記者会見
岸田外務大臣臨時会見記録
(平成29年7月17日(月曜日)17時17分 於:米国ニューヨーク)
冒頭発言
【岸田外務大臣】本日午後,国連の会議「自発的国家レビュー」でプレゼンテーションを行い,「誰一人取り残さない」多様性と包摂性のある社会の実現に向けた日本の取組についてアピールをいたしました。
その中で,日本の進める官民パートナーシップ(Public Private Action for Partnership:PPAP)を紹介し,また,次世代に焦点を当てた施策を実施する姿勢を示しました。特に,子ども・若年層に焦点を当てて,教育,保健,防災,ジェンダー分野等を中心に2018年までに10億ドル規模の支援を実施する旨発表いたしました。
そして,日本のプレゼンテーションについては,タイのドーン外相をはじめ関係者から高い評価をいただきました。「誰一人取り残さない」多様性と包摂性のある社会の実現のため国の内外で努力をしなければならない,こうした決意を新たにする機会となりました。
この後のレセプションにおいては,ピコ太郎氏の参加を得て,持続可能な開発のための官民パートナーシップを更に拡大・強化する機会にしたいと考えています。
グテーレス国連事務総長との会談ですが,私の方から,安保理改革を含む国連改革の重要性を指摘し,グテーレス事務総長と国連改革について今後とも緊密に協力していくことを確認いたしました。また,北朝鮮については,私から新たな段階の脅威であり,圧力強化が重要である旨述べ,引き続きこの問題についても協力していくことを確認いたしました。
また,日タイ外相会談ですが,ドーン外務大臣とは,今回で4回目の外相会談となります。本年の日タイ修好130周年における交流をはじめ,日タイEPAを含む経済,安保・防衛交流など日タイ関係について幅広い議論を行ったほか,来月に予定されているASEAN関連外相会議に向け,地域情勢について有意義な意見交換を行うことが出来ました。特に北朝鮮問題については,今は圧力の強化が重要であるということにおいて一致をすることが出来ました。
その中で,日本の進める官民パートナーシップ(Public Private Action for Partnership:PPAP)を紹介し,また,次世代に焦点を当てた施策を実施する姿勢を示しました。特に,子ども・若年層に焦点を当てて,教育,保健,防災,ジェンダー分野等を中心に2018年までに10億ドル規模の支援を実施する旨発表いたしました。
そして,日本のプレゼンテーションについては,タイのドーン外相をはじめ関係者から高い評価をいただきました。「誰一人取り残さない」多様性と包摂性のある社会の実現のため国の内外で努力をしなければならない,こうした決意を新たにする機会となりました。
この後のレセプションにおいては,ピコ太郎氏の参加を得て,持続可能な開発のための官民パートナーシップを更に拡大・強化する機会にしたいと考えています。
グテーレス国連事務総長との会談ですが,私の方から,安保理改革を含む国連改革の重要性を指摘し,グテーレス事務総長と国連改革について今後とも緊密に協力していくことを確認いたしました。また,北朝鮮については,私から新たな段階の脅威であり,圧力強化が重要である旨述べ,引き続きこの問題についても協力していくことを確認いたしました。
また,日タイ外相会談ですが,ドーン外務大臣とは,今回で4回目の外相会談となります。本年の日タイ修好130周年における交流をはじめ,日タイEPAを含む経済,安保・防衛交流など日タイ関係について幅広い議論を行ったほか,来月に予定されているASEAN関連外相会議に向け,地域情勢について有意義な意見交換を行うことが出来ました。特に北朝鮮問題については,今は圧力の強化が重要であるということにおいて一致をすることが出来ました。
質疑応答
【記者】SDG's会合の出席ですけれども,今回の会合への出席をとおして,成果を先ほど述べられたとおりだと思いますが,今後の課題に向けた取り組み,特に認知度の向上というのが課題になってくるかと思いますが,その点についてはいかが取り組んでいくつもりでしょうか。
