記者会見
岸田外務大臣会見記録
(平成29年7月25日(火曜日)9時08分 於:本省会見室)
安倍政権の現況
【フリーランス 上出記者】最近の政権の動きについて質問いたします。23日に仙台で市長選がございまして,自民党が擁立したといいますか,野党共闘の候補に負けてしまったという,それから丁度その少し前に,毎日新聞の世論調査で一番最近では低い内閣支持率26%,その後更に状況はちょっと良くないような感じではないかと思うんですが,特に宏池会のリーダーでもあられる岸田大臣から見て,今の動き,特に憲法についてですね,ちょっと慎重な意見もされていましたが,改めまして,そういう今の状況の受け止めと,今日も国会で審議もやっておりますけれど,その辺,改めてお聞かせいただきたいと思います。
【岸田外務大臣】ご指摘の世論調査の結果ですとか,政府与党に対する様々な指摘については,謙虚にしっかりと受け止めなければならないと思います。こうした様々な評価や指摘を謙虚に受け止め,国民の信頼回復のために努力をしなければならないと考えます。
ただ,何かこれをやればいっぺんに状況が打開されるなどという妙案はあるはずはないわけですので,やはり,一つ一つ国民の信頼回復に向けて努力を積み重ねていくほかないと考えます。今日も参議院で予算委員会の審議が行われています。この審議においても,一つ一つ丁寧な答弁を積み重ねていくことが重要であると思いますし,日々の政府の活動としましても,緊張感をもって一つ一つやるべきことをやっていかなければならないと思いますし,また来週,あるであろうと言われている内閣改造や人事も,その一つ一つの努力の一つではないかと思います。
憲法についてもご指摘ありましたが,憲法についても引き続き丁寧な議論を積み重ね,国民の理解も得ながら作業を進めていく,こうした努力が大切なのではないかと思います。いずれにせよ,政府として引き続き,謙虚に丁寧に,国民の信頼回復に向けて努力を続けていきたいと考えます。
【フリーランス 上出記者】今の状況認識なんですけれども,普通は適当なところで内閣支持率が下げ止まると,今まではですね,こんなずるずると行くということは最近ではないんですが,この状況が変わるという,節目みたいなものをお感じになるものはありますか。やっぱり大変厳しいという,当分変わらないというご認識でしょうか。
【岸田外務大臣】まず,現状について厳しい状況にあるということをしっかり認識し,受け止めなければいけないということは,おっしゃるとおりだと思います。しっかりと受け止めた上でこれから努力するわけですが,これから内閣支持率についてもどうなっていくかが大切だと思います。
そのために,先ほど申し上げました一つ一つの努力が大切になってきます。これから内閣支持率や政治をめぐる状況がどうなっていくか,今の段階で確たることを申し上げるのは難しいとは思いますが,いずれにせよ今後の動きについては,一つ一つの努力の結果であると認識をし,辛抱強く丁寧に謙虚に努力を続けていかなければならないと考えます。
【岸田外務大臣】ご指摘の世論調査の結果ですとか,政府与党に対する様々な指摘については,謙虚にしっかりと受け止めなければならないと思います。こうした様々な評価や指摘を謙虚に受け止め,国民の信頼回復のために努力をしなければならないと考えます。
ただ,何かこれをやればいっぺんに状況が打開されるなどという妙案はあるはずはないわけですので,やはり,一つ一つ国民の信頼回復に向けて努力を積み重ねていくほかないと考えます。今日も参議院で予算委員会の審議が行われています。この審議においても,一つ一つ丁寧な答弁を積み重ねていくことが重要であると思いますし,日々の政府の活動としましても,緊張感をもって一つ一つやるべきことをやっていかなければならないと思いますし,また来週,あるであろうと言われている内閣改造や人事も,その一つ一つの努力の一つではないかと思います。
憲法についてもご指摘ありましたが,憲法についても引き続き丁寧な議論を積み重ね,国民の理解も得ながら作業を進めていく,こうした努力が大切なのではないかと思います。いずれにせよ,政府として引き続き,謙虚に丁寧に,国民の信頼回復に向けて努力を続けていきたいと考えます。
【フリーランス 上出記者】今の状況認識なんですけれども,普通は適当なところで内閣支持率が下げ止まると,今まではですね,こんなずるずると行くということは最近ではないんですが,この状況が変わるという,節目みたいなものをお感じになるものはありますか。やっぱり大変厳しいという,当分変わらないというご認識でしょうか。
