記者会見

林外務大臣会見記録

(令和5年4月21日(金曜日)11時02分 於:本省会見室)

(画像)林大臣会見の様子

冒頭発言

デサンティス米国フロリダ州知事の訪日

【林外務大臣】4月24日から25日まで、ロン・デサンティス米国フロリダ州知事が、外務省賓客として訪日をする予定でございます。
 滞在中、デサンティス州知事は、岸田総理大臣を表敬し、24日には私(林大臣)との間で、対談とワーキング・ディナーを行い、日・フロリダ関係、日米関係の強化、国際情勢等について、意見交換を行う予定でございます。
フロリダ州は、全米の州の中で第4位、全世界の国との比較でも第17位に入る経済規模を有しておりまして、最も急速に成長している経済圏と言えます。また、フロリダ州にとって日本は国別第6位、輸入に限れば国別第2位の貿易相手国であるなど、非常に重要な関係にあり、デサンティス州知事をお迎えできることを嬉しく思っております。
 私(林大臣)からは以上です。

スーダン情勢(邦人退避)

【共同通信 桂田記者】戦闘が続くスーダンからの邦人退避についてお伺いします。退避のための自衛隊輸送機が、ジブチに派遣されると決まりましたが、スーダン国内からの退避ルートの検討状況を教えてください。また、約60人の在留邦人のうち、現時点で退避の意思があるのは、およそ何人で、退避に際して、他国と具体的に、どのように協力していくのか教えてください。

【林外務大臣】在スーダン日本国大使館は、スーダン滞在中の邦人の方々との間で、今後想定される退避を見据えて、種々の確認作業、これを行っておりますが、やり取りの内容については、事柄の性質上、お答えを差し控えたいと思います。
 引き続き、G7を始めとする主要各国とも緊密に連携しつつ、政府として、在留邦人の安全確保、これに全力で対応する考えでございます。

スーダン情勢(ロシアの対応)

【毎日新聞 竹内記者】スーダン情勢の外交的アプローチについてお伺いします。スーダンの軍事政権に対しては、近年、ロシアが金の生産などをめぐって関係を深めてきたと思います。日本政府として、ロシアにどのような対応を期待しますか。また、先日の外相会合の共同声明では、G7として、戦闘を非難し、当事者に敵対行為の即時終了を求めていますが、G7としてロシアに働きかける考えがあるか教えてください。

【林外務大臣】軍事衝突直後の15日、これは現地時間でございますが、ロシア外務省が、停戦に向けた迅速な措置、これを講じることを呼びかける旨声明を発出したものと承知しております。
 我が国は、これまで、G7長野県軽井沢外相会合の機会を含めて、関係国とも連携し、敵対行為の終了を呼びかけております。
 また、邦人の退避を含めて、政府として、在留邦人の安全確保に万全を期すべく、G7を始めとする国際社会と、引き続き、緊密に連携してまいります。

スーダン情勢(邦人の安全確保)

【朝日新聞 長﨑記者】私もスーダン情勢について伺います。現地に約60人の邦人が滞在されていることですが、現状、改めて、その邦人の安全であったりだとか、現地の治安情勢について、大臣、どのように認識されているかというのが1点と、実際に、ジブチからスーダンに自衛隊の輸送機を派遣するための、その現地の治安情勢の条件というか、どういった条件になれば派遣できると考えていらっしゃるか、このあたりを教えてください。

【林外務大臣】4月15日現地時間ですが、首都ハルツームを中心に発生したスーダン国軍と即応支援部隊(RSF)との武力衝突によって、これまで330名以上の死者が出ておるという情報に接しておりますが、これまでのところ、在留邦人約60名についての生命・身体に影響が及んでいるとの情報には接していないところでございます。政府としては、邦人の安全確保のため、全力で必要な支援を行っております。
 現地で、市街戦が行われているため、外出が一切できず、大部分の地域で停電、そして断水が続いております。現地時間20日の18時、これは日本時間の21日の1時になりますが、そこまで、停戦期間中であったわけですが、銃声音が聞こえるなど、引き続き、停戦が守られていない状況と承知しております。
 現在、現地の情勢、流動的でございまして、在留邦人の安全確保の方法については、様々な検討を行っておりますが、その具体的な内容については、事柄の性質上、お答えを差し控えたいと思っております。

G7による対露全面禁輸

【共同通信 桂田記者】対露制裁についてお伺いします。広島サミットに先立って、ウクライナ侵攻を続けるロシアに対して、全面的な、ほぼ全面的な輸出禁止措置を検討しているとの報道がありましたが、検討状況を教えてください。また、日本政府として、今後のロシア制裁の方針を改めて伺えますでしょうか。

【林外務大臣】御指摘の報道は承知しております。
今後の対露制裁に関するG7、また同志国とのやり取りについて、コメントすることは差し控えたいと思います。
 侵略が長期化する中で、一日も早く、ロシアによる侵略を終わらせるために重要なこと、これはG7として、引き続き、一致して厳しい対露制裁、そして強力なウクライナ支援、これを継続していくことであり、先日のG7外相会合でも、その点を確認したところでございます。我が国として関係国と密接に連携しつつ、適切に対応してまいりたいと考えております。

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