてみたいと思いますが,併せて,各国の外相の出席状況は,今確認中でありますが,恐らくいくつかの国からは外相が出席するということになるかと思いますので,もし出席が可能になったならば,バイ会談の場としても活用することは可能なのではないかと想像いたします。
 最近,各国の外相もだいぶ顔ぶれが替わってきましたので,こうした機会も活用しながら新しいカウンターパートとも意思疎通を図っていく,会合を重ねていく,こういったことは考えていかなければならないと思います。

【記者】バイ会談の話もありましたけれども,この場で,秋葉外審,モルグロフ次官と次官級協議もその前にありますし,ここで日露外相会談ということも念頭におきながら調整を進めていくということでしょうか。

【岸田外務大臣】ラヴロフ外相が出席されるかどうかも,決まったかどうか確認しなければなりませんが,もし私(大臣)が出席することが可能であれば,日露外相会談の可能性も当然あるとは思います。出席したとしても日程の調整等もありますので,いずれにせよまだ何も決まってはおりません。

【記者】アメリカの国務長官候補のティラーソン氏が出席された場合は,日米外相会談も検討されるのでしょうか。

【岸田外務大臣】ティラーソン国務長官については,委員会では承認をされ,そして全体の会議での承認を待っているという状況です。承認が行われたならば,できるだけ早い機会に電話会談なり,お会いする機会を持ちたいと思っています。そのG20の場がそういった場として活用できるのであれば活用することも考えたいとは思います。いずれにせよ,まだ不確定な要素はたくさんあると思っています。

日米首脳会談

【記者】日米首脳会談自体はまだ決まっていないのですか。

【岸田外務大臣】まだ,最終調整中だと承知しています。

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