記者会見

河野外務大臣会見記録

(平成30年3月6日(火曜日)8時48分 於:官邸エントランスホール)

韓国による北朝鮮への特使団派遣

【記者】昨日,韓国の特使団が北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長と会談しました。北朝鮮側からは満足ある合意ができたという発表もなされましたが,まず受け止め,どのようになさっていますでしょうか。

【河野外務大臣】韓国側からしっかり説明を受けたいと思います。まだそうした特使が戻っていらっしゃらないので,まだそういう説明がありません。しっかり説明を伺いたいと思っています。

【記者】一連の動きを見ているとですね,韓国側は特に,対話を優先して動いているのではないかと,非核化のコミットが薄れているのではないかといふうにも見えるのですけれども,その点どのように考えていらっしゃいますでしょうか。

【河野外務大臣】日米韓で緊密にすり合わせをしておりますので,そうしたことはございません。

【記者】金正恩委員長が自ら姿を現して,4時間にわたって会食をしたということなんですけれど,この点についてはどのように受け止めていますか。

【河野外務大臣】制裁の効果が出ているので,必死にほほ笑み外交を試みているのだろうと思います。

【記者】韓国の特使の訪問の件なんですけれども,来月めどで米韓の軍事演習が予定されているということで,そこが一つのリミットというかターニングポイントになるかと思いますが,そこに向けての韓国の対応,日米韓,緊密に連携というふうにおっしゃっていますけれども,どのように日米の側にちゃんと引きつけるか,その策についてどのようにお考えでしょうか。

【河野外務大臣】日米韓で連携,しっかりできています。

【記者】金正恩委員長が出てきたのは,米朝対話に強い意欲があるという見方もあります。その点はどうお考えでしょうか。

【河野外務大臣】とにかく経済制裁で困っているので,必死にほほ笑み外交をやっているのだろうと認識しております。

北方四島における共同経済活動

【記者】日露関係で伺います。ロシアのトルトネフ副首相が,北方四島で共同経済活動に関して,日本には様々な意見があり,統一的な決定をまとめるのは困難だと,要は日本側の意見の不一致で日露間の協議が進んでいないとの認識を示したのですけれども,これについての受け止めと,また今月,局長級,外相会談も予定されていると思いますが,そこで目指す成果を教えていただけますか。そこで共同経済活動の進展について,日本側がどのような進展を目指すか教えていただけますか。

【河野外務大臣】日本側の意見が云々ということは全くございません。これまでも彼はいろんなことをおっしゃっているようですが,特にそうしたことはありません。ラヴロフ外務大臣が来日されますので,そこに向けて今,様々な準備の協議を行っているところです。ラヴロフさんがいらっしゃるまでに,少しいろんなものを進展させていきたいと双方で思ってやっております。

核態勢の見直し(NPR)関連

【記者】2009年のNPRに関する米軍側からのヒアリングに関して,当時,日本大使館の公使だった秋葉次官が,沖縄への貯蔵庫建設について説得力があるとの肯定的な見解を示したメモが見つかったとの報道があります。事実関係,どのように把握していらっしゃいますでしょうか。

【河野外務大臣】秋葉さんにも確認しましたが,そのようなことはないということでした。

【記者】もし,そのような見解があったとすれば,非核三原則に反するというお考えでしょうか。

【河野外務大臣】非核三原則を堅持するというのが我が国政府の一貫した立場ですので,それに反するような示唆というのはなかったということです。

【記者】ヒアリングを受けたという事実はあるのですか。

【河野外務大臣】様々,日米のやり取りの中で,当然,NPRについても日本側からいろいろなことは申し上げているということはございます。

河野外務大臣のツイッター投稿

【記者】1月以降,国会と外交で厳しい日程,タイトな日程の中でやっていらっしゃると思うのですが,少し前の話で恐縮なのですが,2月14日の集中審議に出られた後,投稿されたツイッター,その後拝見できないような感じになっていると思うのですが,これはどういった配慮があったからなのでしょうか。

【河野外務大臣】外交・防衛等の集中審議がございましたが,私(大臣)の答弁時間が6分少々ということだったものですから,ずっと座っていると仕事ができないというようなことをツイートいたしましたが,理事会でその件が取り上げられたりとか,各方面に予算審議のご迷惑をかけてはいけないということで削除しました。
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