記者会見
岸田外務大臣会見記録
(平成28年3月1日(火曜日)8時40分 於:官邸エントランスホール)
対北朝鮮制裁安保理決議の採択へ向けた動き
【フジテレビ 藤田記者】昨日,日中次官級協議で北朝鮮に対応して断固たる対応を取っていくということで一致したと思うのですけれども,国連安保理の制裁決議がまだ採択されていない,この現状をどう受け止められていらっしゃいますでしょうか。
【岸田外務大臣】昨日の日中外交当局間の対話においては,日中関係の進め方,そしてご指摘の北朝鮮問題などについて率直な意見交換が行われました。そして国連での動きですが,まだ決議の採択が行われたとは聞いておりません。最終的な調整が行われていると承知をしています。先週の非公式協議において,迅速に採択をするということでほとんど一致をしていたわけですが,今現状,決議案の内容を検討のため時間がほしいという要請が一か国から示されていると聞いています。いずれにせよ,引き続き採決に向けて全力で取り組みたいと思います。
【フジテレビ 藤田記者】今,大臣がおっしゃられた一か国というのは,常任理事国の一か国という意味でしょうか。
【岸田外務大臣】一か国です。
日中外交当局間の対話
【フジテレビ 藤田記者】話題が変わりまして,日中関係なのですけれども,王毅(おう・き)部長の方から岸田大臣と意思疎通を図っていきたいという旨の表明,メッセージがあったのですけれども,今後,大臣の訪中,また電話会談の目処,そういった話題というのは昨日出たのでしょうか。
【岸田外務大臣】外相の相互訪問,あるいは意思疎通については議論は出ました。是非,引き続き調整したいと思っています。先日から申し上げているように,春頃までに訪中したいということを申し上げておりますが,春頃までに訪中したいと思っています。
【フジテレビ 藤田記者】それに関して,今回の協議の中での反応というか,中国側からのメッセージというのは届けられたのでしょうか。
【岸田外務大臣】お互いに意思疎通,それから外相の相互訪問,これは大事だという点については一致をしていましたし,今回も一致をいたしました。是非,引き続き調整をしていきたいと考えています。
【フジテレビ 藤田記者】昨日の会談で,楊潔篪(よう・けっち)国務委員と日本側の谷内局長の政治ハイレベル対話を行いたいと,中国側からの表明があったのですけれども,これについては,受け止めは。
【岸田外務大臣】日中関係を前進させるために,様々なレベルの対話が重要だと思います。外相間はもちろんですが,他のレベルにおいても,あるいは他の分野においても,対話,意思疎通を図っていくことは重要なことであると,認識をいたします。
対北朝鮮制裁安保理決議の採択へ向けた動き
【NHK 栗原記者】先ほど,一か国からですね,検討のため時間がほしいという,安保理決議に関するお話がありましたけれども,恐らくロシアだと思うのですけれども,日本としてどういうふうに働きかけをされていくかという,具体的なプランはありますでしょうか。
【岸田外務大臣】いえ,私(大臣)は,一か国としか申しておりません。そういう状況は聞いております。その中で我が国としまして,引き続き採択に向けてしっかり貢献をしていきたい,そのように思っています。