記者会見

川村外務報道官会見記録

(平成27年2月25日(水曜日)16時31分 於:本省会見室)

冒頭発言-国境なき医師団を通じたエボラ出血熱対策支援

【川村外務報道官】我が国は、これまでもエボラ出血熱に対する国際的な取り組みに積極的に貢献してきたところでありますけれども、今般、平成26年度補正予算によって,ギニア,リベリア及びシエラレオネのエボラ出血熱流行3か国を対象として,国境なき医師団に対して,200万ドルを拠出することとし,明2月26日,同団体とのレターの交換を行う予定にしています。
 今回支援するプロジェクトでは,ギニア,リベリア及びシエラレオネのエボラ出血熱流行3か国において,エボラ出血熱患者に適切な治療及び心理的サポートを行うとともに,新規感染の連鎖を断ち切るため,小児科や産科を中心にエボラ出血熱への感染制御を備えた安全な医療の提供等を実施することを予定しています。
 我が国のエボラ出血熱対策支援において,国境なき医師団を通じた支援は初めてのことです。また,我が国政府は,アジア諸国政府の中で初めて,同団体のエボラ出血熱対策を支援することになります。
 2月27日には,黒崎伸子・国境なき医師団日本会長が,同団体の活動や本事業の紹介等のため,中根外務大臣政務官を表敬する予定にしております。

国境なき医師団を通じたエボラ出血熱対策支援

【共同通信 松浦記者】極めて事務的な話で恐縮なのですが,26日にレターの交換,ということですが26日に拠出するという主旨でよろしいのでしょうか。

【川村外務報道官】詳細確認いたしますけれども,レターを交換するということをもってして,双方の意思の確認をするということだと思います。具体的に資金がいつ入るかということにつきましては,担当に確認をした上でお答えをしたいと思います。

(補足説明)拠出のタイミングは,来月(3月)を予定しています。

【読売新聞 大木記者】これまでエボラ出血熱対策では,今回の200万ドルも含めてトータルでいくらの支援をしているか教えて頂けますか。

【川村外務報道官】我が国の支援の総額としましては,1億5,500万ドルです。全くご参考までですけれども,諸外国の対応としては,アメリカが支援総額で9億3,000万ドル以上,イギリスが3億2,000万ポンド,ドルに直しますと4億5,000万ドル以上,ドイツで1億6,000万ユーロ,フランスで1億2,000万ユーロというようになります。中国は1億2,200万ドル,韓国が1,260万ドルといったような統計があります。

【読売新聞 大木記者】1億5,500万ドルの中に200万ドルが入っているという理解でよろしいでしょうか。
 あと,今教えて頂いたデータからすると日本は4番目,世界で4番目の拠出額と考えてよろしいでしょうか。

【川村外務報道官】今回の拠出額は,先ほど申しました1億5,500万ドルの中に入っているという理解でいますが,再度確認をさせていただきます。また,世界で4番目かどうかということにつきましては統計のベースが全く同じかということもありますのでこの点も確認をしてお答えをさせていただきたいと思います。1つの目安として,今申し上げたような数字が並んでいるということは言えるかと思います。

(補足説明)今回の200万ドルは日本政府が支援表明を行った1億5,500万ドルの内数となります。
 なお,国際機関により統計の取り方がまちまちであるので,厳密に我が国の拠出が世界第何位とお答えすることは困難です。

【NHK 徳橋記者】この200万ドルの拠出なのですが,これは緊急無償資金協力という位置づけでよろしいのでしょうか。

【川村外務報道官】日本NGO連携無償資金協力という位置づけであると思います。この点も再度確認しまして,改めてご連絡いたします。

(補足説明)今回の拠出の援助スキームは,「国際機関等拠出金」です。

【NHK 栗原記者】今回,エボラ対策というものは,エボラの患者数,感染者数というものはピークを越えて落ちついてきている状態なのですけれども,今回の支援の位置づけといいますか,どういう対策を狙った支援なのでしょうか。

【川村外務報道官】エボラ出血熱に対する国際的な関心の高まりといったものに我が国としても適切に対応しておく必要性があるわけですけれども,これまでも既に平成26年度補正予算において1億ドルの支援ということが成立しているわけですが,感染者の治療,あるいは感染拡大阻止の喫緊の課題があるということがございます。
 それから,流行国の保健システムの再構築,あるいは社会の安定の確保に係る中長期的な支援ということで,WHO,世銀,ユニセフ,WFPといった国際機関に対して拠出を行うという趣旨があります。

【時事通信 松本記者】今回,この国境なき医師団への拠出ということですけれども,これまでに例えばほかのNGO等と通じた拠出というものはあったのでしょうか。また,国境なき医師団を介する選択を選ばれた理由は何でしょうか。

【川村外務報道官】これまで国境なき医師団に対する支援実績としましては,これまでも平成15年のベルギー,あるいは遡りますと平成14年のコンゴ,同年のミャンマーとか,これまでも実績を持って国境なき医師団に支援を行ってきているということがございます。こういったことを踏まえまして,今回の決定をしたということです。

【時事通信 松本記者】エボラ関係でNGOを介している例はないのでしょうか。

【川村外務報道官】これはチェックをいたします。調べて,またお答えします。

(補足説明)これまで,エボラ出血熱対策のため,草の根・人間の安全無償資金協力のスキームを通じて国境なき医師団以外のNGOに対する供与実績(医療備品及び防護服(PPE)の供与)があります。

米カリフォルニア州グレンデール市の慰安婦像をめぐる裁判

【産経新聞 楠城記者】ちょっと話は変わりますけれども,米国のグレンデール市の慰安婦像の撤去をめぐった訴訟があって,先日,ロサンゼルスの州裁判所のほうで原告の訴えを却下するような見通しが示されましたが,これに対する受けとめと,原告側の日本政府にもう少し動きが必要であるということも言っているのですけれども,今後,政府として何か対応されるようなことはありますでしょうか。

【川村外務報道官】グレンデール市の慰安婦像の撤去に関する訴訟の結論が出たということで,そういった報道については承知しておりますけれども,これは米国内の裁判所において民間の団体が提訴した訴訟ということであります。従いまして,我が国政府としては個別具体的なコメントは差し控えさせていただきたいと思います。ただ,その上であえて申し上げれば,米国内における慰安婦像あるいは碑の設置というものが我が国政府の立場やこれまでの取り組みと相入れない,極めて残念なことであるというように受けとめております。
 それから,2つ目のご質問で,日本政府の支援云々ですけれども,今後の対応ぶりということでございますが,先ほども言いましたとおり,米国内の裁判所で民間団体が提訴した訴訟ということでございますので,政府の個別具体的な対応ということにつきましては明らかにすることは控えさせていただきたいと思います。ただ,これまでも原告関係者を含む在留邦人との間では総領事館幹部と緊密に連絡をとり合ってきておりますので,こういったことを引き続き続けていきたいと思います。

ケリー米国務長官の訪日との報道

【産経新聞 楠城記者】日米の外相会談について,米国の公聴会のほうでケリー国務長官が1カ月のうちにでもということをおっしゃられて,調整状況といいますか,どのような感じになっているかを教えてください。

【川村外務報道官】これは報道でも何度か出ているようですけれども,本件ケリー国務長官の訪日の予定につきましては,日本政府として具体的なことは承知しておりません。

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