【岸田外務大臣】まず,現状について厳しい状況にあるということをしっかり認識し,受け止めなければいけないということは,おっしゃるとおりだと思います。しっかりと受け止めた上でこれから努力するわけですが,これから内閣支持率についてもどうなっていくかが大切だと思います。
そのために,先ほど申し上げました一つ一つの努力が大切になってきます。これから内閣支持率や政治をめぐる状況がどうなっていくか,今の段階で確たることを申し上げるのは難しいとは思いますが,いずれにせよ今後の動きについては,一つ一つの努力の結果であると認識をし,辛抱強く丁寧に謙虚に努力を続けていかなければならないと考えます。
慰安婦財団の理事長の辞意表明
【朝日新聞 笹川記者】日韓合意の関係で,日韓合意に基づいて設立された韓国の「和解・癒やし財団」ですが,理事長が辞任を表明しました。財団そのものも解散の可能性があるということなんですが,日韓合意の着実な履行がこのことによって止まってしまうのではないかという指摘もあります。これについて大臣,受け止めをお願いします。
【岸田外務大臣】理事長の方が辞意を表明されたということについては,報道で承知をしておりますが,ただ,「和解・癒やし財団」の活動は,終了したとは承知をしてはおりません。
いずれにしましても日本政府としては,財団に対して昨年8月に約10億円の支出をするなど,合意の着実な実施のために努力をしてきました。そして財団は日本政府の支出した10億円を基に,元慰安婦の方々に対する事業を行ってきました。この事業に関しましては,これまで一昨年の日韓合意の時点でご存命であられた元慰安婦の方々47名の内,36名の方が事業を受け入れていると承知をしています。
一昨年の日韓合意は,日韓両国間で確認したものです。国際社会からも高く評価された合意です。この合意が着実に実施されることは,これからも重要であると考えます。
【岸田外務大臣】理事長の方が辞意を表明されたということについては,報道で承知をしておりますが,ただ,「和解・癒やし財団」の活動は,終了したとは承知をしてはおりません。
いずれにしましても日本政府としては,財団に対して昨年8月に約10億円の支出をするなど,合意の着実な実施のために努力をしてきました。そして財団は日本政府の支出した10億円を基に,元慰安婦の方々に対する事業を行ってきました。この事業に関しましては,これまで一昨年の日韓合意の時点でご存命であられた元慰安婦の方々47名の内,36名の方が事業を受け入れていると承知をしています。
一昨年の日韓合意は,日韓両国間で確認したものです。国際社会からも高く評価された合意です。この合意が着実に実施されることは,これからも重要であると考えます。
日韓合意関連
【トリビューンニュース リチャード・スシロ記者】ちょっと慰安婦の問題,ものすごく心が苦しいのですが,何でこの二つの国,仲良くできないのかな。先ほど合意の件を話されたのですが,それだけではなく,韓国から色々慰安婦の問題出てくるんですが,例えば,慰安婦の世界記憶の話とか,2018年のメモリアルデーとか,2019年の研究所とか,2020年のヒストリーミュージアムとか,これでは解決できないんじゃないかと思うのですけれども,日本側はどうすればよろしいですか。どういう解決法が一番いいか,コメントをお願いします。
【岸田外務大臣】一昨年の日韓合意は,日韓両国の間で慰安婦問題に関しまして「最終的・不可逆的に解決する」ことを確認したものです。今後,国際社会において互いにこの問題に関して非難することは行わない,これを確認したものであると認識をしています。こうした合意を着実に実施していくことは大変重要であると思います。国際社会もこの合意について,多くの国々が評価をしてくれました。日韓両政府がこの合意を着実に実施していくことは重要だと考え,是非,日本政府としましてもこうした考え方を,韓国政府に引き続きしっかりと伝え,合意の履行に向けて働きかけを続けていきたいと考えます。こうした努力を続けることが重要であると私(大臣)は考えます。
【岸田外務大臣】一昨年の日韓合意は,日韓両国の間で慰安婦問題に関しまして「最終的・不可逆的に解決する」ことを確認したものです。今後,国際社会において互いにこの問題に関して非難することは行わない,これを確認したものであると認識をしています。こうした合意を着実に実施していくことは大変重要であると思います。国際社会もこの合意について,多くの国々が評価をしてくれました。日韓両政府がこの合意を着実に実施していくことは重要だと考え,是非,日本政府としましてもこうした考え方を,韓国政府に引き続きしっかりと伝え,合意の履行に向けて働きかけを続けていきたいと考えます。こうした努力を続けることが重要であると私(大臣)は考えます。
