記者会見
岸田外務大臣臨時会見記録
(平成28年2月7日(日曜日)18時00分 於:大臣接見室前)
冒頭発言
【岸田外務大臣】先ほど,韓国・尹炳世(ユン・ビョンセ)長官と,17時30分から25分間,日韓外相電話会談を行いました。私の方から,核実験に続いて,この弾道ミサイルの発射を強行したことは断じて容認できるものではなく,我が国としても強く抗議をしたこと,そして,我が国の独自の措置を行うことを固めた,こういったことを伝えました。韓国・尹炳世長官からも,強い危機感,そして厳しい状況判断について,表明がありました。尹長官との間で,安保理決議に関する議論を加速化し,そして強力な決議を速やかに採択するべく,韓国や米国をはじめとする,関係国と緊密に連携していくことを確認いたしました。
さらには,こういう時だからこそ,日韓,そして日米韓の間で,安保協力を進める,この意義を共有いたしました。
本日は,この後,米国,あるいはフランス,そしてロシアとも電話外相会談を行う予定にしております。引き続き,関係国と緊密に連携をしながら,北朝鮮に対して,安保理決議,あるいは六者会合共同声明等を誠実に実施するよう,強く求めていきたいと考えます。
質疑応答
【記者】今,安保協力の話をされましたけれど,韓国との間ではGSOMIAが非常に懸案となっていますが,それについては今日・・・。
【岸田外務大臣】具体的な協力について日韓,さらには米との間の協力に関して意見交換を行いました。しかし具体的な詳細につきましては控えなければならないと考えています。何れにしましても,この地域の平和や安定・繁栄のために3カ国の安保協力は大変重要だと考えます。しっかりと取り組んで行きたいと考えます。
【記者】今,大臣から独自の制裁について言及がありましたけれども,まだ安保理の方で安保理の決議について議論されています。それに先立って独自の制裁を行うということを政府として検討しているということでよろしいでしょうか。
【岸田外務大臣】独自の措置については速やかに内容を検討して実施するよう取り組んでいきたいと考えます。
【記者】速やかにということは安保理の決議を待ってということではなく・・・
【岸田外務大臣】勿論,安保理決議もできるだけ速やかに努力をしていますが,我が国の独自の措置は我が国政府としてしっかり検討し,進めなければいけません。出来るだけ速やかに実施したいと思います。
【記者】韓国側から,日本として独自の措置を実施することを固めたということに対してどのような,賛成するような意見が得られたのでしょうか。
【岸田外務大臣】それについて意見交換は行いました。具体的な反応については私の方からは控えます。
【記者】今回の北朝鮮のミサイルの技術開発の進展についてなんですけど,前回はアメリカの西海岸に届くのではないかとの解析がありましたが,今回の飛距離だったりとか,実際に核を搭載可能なレベルまで技術開発が進んでいるのか,そのあたりはどう・・・
【岸田外務大臣】情報収集・分析につきましては,当然のことながら大きな関心をもってしっかり取り組んでいます。様々な情報を得て分析を進めているところですが,それをどう判断している等を,こうした場で公にすることは控えるべきではないかと思います。引き続き関係国とも情報を共有しながら,しっかりとした分析に努めていきたいと考えます。
【記者】アメリカ,ロシア,フランスとの外相会談ということは今日ということでよろしいでしょうか。
【岸田外務大臣】今日,深夜までにその3件については電話会談を行うことで一致をしています。
【記者】何れも外相会談でしょうか。
【岸田外務大臣】外相会談です。