記者会見
岸田外務大臣会見記録
(平成27年12月1日(火曜日)10時21分 於:官邸エントランスホール)
日中首脳会談
【テレビ朝日 千々岩記者】パリで日中,それから,日韓,立ち話ですが首脳会談が行われたと,習近平主席の方からはセンシティブな問題をお互いに正しく対応して,関係改善をしたいという発言もあったというように聞いています。そうしたことを含めて大臣の受け止めと評価をお願いします。
【岸田外務大臣】私(大臣)も安倍総理が,昨日午後,COP21の一環として行われたフランス主催昼食会の機会に,習近平主席と短時間の立ち話を行ったと報告を受けております。両首脳は昨年11月,そして今年4月ですか,2回会談を行なっています。また,先日は総理と李克強(り・こっきょう)総理との首脳会談も行われました。こうした会談も踏まえて日中関係が改善・発展していることを確認し,そして,引き続き努力をしていくことで一致をしたとのことであります。こうした会談,前向きな会談が行われたと受け止めていますし,これは歓迎したいと思います。
日米韓六者会合首席代表者会合
【テレビ朝日 千々岩記者】北朝鮮関連ですが,ワシントンで日米韓六者協議の代表者会合が行われるということですが,大臣として期待することがあればお願いします。
【岸田外務大臣】12月4日,現地時間12月3日ですが,石兼アジア大洋州局長は米国で開催されます日米韓六者会合首席代表者会合に出席を致します。この会合では最近の北朝鮮情勢等について意見交換を行うとともに日米韓関係国が引き続き緊密に連携していくことを確認する機会になると考えています。
【テレビ朝日 千々岩記者】核・ミサイル問題が中心になるという認識でよろしいでしょうか。
【岸田外務大臣】具体的に何が議論されるか,今の段階で予断をするのは難しいかと思います。北朝鮮をめぐる様々な情勢について情報交換,意見交換,しっかり行われるものだと想像しております。
衆参ダブル選挙
【テレビ朝日 千々岩記者】もう一つ内政でお伺いしたいのですが,ここのところ,銀行関連の複数の幹部から来年夏の参議院選挙に合わせて,衆参のダブル選挙の声を示唆するような発言がいくつか上がってきています。大臣,派閥を率いられるお立場として受け止め等あれば願いします。
【岸田外務大臣】ダブル選挙ということになりますと衆議院の解散という判断が行われることになるわけですが,衆議院の解散等については総理の専権事項だと承知をしております。総理が判断されることであり,内閣の一員としてそれについて何か申し上げることは控えるべきだと思います。
日米韓六者会合首席代表者会合
【NHK渡辺記者】日米韓のワシントンでの北朝鮮をめぐる高官協議ですけれども,具体的に日本にとってみれば北朝鮮をめぐっては拉致問題というのがあると思うのですが,大臣としてはですね,拉致問題についても進展に向けて,改めて担当者が日本側が替わったことですし,そういうところを含めて期待したいことは何かあるのでしょうか。
【岸田外務大臣】拉致問題をめぐりましては,やはり関係国の理解あるいは協力,これも大変重要であると認識をしています。拉致問題をめぐる現状についてもしっかり情報交換をする,これは大切なことではないかと考えます。いずれにせよ,この会議において何を議論するか,北朝鮮をめぐる様々な問題をしっかりと議論する場であると考えています。
北朝鮮関連
【フジテレビ 藤田記者】もう今年はあと1か月なのですが,拉致問題に関して,日本は陣容を刷新しましたが,北朝鮮側から何かしらの反応ですとか,そういったものは今のところ来ていないということでしょうか。
【岸田大臣】陣容が替わったことに関してですか。いいえ,これは,人が替わろうが我が国政府の方針は一貫しております。その方針の下に,北朝鮮側から建設的な対応を引き出すためにはどうするべきなのか,引き続き努力をしていきたいと思っています。
【フジテレビ 藤田記者】北朝鮮側からの連絡は特にないと。
【岸田大臣】引き続き,北朝鮮側とは大使館ルート等を通じまして,働きかけを行っております。
【フジテレビ 藤田記者】連絡はない。
【岸田大臣】働きかけを,行い続けております。