記者会見

岸田外務大臣会見記録

(平成26年11月4日(火曜日)8時42分 於:官邸エントランスホール)

APECの際の二国間会談

【TBS 久保田記者】APEC今週控えていますけれども,それに対するお気持ち,あとバイ会談がどれくらい調整が進んでいるか等現状をお願いします。

【岸田外務大臣】APECにつきましては今週末に閣僚会議,そして来週,首脳会議が予定されています。主要国多くの国々の閣僚,首脳が集まる会議でありますし,経済を中心に様々な議論が予想されます。こうした機会を通じまして日本としましても国際社会に対する貢献あるいは経済外交,しっかりとアピールをしていきたいと考えています。また,二国間会議,バイ会談につきましては今それぞれ調整中です。今のところまだ確定には至っておりませんが,ぎりぎりまでできるだけ精力的にバイ会談を行えるよう努力していきたいと考えています。

【TBS 久保田記者】日中に関しては,首脳会談が行われるかどうか等も注目されていますけれども,これまで王毅外相とは非公式という形での接触はありましたが,今回目指すところはやはり事前に告知できるような形での会談,そして,それは首脳会談に向けてはどういう位置づけになるとお考えでしょうか。

【岸田外務大臣】中国との間のバイ会談,首脳会談,外相会談,共に今現在何も決まってはおりません。ただ,二国間においては関係改善に向けて静かな努力を引き続き続けております。様々な対話を積み重ねることによって高い政治のレベルでの対話につなげていく,こうした方針で努力は続けております。今現在何も決まっておりませんが北京で開催される会議ですので,是非こうした対話の実現をしたいと我々は思っております。

小笠原諸島周辺海域における中国サンゴ船問題

【TBS 久保田記者】中国に関して言いますと,この週末も小笠原でのサンゴの密漁等が問題となっておりました。これに対する政府の対応を改めてお願いします。

【岸田外務大臣】ご指摘の点については,9月中旬頃から多数の中国船が確認されるようになってきました。そして10月30日の報告を聞きますと,212隻確認できたということでありました。そして今までのところ5回,逮捕事案も発生しています。こうした状況ですので,まず外務省としましては,これまでも再三,外交ルートを通じまして中国側に申し入れは行い続けております。そして中国側の反応として,中国側もこの事案の重大性は認識しているということを表明していると承知をしています。是非中国側に実効的な対応を求めていきたいと思っています。

日露関係

【TBS 久保田記者】日露についてもお伺いしたいのですけれども,この週末はロシアから岸田大臣への訪露の要請が改めてあったということですが,延期になったままとなっておりますけれども,今の検討状況を教えてください。

【岸田外務大臣】ロシア側が従来から日本の外相の訪露を重視しているということはありました。ただ,今現在決まっているものは何もありません。是非,我が国としましても日露関係,大切な二国間関係だと思っていますし,政治的な対話は続けていかなければならないとは思っています。

小笠原諸島周辺海域における中国サンゴ船問題

【共同通信 蒔田記者】サンゴのところで中国側に実効的な対応をということがあったんですけれども,これは具体的に言うと当局側が・・・。

【岸田外務大臣】これは中国側に求める話ですので,何をしてもらいたいか,具体的なものを言うのは控えますが,今現状については再三中国側に伝えてありますし,我が国の問題意識についてはしっかり申し入れをしています。そして,中国側も重大さは認識していると表明しているわけですので,是非このことについて適切な,そして実効的な対応を求めていきたいと思います。その現状をしっかりふまえた上での対応が求められると思っています。

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