記者会見

岸田外務大臣会見記録

(平成27年1月6日(火曜日)11時23分 於:官邸エントランスホール)

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冒頭発言

(1)日米外相電話会談

【岸田外務大臣】本日,午前10時30分から20分間,私(大臣)はジョン・ケリー米国務長官と電話会談を行いました。冒頭,ケリー国務長官より,先の総選挙での与党勝利への祝意が示され,そして昨年12月11日に同長官の誕生日に際しまして,私(大臣)から贈呈したプレゼント,中身はケリー長官の名前を印字したベンチコートと広島のお酒を贈りましたが,このプレゼントに対しまして謝意が示されました。
 そして,両者は昨年を振り返り,日米が緊密に連携して地域と世界の諸課題に取り組み,中東やウクライナの情勢,そして気候変動,ISIL,さらにはエボラ出血熱といったグローバルな課題についても緊密に協力して対応できたとの認識を共有いたしました。
 また,両者は,本年は戦後70周年であり,戦後和解して同盟国となった日米両国が今後も地域と世界の平和と繁栄に貢献していくことが重要であるという点において一致をいたしました。安全保障に関しましては,両者はしっかりとした内容の新ガイドラインを策定すべく,引き続き精力的に作業を進めていくことで一致をいたしました。
 また,北朝鮮に関しまして,私(大臣)より,日本としてもサイバー攻撃は国家の安全保障に関わる重大な問題であると認識をしており,強く非難するということ,そして米国の断固たる対応を評価する,こうした旨述べました。両者は引き続き連携して対応していくことを確認いたしました。
 そして最後に,両者は地域やグローバルな課題についてこれまで以上頻繁に連絡を取りつつ,協力を強化していくという点において一致をいたしました。

(2)中国人に対するビザ発給要件緩和

【岸田外務大臣】11月の日中外相会談の際に発表いたしました,中国人向け数次ビザの運用を今月19日から開始をいたします。今回の措置によって,まず,商用目的の者や文化人・知識人に対する数次ビザの発給要件の緩和,2つ目として,個人観光客向けの沖縄・東北三県数次ビザの発給要件の緩和,3点目といたしまして相当の高所得者に対して沖縄・東北三県の訪問地要件を撤廃した新たな数次ビザの導入の3点が実現することとなります。
 今回の措置によって日中間の相互理解が一層進み,日中関係の国民的基盤がより強固なものになることを期待いたします。また,今回の措置は,訪日外国人2,000万人達成を目指す観光立国推進や地方創生に資するものであります。

(3)エボラ出血熱流行に対する専門家派遣

【岸田外務大臣】この度,エボラ出血熱対策として,WHOを通じてシエラレオネに新たに2名の日本人専門家を派遣することを決定いたしました。今回の派遣により延べ13名の日本人専門家がWHOミッションに参加いたします。
 日本は,エボラ出血熱の終息に向け,引き続き様々な支援を切れ目なく行っていく所存です。

本年の外交課題

【フジテレビ 藤田記者】今年は戦後70年の節目の年ですけれども,3度目となる岸田外務大臣,独自色を出して特に取り組みたい外交問題がありましたらお聞かせください。

【岸田外務大臣】戦後70年,国連創設70年,あるいは被曝70年,様々な大きな節目を我が国は今年迎えることとなります。その中にあたって私も9月の段階で第二次安倍内閣改造の段階で示させて頂きましたように,3つの重点課題ということで近隣諸国との関係推進,そしてグローバルな課題への取り組み,そして戦略的な対外発信,この3つの課題にしっかり取り組んでいきたいと考えていますが,その中でも特に,このグローバルな課題への取り組みについては,こうした戦後70年,大きな節目を迎え,この国際社会の中において,日本がしっかりとした貢献を行い,平和国家としての歩みをしっかり示す上で大変重要な取り組みではないかと考えています。軍縮,核不拡散ですとか,あるいは気候変動ですとか,あるいはポスト2015年開発目標ですとか,さらには国連世界防災会議等もあります。こうした課題において,しっかりとした取り組みを行い,日本の貢献を国際社会にしっかりと示していくこと,これが特に重要になってくるのではないか,このように考えております。

