記者会見

岸田外務大臣会見記録

(平成27年1月13日(火曜日)10時39分 於:官邸エントランスホール)

日韓関係

【テレビ朝日 藤川記者】韓国の朴槿恵大統領が,日韓首脳会談については日本側の姿勢の変化が重要だという主旨の発言をしましたけれども,まず率直な受け止めをお願いいたします。

【岸田外務大臣】我が国としては,安倍内閣として歴代内閣の歴史認識全体を引き継いでおり,この件については国会の場等において度々申し上げているところでありますし,韓国側にも伝えさせて頂いてきております。慰安婦問題をはじめとする韓国の問題につきましても,我が国として,政府としてはこれまで最大限取り組んできたところです。 日本と韓国,この2つの国の関係は,大切な隣国関係であります。韓国は我が国にとりまして最も大切な隣国であると考えています。是非,大局的観点から未来志向で二国間の関係推進に取り組んでいきたいと考えています。

【テレビ朝日 藤川記者】では,韓国側が期待するような慰安婦問題に関する新たな措置を日本側から提案することは困難だということでしょうか。

【岸田外務大臣】慰安婦問題については,安倍総理としましても筆舌に尽くし難いつらい思いをされた方々のことを思う時に心が痛むという思い,度々表明させて頂いております。この点については,歴代総理と同じ思いを持っておられます。 過去,多くの戦争があり,その中で女性の方々の人権が侵害されてきました。是非21世紀は,こうした人権侵害の無い世紀にしなければならないと我が国は強く思っています。そういった思いで我が国としては取り組んでいきたいと考えています。

【テレビ朝日 藤川記者】日韓関係は今年が国交正常化50周年という節目の年ですけれども,その中でも大きな節目の日となる6月22日,その日までに日韓首脳会談を行う必要があるとお考えになりますか。

【岸田外務大臣】日韓首脳会談,両国の政治のトップが話し合う対話の場は大変重要であると我々は認識をしています。現在のところ,日程等は何も決まってはおりませんが前々から対話のドアは常にオープンであるという形で我々は対話の重要性を指摘してきております。こうした意思疎通は重視されなければいけないと考えます。

日中韓外相会談

【テレビ朝日 藤川記者】また韓国は,日中韓の議長国を務めておりますけれども,日中韓外相会談に向けた調整状況はどのようになっておりますでしょうか。

【岸田外務大臣】日中韓の外相会談,そして首脳会談,これは三国の関係を未来志向で進める上で重要であるとして,我が国としましてもこれまで重視をしてきました。議長国韓国において日程調整を行って頂いておりますが,現在のところまだ日程が確定したという連絡は受けておりません。是非,引き続き精力的に日程調整を進めてもらいたいと強く期待をしております。

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