記者会見
岸田外務大臣会見記録
(平成28年4月22日(金曜日)8時46分 於:官邸エントランスホール)
オバマ大統領の広島訪問
【記者】アメリカのオバマ大統領の広島訪問についてなんですけれど,報道もある中で,5月末の原爆ドーム周辺でのイベントが中止になったということも聞いているのですけど,現在,事実関係として日本政府とアメリカ政府で,オバマ大統領の広島に向けてどのような調整をされているのでしょうか。
【岸田外務大臣】まず,ご指摘の行事の件ですが,民間の行事であり,政府として何か関わっておりませんし,申し上げる立場にはありません。それから日米間でオバマ大統領の広島訪問について何か調整するという事実はありません。
【記者】それと,昨日,広島の松井市長がですね,オバマ大統領がもし来られる際には,被爆者の話も聞いてほしいと,そういうチャンスがあればいいなというふうに話していたんですけれども,この点,大臣としてはいかがお考えですか。
【岸田外務大臣】オバマ大統領の広島訪問については,何も決まっていない段階で,予断をもって何か申し上げるということは控えます。
慰安婦問題に係る日韓合意(財団設立)
【記者】昨日ですね,韓国によりますと,慰安婦財団を6月ぐらいまでに立ち上げるというような,当局者の話がありましたが,それについて今,日本政府としてどのようなお考えでしょうか。
【岸田外務大臣】今,韓国側においては日韓合意について国民の皆さんの理解を得るべく,説明努力をされていると承知をしております。両国にとって合意の内容を誠実に履行することは大変重要なことであると思っています。引き続き韓国側とは,しっかり意思疎通を図りながら連携をしていきたいと考えます。
豪州将来潜水艦計画(国際パートナー国選定プロセス)
【記者】オーストラリアの次期潜水艦の受注事業で,日本が劣勢という報道が現地で相次いでいるということですが,現状,どういうふうに認識されていて,今後どう巻き返しを図っていくか,お考えを…。
【岸田外務大臣】今,オーストラリア内においては,要はパートナー,協力相手の選定を行っていると承知をしています。引き続き選定作業は,続いていると認識をしております。引き続き日本としては,日本側でできる努力をしっかりしていくということかと思います。
中国人の反スパイ法容疑違反事案
【記者】中国に関連してなんですけれども,中国の中央テレビに尖閣諸島に関連して,中国人男性のスパイ容疑,簡潔に中国が報道したのですが,その際,日本の町並みとか紙幣などを入手した,日本の関与を示唆しているわけですけれども,そのスパイ以外に関して日本政府の関与の事実関係を…。
【岸田外務大臣】ご指摘の件については,中国人が中国国法に基づいて裁かれた案件だと承知をしています。よって日本政府として何か申し上げる立場にはないと思います。
TPP関連法案の国会審議
【記者】今,衆議院で協定の審議が続いていますTPPについてなんですけれども,この審議がですね,今国会,見送られるのではないかという見方もありますけれども,もし,仮に見送られたらですね,やはり日米,協定の合意,あり方,経緯がある中で,国際社会に与えるイメージというか,影響についてはどのようにお考えでしょうか。
【岸田外務大臣】TPP,そして関連法案については,政府として,協定そして法案を提出して審議をお願いしている立場です。そして見送られるとか,何かそういった判断が下されたとは承知をしておりません。よって今は誠実に国会審議に応じさせていただいて,丁寧に説明することが大事だと思っています。その先のことについて,何か予断をもって申し上げるのは控えます。