日朝関係

【フジテレビ 藤田記者】日朝協議に関してなんですけれども,1年という期限を区切って被害者の再調査が始まりましたが,もう折り返し地点にきていると思いますが,当初調査を始めた時よりも今,外交環境が厳しくなっていると感じるのですが,その中で何か新しく方策を打ち出して拉致問題解決にむけて大臣の方から働きかけるということはあるのでしょうか。

【岸田外務大臣】日朝協議,北朝鮮問題につきましては,特別調査委員会での調査が引き続き行われているわけですが,現状において具体的な通報等が決まっているものではありません。我が国としましては,引き続き北朝鮮に対しまして正直に,そして速やかに通報を行うようしっかり働きかけていかなければならないと考えております。北朝鮮との関係においては,従来からも対話と圧力の方針の下,行動対行動のこの原則を大切にしながら取り組んできましたが,引き続きこうした方針の下に北朝鮮に対しまして,しっかりと働きかけを行っていかなければならないと考えています。

日中防衛当局間の海上連絡メカニズム

【フジテレビ 藤田記者】日中海上メカニズムなんですけれども,今月中旬にも都内で課長級で行うという報道も出ているんですけれども,こちらの方はそのような方向で調整が進んでいるのでしょうか。

【岸田外務大臣】日中の海上連絡メカニズムにつきましては,我々として早期に運用を開始したいと考えており,先般の日中首脳会談でのやり取りも踏まえまして,中国側と鋭意連絡を取り合っている,こうした状況にあります。現時点では具体的な日程等,最終的には確定しておりませんが,引き続き調整を進めていきたいと考えています。

【フジテレビ 藤田記者】今月にもということでしょうか。

【岸田外務大臣】引き続き調整中です。最終的にはまだ具体的な日程は確定はしておりません。

戦後70年を受けた内閣総理大臣談話

【NHK 栗原記者】昨日,安倍総理大臣が戦後70年にあたって新たな談話を発表するということを明らかにしました。この受け止めと,今朝のケリー長官との会談の中で,これについてどういったやり取りがあったかについてお伺いできますでしょうか。

【岸田外務大臣】まず,ケリー国務長官とのやり取りにおきましては,先ほど申し上げさせて頂きましたように,戦後70年,大きな節目にあたりまして日米で協力しながら,様々なグローバルな課題に取り組んでいかなければならない,より頻繁な意思疎通を図っていくように努力しよう,こういった点で一致をしたということでありました。安倍総理の70周年にあたっての談話については,昨日総理自身が述べられたとおりであると考えております。歴史認識につきましても,歴代内閣の立場を全体として引き継いでいくということを明言されましたし,これまで70年間にわたって日本が平和国家として国際社会にしっかりと貢献をしてきた,こういったことについても触れられましたし,そしてこれからに向けて日本も国際社会に対してどんな貢献を果たすことが出来るのか,こういったことを書き込んでいきたい,こういった趣旨を総理は述べられたと記憶しておりますが,そういった談話が発せられるものであると承知をしています。

【NHK 栗原記者】長官との会談で,談話自体には触れられたんですか。

【岸田外務大臣】いえ,70周年にむけて,日米でしっかり連携していくことの重要性を確認したということであります。談話ということについては,具体的なやり取りはございません。

日米外相電話会談

【時事通信 松本記者】先ほどのケリー長官との会談の中で,安倍総理の訪米について議論等はされたのでしょうか。

【岸田外務大臣】具体的な日程等については特段やり取りはございません。70年の節目にあたって,日米がしっかり連携していかなければならない。そういったこと,様々な機会を通じてしっかりと確認をしていこう,こういったことはやり取りの中にありましたが,具体的な日程等についてはございません。

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