自民党総裁選挙
【トリビューンニュス リチャード・スシロ記者】自民党なんですが,自民党内でも岸田さんの応援がものすごい。これから総裁になるかなと思いますが,自分自身が準備できたかどうか。準備というか,これから自民党の総裁選挙があるんですが,自分で総裁になるのなら,その準備は自分自身でどう思いますか。
【岸田外務大臣】先ほどの質問の中に出ましたが,世論調査を見ましても,自民党に対しまして大変厳しい国民の目が注がれています。今,自民党として,政府・与党として,一致結束してこうした状況を謙虚に受け止めて,信頼回復に努力をしなければならないと思っています。そういったことから,私としても安倍政権の一員でありますので,当然,政権を支えるべく,しっかり努力をしなければならないと考えています。
そして,今,ご質問で,総裁選挙の話がありました。総裁選挙に関しては,まだこれから1年以上先の話です。何も考えたことはありません。まずは現状の厳しい状況をしっかり受け止めて,信頼回復に向けて政府を支え,努力をしていきたいと考えています。
【岸田外務大臣】先ほどの質問の中に出ましたが,世論調査を見ましても,自民党に対しまして大変厳しい国民の目が注がれています。今,自民党として,政府・与党として,一致結束してこうした状況を謙虚に受け止めて,信頼回復に努力をしなければならないと思っています。そういったことから,私としても安倍政権の一員でありますので,当然,政権を支えるべく,しっかり努力をしなければならないと考えています。
そして,今,ご質問で,総裁選挙の話がありました。総裁選挙に関しては,まだこれから1年以上先の話です。何も考えたことはありません。まずは現状の厳しい状況をしっかり受け止めて,信頼回復に向けて政府を支え,努力をしていきたいと考えています。
日中関係
【TBS 久保記者】中国の関係なんですけれども,中国軍の艦艇が対馬海峡を先日も北上したりとか,また中国の爆撃機が宮古島と沖縄本島の間を通過して,スクランブルの状況になったり,また昨日は,アメリカの偵察機に中国機が非常に接近したというふうな事案がありました。どういう意図があるかというのは非常に難しいとは思うんですけれども,こうした緊張感が高まるような事象が続いていることについて,どのようにお考えになるのか,また中国側に対して,こういった件について何か日本側からメッセージを伝えていることはあるんでしょうか。
【岸田外務大臣】例えば,中国の海洋調査船の海洋調査については,相互事前通報の枠組みに基づかない形で,中国船舶の海洋科学調査等が行われていること,これは大変遺憾なことであると思います。また,中国軍機の活動についてもご指摘がありました。こうした活動,例えば7月24日に中国軍機が沖縄本島と宮古島間を通過し,自衛隊が戦闘機をスクランブル発進させた,こういうこともありましたが,こういったことについても中国側に対して「外交ルート」を通じて,関心表明を行っています。こうした動きについては,引き続き関心を持ち,そして我が国の領土・領海・領空は断固として守る,こうした決意は変わることなく,毅然とした対応を続けていきたい,このように考えます。
【TBS 久保記者】8月に近づいていくと,こうした活動が,より活発化していくのか,それとも党大会,秋に控えると言われる中で,コントロールしていこうとするものなのか,大臣はどちらの方に進むとお考えになりますか。
【岸田外務大臣】今後の中国側の行動について,私が何か予断を持ってお答えするのは,控えなければならない。私が何かそれをコメントすること自体,適当ではないのではないかと思いますが,いずれにしましても引き続きしっかり,動向については注視をしていかなければなリませんし,適切な対応をしていかなければならない,これは認識をしています。先ほど,我が国としましても中国側に対して,様々な動きの中で関心表明を行ったと申し上げましたが,現下の情勢を踏まえて,我が国として注視をしている,こういった旨,伝達した次第です。今後とも動向については注視を続けていきたい,このように思います。
【岸田外務大臣】例えば,中国の海洋調査船の海洋調査については,相互事前通報の枠組みに基づかない形で,中国船舶の海洋科学調査等が行われていること,これは大変遺憾なことであると思います。また,中国軍機の活動についてもご指摘がありました。こうした活動,例えば7月24日に中国軍機が沖縄本島と宮古島間を通過し,自衛隊が戦闘機をスクランブル発進させた,こういうこともありましたが,こういったことについても中国側に対して「外交ルート」を通じて,関心表明を行っています。こうした動きについては,引き続き関心を持ち,そして我が国の領土・領海・領空は断固として守る,こうした決意は変わることなく,毅然とした対応を続けていきたい,このように考えます。
