記者会見
岸田外務大臣会見記録
(平成27年9月8日(火曜日)9時10分 於:官邸エントランスホール)
冒頭発言
ミャンマーに対する選挙監視団派遣及び洪水被害への支援
【岸田外務大臣】11月のミャンマーの総選挙に,笹川陽平ミャンマー国民和解担当日本政府代表を団長とする選挙監視団を派遣いたします。選挙監視団の派遣等を通じて選挙の自由かつ公正な実施を支援してまいります。
また,ミャンマーでの甚大な洪水被害を受け,本日,約40億円の無償資金協力2件の実施を決定いたしました。今後,更に,学校の再建,浄水車や井戸堀機材の供与等のミャンマー側の要望を踏まえて,50億円を目処とした必要な支援を迅速に進めてまいります。
自民党総裁選関連
【NHK 栗原記者】自民党の総裁選挙についてお伺いいたします。先ほど,安倍総理大臣の総裁選挙の無投票での再選が決まりました。この受け止めと,無投票に至ったプロセス,経緯についてどのように分析しておられますでしょうか。お願いします。
【岸田外務大臣】無投票再選が決まったということは,安倍総裁の3年間の取り組み,実績が評価されたということだと思います。総裁には,お喜びを申し上げたいと思いますし,私(大臣)自身,安倍内閣の閣僚としてうれしく思っています。
【NHK 栗原記者】一方で,岸田大臣の宏池会からの方ですね,野田元総務会長の推薦人になると言われている方もおられたように,党内には少なからず選挙戦をすべきだといった声もあったようなのですけれど,こうした声についてはどのように思っているのでしょうか。
【岸田外務大臣】私たちの政策集団,宏池会としましては安倍総理の再選を支持するということで,一致結束,総裁選挙に臨もうということを確認してきました。昨日も様々な形でそれを確認し,結束を示すことができたと受け止めています。
そして,党内において,様々な意見があったというご指摘はそのとおりだと思います。自由な議論,闊達な様々な意見交換,これは当然あっていいことだと思います。自民党の幅の広さということも大事であると思います。
ソコロフ運輸大臣の北方領土訪問
【NHK 栗原記者】外交の案件についてお伺いします。ロシアのソコロフ運輸大臣が国後島を訪問しました。日本政府側の相次ぐ抗議を無視する形で,要人が相次いで北方領土を訪問しているという形になりますけれども,この受け止めと,プーチン大統領の年内の日本訪問ですとか,それに先立つ岸田大臣のロシアの訪問とか,そうした調整というのが可能な状態であるのか,そこに戻る可能性というのは,まだ余地があり得るのか,ちょっとお伺いできますか。
【岸田外務大臣】ご指摘のロシア運輸相を始め一連の要人による北方領土訪問につきましては,我が国の立場と相容れるものではありません。運輸相の訪問につきましても,9月7日,昨日ですか,既に抗議を行っております。こうしたロシア側の動きについては注視しております。
こうした一方的な動きではなくして,是非,建設的な対応を求めていきたいと思います。
そして,ご質問の,私のロシア訪問ですとか,プーチン大統領の訪日,こういったことについては,今現在,まだ何も決まっているものではありません。引き続き,様々な点を総合的に判断して検討していくべき課題であると考えています。
自民党総裁選関連
【共同通信 蒔田記者】総裁選についてなのですけれど,無投票で再選,総裁選自体行われないということになりましたが,中長期的に見て議論があった方がいいんじゃないかという意見もあるかと思いますが,無投票になったことについてはどのようにお考えですか。
【岸田外務大臣】それは一般論としては様々な議論があった方がいいというのは当然だと思いますが,そういった点も踏まえて様々な情勢が判断された結果として,無投票になったということであります。基本的には,安倍総裁の3年間が多くの自民党の議員から支持をされたということであると受け止めています。
【テレビ朝日 千々岩記者】総裁選でもうひとつ。安倍総裁の任期,2期ですから,次の3年で切れますけれど,3年後の次の総裁選は大臣も有力候補のひとりと目されていますけれども,3年後に向けた,もし意欲があれば,気が早いかも知れませんがお聞かせください。
【岸田外務大臣】時代は大変なスピードで,そして激しく動き続けています。3年後のことを今申し上げることはなかなか難しいと思っています。