記者会見

岸田外務大臣臨時会見記録

(平成29年1月5日(木曜日)11時15分 於:羽田空港)

冒頭発言

【岸田外務大臣】今年の最初の訪問先としまして,欧州3か国,フランス,チェコ,アイルランドを訪問いたします。国際社会が法の支配に基づく国際秩序に対する挑戦,あるいは保護主義の台頭に対する懸念,こうしたものに直面する中にあって,法の支配をはじめとする基本的な価値を共有する国々との連携はより一層,重要になっていくと考えます。そして欧州諸国の中でも,特に,基本的な価値に対する強いコミットメントを有するフランス,チェコ,アイルランド,こうした国々との間において,政治・安全保障における連携の強化ですとか,自由主義の旗をしっかり掲げていくということ,そして国際社会の平和や安定に対してしっかりと連携を強化していくということ,こういったことを確認したいと考えています。フランスにおきましては,稲田大臣とともに日仏「2+2」を開催いたします。そして,日本の外務大臣としては,チェコへの訪問は16年振りになります。アイルランドへの訪問は26年振りになります。そして,チェコとアイルランドの両国はそれぞれ今年,国交回復,そして国交樹立60周年を迎えます。こうした節目の年に当たって,節目の年を祝うとともに,両国との間の関係強化につとめる良い機会にしたいと考えます。

質疑応答

【記者】大臣,今日で,外務大臣としての就任期間が大平正芳元首相に次ぎまして2位ということなんですけれども,これに関して振り返ってみてと今後の抱負をお願いします。

【岸田外務大臣】外務大臣に就任しましたのは確か2012年の12月でありましたが,その当時はこれほど長く務めるとは思っていませんでした。ただ,結果として,こうして長きにわたって日本の外務大臣を務めることができていることは,大変光栄なことであると考えます。ただ,これは再三申し上げていますが,在任期間が長ければいいというものではなく,やはり中身が大事だということを改めて感じています。先輩方の業績に比べて恥ずかしくないような外務大臣としての成果を上げるべく,引き続き心を引き締めて職務に当たりたい,このように考えます。

【記者】フランスで,今,日本人の行方不明者がありますがこれに対する対応は。

【岸田外務大臣】フランスに留学されておられる日本人女子学生,黒崎愛海さんが行方不明になっておられるこの事件ですが,政府としましても,在外公館を通じて現地当局に対して情報提供を求める,さらには捜査,そして事件の全容解明を行うよう要請を行うなど,働きかけを続けているところです。いま,フランス現地警察をはじめ関係者の捜査が続いておりますので,日本政府としてコメントすることは控えたいと思いますが,引き続き,フランス政府等関係者に対して働きかけを続けていきたい,このように考えます。

【記者】オスプレイの給油が,給油訓練が明日再開されるんですけれども,それの受け止めは。

【岸田外務大臣】これはすでに防衛省の方で発表されたと聞いています。防衛省,そして外務省に対しましても,米軍側から様々な情報提供,説明が行われてきました。防衛省が専門家の立場から米軍側の説明を受け,そしてその内容を分析した結果,判断したものであると承知をしています。

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