記者会見

岸田外務大臣会見記録

(平成25年10月8日(火曜日)11時07分 於:本省記者会見室)

英語版 (English)

冒頭発言

(1)日米地位協定運用の改善

【岸田外務大臣】日米地位協定に関し,日米間で新たな運用の改善に合意をしましたので発表いたします。
 在日米軍人などによる刑事事件が米側で処理される場合に,その結果について日本側が通報を受け,被害者側にお知らせするための新たな制度を作ることとなりました。
 これまで,裁判の最終結果のみが日本側に通報される仕組みでしたが,今回の新たな制度により,裁判によらない場合についても通報を受け,被害者側にお知らせすることが可能となります。来年1月1日以降に発生する事件について適用いたします。

(2)「水銀に関する水俣条約」外交会議

【岸田外務大臣】私(大臣)は,10日,熊本市を訪問し「水銀に関する水俣条約」外交会議において,本件条約に署名する予定です。
 この条約は,水銀が人の健康や環境に与えるリスクを減らすことを目的としています。
今次会議においては,約60ヶ国から閣僚級を含む約140ヶ国・地域から約800名が出席予定と聞いています。私自身,ウルグアイ及びザンビアの外相との会談を予定しております。

(3)沖縄訪問

【岸田外務大臣】既に発表しておりますとおり,本日から沖縄を訪問いたします。
 仲井眞県知事との会談では,幅広く意見交換したいと存じますが,先般の「2+2」の結果,特に沖縄の負担軽減につながるオスプレイの県外訓練の増加,返還予定地への立入りに関する新たな枠組み,ホテル・ホテル訓練区域の使用制限の一部解除などについてお伝えするとともに,冒頭申し上げた刑事事件の処分結果の通報に関する改善,また,沖縄と米国との青少年交流プロジェクトなど,政府と沖縄県との多面的な関係について意見交換を行いたいと考えています。また,沖縄においては,ウィスラー米軍沖縄四軍調整官及び経済界関係者の方々とも意見交換を行う予定にしております。

日米地位協定運用の改善

【琉球新報 問山記者】先ほど発表された,日米地位協定の刑事裁判の通報の枠組みなのですが,地位協定の17条6項の(b)では,日本政府と米軍は,裁判を行使する権利が競合する場合,全ての事件について相互通報しなければならないという規定が既に定められています。そういった規定がある中,更に今回運用改善という形で通報するということに合意した意味合いをお教えください。
 あと,二点あります。処分内容について,これまで処分されないということのケースが非常に多かったということが国会などの答弁で非常に出ているのですが,処分しなかった場合,どういった理由で処分をしなかったかという説明について,そういった内容についても今回通報されるのか。
 もう一点ですが,通報範囲なのですが,米側の懲戒処分の内容について,非処分の同意が得られた範囲で開示することができるとあるのですが,米側の要望によって開示できない内容がでてくるのか,この三点をお聞かせください。

【岸田外務大臣】まず協定との関係で言いますと,その協定の運用のあり方自体がいろいろと問われ,そして米側の処分の結果をもれなく把握し,そして結果を被害者にお知らせするための枠組みを設ける必要があるとの問題意識が従来からありました。
 この問題意識に基づいて具体的に今回,米側との間において合意ができたということで発表させていただいた,こういったことでございます。そして,それを運用するに当たって,ご指摘の点についてどうなのかという細かいご質問がございました。基本的な大きな新たな方針については,今,発表させていただきましたが,詳細につきましてはこれを運用するに当たっていま一度確認をしていくことになるのではないかと思います。
 固まっている点があるとしたならば,事務的にまた説明をさせていただきたいと思います。

【産経新聞 水内記者】沖縄に訪問されるということで,辺野古の埋め立て申請が許可されるかどうかというのがいよいよ迫ってきていると思うのですけれども,改めて2+2のときにでもたしか,あれが唯一可能な解決策ということで強い日米間で前進に向けて意思を確認されていたと思うのですけれども,知事にはどういうように今回,ご説明,説得されるのかということと,今回の運用改善というものが埋め立て申請というものに与える影響についてどのように思われるのかということをお願いします。

【岸田外務大臣】まず知事との間においては今,申し上げた点も含めて幅広く意見交換をさせていただきたいと存じます。
 その中で2+2の話も当然,話題として挙がってくるわけですし,そして,地位協定の運用の話も大きな話題だと思いますし,あわせてこの度,新たに沖縄と米国との間の青少年交流合意が行われましたが,これについても知事は国際交流に大変意欲的だと聞いております。こうした知事の意向も踏まえて新たな青少年交流がどのように受け止められるのか,お話もさせていただきたいと思っています。こうした様々な課題について,知事とは意見交換をさせていただきたいと存じます。
 御指摘の米軍再編の話,これも大きな課題でありますが,その辺につきましては意見交換をしっかりさせていただき,今後についても話し合うことができればと期待はしております。

【NHK 坂本記者】地位協定の運用改善の件なのですけれども,大臣御自身はこれについてどのような意義があって,今後,これを生かしてどういったことが期待できるというように考えていらっしゃるのか,大臣のお気持ちをお願いします。

【岸田外務大臣】地位協定につきましては,適切な運用を図るべく不断の努力を今までも行ってきましたし,これからも行っていかなければならないと思います。
 今回の運用改善についてもこうした努力の一つとして公表させていただく,こういったことであります。こうした努力はこれからもしっかりと積み重ねていかなければなりませんし,結果として沖縄の県民の皆さんの負担の軽減につなげていかなければいけない,こういったことを強く思っています。こうした努力が我が国の安全保障政策,さらには米軍再編の動きについても理解につながることは期待したいと思います。
 いずれにしましてもこうした今まで続けてきた努力のうちの一つであり,これからも引き続きしっかり努力をしていきたいと思っています。

このページのトップへ戻る
記者会見へ戻る