【岸田外務大臣】今回,出席をして改めて「誰一人取り残さない」,こうした多様性・包摂性を重視する,こうした日本の取り組みをアピールすることが出来たと思っています。その中で,まずは認知度を高めていく,これは重要であるということを強調しました。日本としては,吉本興業と協力する,ピコ太郎氏にもご協力いただくなど,こうした取り組みも紹介させていただき,認知度を向上するという点についても努力している点,アピールさせていただきました。いずれにせよ,こうした多くの関係者に協力をしていただき,国民運動的な盛り上げをしていくことが重要であると思っています。そして,今回,発表した途上国への支援策をはじめ,我が国の貢献のありようについても,しっかりアピールしていかなければならないと思っています。いずれにせよ,改めてSDG'sの重要性について実感し,日本としても強い決意を持って努力をしなければいけない,こういった思いを新たにする良い機会になったと思います。
【記者】グテーレス事務総長との会談では,北朝鮮問題を巡って協議されたかと思いますけれども,大臣から具体的に事務総長の方にされたご発言を紹介していただけたらと思います。
【岸田外務大臣】私(岸田大臣)の方からは,北朝鮮の脅威が新たな段階になっているということを説明し,そして,今は圧力を強化する時であるというような話をさせていただきました。そして,その中で中国の役割が鍵であると,こうしたことも申し上げて,より厳しい措置を含む新たな安保理決議の早期の採択が必要である,こういったことを述べました。それ以上,詳細についてはやりとりをすることは控えますが,この北朝鮮問題において引き続き事務総長としっかり意思疎通を図り協力していく,こういったことについては確認をすることが出来ました。
【記者】北朝鮮への圧力という意味では,韓国が北朝鮮に対して軍当局者と赤十字の実務者との会談を申し入れておりますけれども,これについての受け止めをお願いします。
【岸田外務大臣】御指摘の点については,承知をしております。ただ,第三国間のやり取りですので,我が国として何かコメントするのは控えたいとは思いますが,いずれにせよ,我が国としては,「対話と圧力」,「行動対行動」の原則の下,引き続き韓国を含む国際社会と緊密に連携しながら,北朝鮮に対して,諸懸案の包括的解決に向けた具体的な行動をとるよう働きかけを続けていきたいと思います。
【記者】G20の際に日米韓首脳会談がありまして,こちらの方では北朝鮮への圧力強化ということで一致しているかと思いますが,そうして点を考えてみますと,今回の韓国の提案は足並みの乱れを示すようなものにならないかという懸念も出るかと思うのですが,その点についてはいかがでしょうか。
【岸田外務大臣】韓国の呼びかけの中身がはっきりしていないこともありますし,また第三国間のやりとりですので,コメントは控えさせていただきますが,先日の日米韓首脳会談においてもその対話と圧力が重要ですが,今は圧力をかける時であるという点については,三国の首脳間で確認をしたと思っています。日韓あるいは日米韓の意思疎通や連携はこれからも大事にしていきたいと思っています。
【記者】SDG'sの具体例を示す「誰一人取り残さない」多様性や包摂性,こういった考え方は(大臣)ご自身が派閥会長を努めていらっしゃる宏池会の派閥理念とも一致すると思うのですが,そのことをどのように思われるのかいうのと,それを国際社会にどのようにアピール出来たと思ってますでしょうか。
【岸田外務大臣】まず,SDG'sの考え方,「誰一人取り残さない」多様性や包摂性を重視するという考え方,これはご指摘の宏池会という政策集団の60年の歴史を振り返りましても,会の有り様ですとか,これまでに打ち出してきた様々な政策,所得倍増論をはじめとする数多くの政策の中にも共通している一つの考え方でないかと思っています。こうした考え方は,宏池会の系譜につながっているものとして,これは誇りに思っていますし,これからも大事にしていきたいと思っています。そして,多様性と包摂性,こうした考え方をしっかりアピール出来たかという質問については,先ほど申し上げたようにアピールする大変重要な機会に今回はなったと思っています。是非,認知度のアップとともに日本がこういった考え方を大切にしているということについては,国際社会に引き続きアピールしていきたいと考えています。
【記者】グテーレスとの会談なんですが,岸田大臣から圧力強化ということでおっしゃった時に,どのような応じられ方をしたのかもう少し詳しく教えてください。
【岸田外務大臣】これは当然のことながら,そうしたやりとりは,この詳細を申し上げることは控えなければなりません。少なくも私が申し上げたことについて今紹介させていただきました。それ以上の詳細を明らかにするのは,こうした外交における会談においては控えなければならないと思っています。
