記者会見

岸田外務大臣会見記録

(平成25年6月4日(火曜日)8時45分 於:官邸エントランスホール)

冒頭発言

(1)第5回アフリカ開発会議(TICADV)の成果について

【岸田外務大臣】先週末に開催されましたTICADVですが、過去最大となる4500名以上が参加し、成功裏に終わることができたと感じています。
 私(大臣)自身、会議期間中、サブサハラ・アフリカ初となるモザンビークとの投資協定の署名をはじめ、各国閣僚、国際機関代表と23の会談を実施いたしました。会談した相手からは、アフリカの自助自立を尊重し、現場に密着し人づくりに重きをおいた「日本らしい」支援と日本ならではの会議の円滑な運営に対して、高い評価をいただきました。
 日本は約束を守る国です。日本外交の責任者として、今回のTICADVで打ち出した最大3.2兆円の対アフリカ支援の着実な実施に官民一体となって取り組んでいきます。

(2)武器貿易条約(ATT)の署名について

【岸田外務大臣】3日、ニューヨークの国連本部において、我が国は武器貿易条約(ATT)に署名をいたしました。この条約は、通常兵器の国際貿易を規制する共通の国際的な基準を確立するものであり、我が国が長年にわたりその作成を主張してきたものです。
 同条約の採択に主導的な役割を果たした我が国が今回、同条約にいち早く署名したことは大変有意義です。我が国としては、この分野での国際的取組に引き続き主導的役割を果たしていく考えです。

尖閣諸島

【テレビ東京 山口記者】昨日、自民党の野中元幹事長が訪中されていますけれども、中国の要人に対して、尖閣諸島の帰属をめぐって日中国交正常化の時に棚上げの合意があったというような発言があったのですけれども、これについての率直な受け止めをお願いします。
 
【岸田外務大臣】そういった報道については承知をしております。ただ、個人の立場での発言ですのでコメントは控えさせていただきますが、その上で、我が国の基本的な立場ですが、尖閣諸島は我が国固有の領土であり、国際法的にも、あるいは歴史的にも固有の領土であり、実際有効支配をしております。領土問題というのは存在いたしません。今日まで棚上げ等で合意したという事実は全くありませんし、そもそも棚上げすべき領土問題が存在しないというのが我が国の立場です。
 
【テレビ東京 山口記者】棚上げの事実はないと今おっしゃいましたけれども、野中氏が、田中元総理から直接、合意があったと聞いたという話もされているのですけれども、その経緯も含めて、今後、野中氏に直接話を伺ったり、そういった考えというのはありますでしょうか。
 
【岸田外務大臣 】少なくとも、我が国の外交の記録を見る限り、そういった事実はないと承知をしております。我が国の立場は変わりません。

オスプレイの訓練受け入れ

【琉球新報 問山記者】大阪府知事がオスプレイの訓練を八尾空港で受け入れるというような発言をされているのですが、それに対する受け止めと現在、オスプレイの安全宣言のときに合意された訓練移転の協議をしているかと思うのですが、訓練移転の目途というか、そういったスケジュールみたいなもの、いつ頃沖縄県の訓練が他府県で行われるかというのが、現在わかるのでしたら教えてください。
 
【岸田外務大臣】まず、大阪の橋下市長の提案については、まだ政府としては何も提案を受けてはおりませんので、コメントすることはできませんが、オスプレイの訓練移転については、昨年9月、日米合同委員会におきまして、本土の各地域に訓練移転をするということで合意をしています。その合意に基づいて、移転を進めていかなければならない、そして、そのことによって沖縄の負担軽減につなげていかなければいけない、これは大変重要なことであると思っています。作業についてはその方針でしっかりと進めているところですが、具体的なことについては、今、手元にありません。私(大臣)もその方針でしっかりと作業を進めさせるよう努力していかなければいけないと思っています。

尖閣諸島

【朝日新聞 山岸記者】先ほどの野中さんの棚上げ論に関連してですが、中国の軍の幹部の方もシャングリラ・ダイアロ-グの際に同様の発言、棚上げすべきという発言をされておりまして、事実関係がどうかということはさておきまして、日中関係に緊張感が続いている中で双方の一定の立場にある方から棚上げという言葉が出てくるということについては、関係が好転する兆しというように評価していいのか、それとも、これは間違っているからダメだという話なのか、評価としてはどういうように見ていらっしゃるのでしょうか。
 
【岸田外務大臣】我が国の立場は先ほど申し上げたとおりです。この基本的な立場、考え方を譲歩するなどということは全く考えておりません。しかし、その上で、こうした個別の課題について日中関係全体に影響を及ぼしてはならない、これもまた大事なことだと思っています。戦略的互恵関係の原点に戻って大局的な見地から、こうした大切な二国間関係をいかにコントロールしていくか、このことは大事だと思っております。その際に、やはり対話というのは重要であります。意思疎通を図るためにも、日本側としては対話のドアは絶えずオープンにしていきたいと考えています。
 
 【TBS 井本記者】今回の訪中には、古賀元幹事長も同行されているかと思うのですけれども、古賀さんの方から何かお話を伺ったりとか、どういう状況だったのか聞いたりすることはお考えでしょうか。
 
【岸田外務大臣】訪中後、何もそんな話は聞いておりません。そういった事については、何も話はしておりません。
 
【TBS 井本記者】特に今回御予定もないということでしょうか。
 
【岸田外務大臣】今のところ、具体的な予定はありません。個人的にお会いすることはたびたびあるかとは思いますが、その問題について何か意見交換するとか報告を受けるとかそういったことについては、具体的な予定は今のところにありません。
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