【TBS 久保記者】8月に近づいていくと,こうした活動が,より活発化していくのか,それとも党大会,秋に控えると言われる中で,コントロールしていこうとするものなのか,大臣はどちらの方に進むとお考えになりますか。
【岸田外務大臣】今後の中国側の行動について,私が何か予断を持ってお答えするのは,控えなければならない。私が何かそれをコメントすること自体,適当ではないのではないかと思いますが,いずれにしましても引き続きしっかり,動向については注視をしていかなければなリませんし,適切な対応をしていかなければならない,これは認識をしています。先ほど,我が国としましても中国側に対して,様々な動きの中で関心表明を行ったと申し上げましたが,現下の情勢を踏まえて,我が国として注視をしている,こういった旨,伝達した次第です。今後とも動向については注視を続けていきたい,このように思います。
自民党総裁選挙
【時事新聞 市川記者】先ほど,自民党総裁選についての質問がありましたけれども,大臣は,最近,安倍政権を支えるという考えを重ねて示していらっしゃいますが,来年の総裁選に安倍総理が出た場合でも,自らは出馬せずに,安倍総理を支えるお考えでしょうか。
【岸田外務大臣】私(大臣)が今年に入って申し上げているのは,安倍総理は卓越したリーダーではありますが,未来永劫,安倍総理お一人に頼り続けるということでは,日本の政治として頼りない部分があります。是非,安倍総理の時代もいつかは終わるわけですから,その時代が終わった後に,我々は何をすべきなのか,何ができるのか,今から準備しておくことは大事である,このように申し上げてきました。そういったことを申し上げているのみであり,総裁選挙については具体的に何か申し上げたことはないと思います。今から考えても,まだ1年以上先の話であります。具体的に私(大臣)自身,何も考えてはおりません。
【岸田外務大臣】私(大臣)が今年に入って申し上げているのは,安倍総理は卓越したリーダーではありますが,未来永劫,安倍総理お一人に頼り続けるということでは,日本の政治として頼りない部分があります。是非,安倍総理の時代もいつかは終わるわけですから,その時代が終わった後に,我々は何をすべきなのか,何ができるのか,今から準備しておくことは大事である,このように申し上げてきました。そういったことを申し上げているのみであり,総裁選挙については具体的に何か申し上げたことはないと思います。今から考えても,まだ1年以上先の話であります。具体的に私(大臣)自身,何も考えてはおりません。
安倍政権の現況
【TBS 久保記者】冒頭の大臣のお話の中で,信頼回復のために,これをやれば回復する妙案などはないけれども,人事も一つの努力であるというふうにおっしゃられたと思うんですけれども,総理は人事について,骨格は変えないというふうな考えを示してはいると思うんですが,その骨格を変えないという,あまり変化がないような形の人事というものが,信頼回復に向けて一つの努力として受け入れられるものなのか,それとも,新鮮味というか,新しい形での更に大幅な人事というものの方が,より努力というものとして受け止められるのか,大臣はどのようにお感じになられていますか。
【岸田外務大臣】具体的な人事,人選につきましては,人事権者である総理の判断だと思っています。その中で,自民党,与党を見た場合に,幸い,有能な人材はたくさんいると思っています。こうした優秀な有能な人材の中から,適材適所で人事が行われる。一般論として,それが好ましいということは言うまでもないと思います。人事について,私の立場からは,そういった一般論ぐらいしか申し上げることはできません。いずれにせよ,来週には具体的な人事が予定されていると承知をしています。総理の判断を待ちたいと思います。
【岸田外務大臣】具体的な人事,人選につきましては,人事権者である総理の判断だと思っています。その中で,自民党,与党を見た場合に,幸い,有能な人材はたくさんいると思っています。こうした優秀な有能な人材の中から,適材適所で人事が行われる。一般論として,それが好ましいということは言うまでもないと思います。人事について,私の立場からは,そういった一般論ぐらいしか申し上げることはできません。いずれにせよ,来週には具体的な人事が予定されていると承知をしています。総理の判断を待ちたいと思います。