【岸田外務大臣】今回,出席をして改めて「誰一人取り残さない」,こうした多様性・包摂性を重視する,こうした日本の取り組みをアピールすることが出来たと思っています。その中で,まずは認知度を高めていく,これは重要であるということを強調しました。日本としては,吉本興業と協力する,ピコ太郎氏にもご協力いただくなど,こうした取り組みも紹介させていただき,認知度を向上するという点についても努力している点,アピールさせていただきました。いずれにせよ,こうした多くの関係者に協力をしていただき,国民運動的な盛り上げをしていくことが重要であると思っています。そして,今回,発表した途上国への支援策をはじめ,我が国の貢献のありようについても,しっかりアピールしていかなければならないと思っています。いずれにせよ,改めてSDG'sの重要性について実感し,日本としても強い決意を持って努力をしなければいけない,こういった思いを新たにする良い機会になったと思います。
【記者】グテーレス事務総長との会談では,北朝鮮問題を巡って協議されたかと思いますけれども,大臣から具体的に事務総長の方にされたご発言を紹介していただけたらと思います。
【岸田外務大臣】私(岸田大臣)の方からは,北朝鮮の脅威が新たな段階になっているということを説明し,そして,今は圧力を強化する時であるというような話をさせていただきました。そして,その中で中国の役割が鍵であると,こうしたことも申し上げて,より厳しい措置を含む新たな安保理決議の早期の採択が必要である,こういったことを述べました。それ以上,詳細についてはやりとりをすることは控えますが,この北朝鮮問題において引き続き事務総長としっかり意思疎通を図り協力していく,こういったことについては確認をすることが出来ました。
【記者】北朝鮮への圧力という意味では,韓国が北朝鮮に対して軍当局者と赤十字の実務者との会談を申し入れておりますけれども,これについての受け止めをお願いします。
【岸田外務大臣】御指摘の点については,承知をしております。ただ,第三国間のやり取りですので,我が国として何かコメントするのは控えたいとは思いますが,いずれにせよ,我が国としては,「対話と圧力」,「行動対行動」の原則の下,引き続き韓国を含む国際社会と緊密に連携しながら,北朝鮮に対して,諸懸案の包括的解決に向けた具体的な行動をとるよう働きかけを続けていきたいと思います。
【記者】G20の際に日米韓首脳会談がありまして,こちらの方では北朝鮮への圧力強化ということで一致しているかと思いますが,そうして点を考えてみますと,今回の韓国の提案は足並みの乱れを示すようなものにならないかという懸念も出るかと思うのですが,その点についてはいかがでしょうか。
【岸田外務大臣】韓国の呼びかけの中身がはっきりしていないこともありますし,また第三国間のやりとりですので,コメントは控えさせていただきますが,先日の日米韓首脳会談においてもその対話と圧力が重要ですが,今は圧力をかける時であるという点については,三国の首脳間で確認をしたと思っています。日韓あるいは日米韓の意思疎通や連携はこれからも大事にしていきたいと思っています。
【記者】SDG'sの具体例を示す「誰一人取り残さない」多様性や包摂性,こういった考え方は(大臣)ご自身が派閥会長を努めていらっしゃる宏池会の派閥理念とも一致すると思うのですが,そのことをどのように思われるのかいうのと,それを国際社会にどのようにアピール出来たと思ってますでしょうか。
【岸田外務大臣】まず,SDG'sの考え方,「誰一人取り残さない」多様性や包摂性を重視するという考え方,これはご指摘の宏池会という政策集団の60年の歴史を振り返りましても,会の有り様ですとか,これまでに打ち出してきた様々な政策,所得倍増論をはじめとする数多くの政策の中にも共通している一つの考え方でないかと思っています。こうした考え方は,宏池会の系譜につながっているものとして,これは誇りに思っていますし,これからも大事にしていきたいと思っています。そして,多様性と包摂性,こうした考え方をしっかりアピール出来たかという質問については,先ほど申し上げたようにアピールする大変重要な機会に今回はなったと思っています。是非,認知度のアップとともに日本がこういった考え方を大切にしているということについては,国際社会に引き続きアピールしていきたいと考えています。
【記者】グテーレスとの会談なんですが,岸田大臣から圧力強化ということでおっしゃった時に,どのような応じられ方をしたのかもう少し詳しく教えてください。
【岸田外務大臣】これは当然のことながら,そうしたやりとりは,この詳細を申し上げることは控えなければなりません。少なくも私が申し上げたことについて今紹介させていただきました。それ以上の詳細を明らかにするのは,こうした外交における会談においては控えなければならないと思っています。