記者会見
河野外務大臣臨時会見記録
(平成30年8月13日(月曜日)14時25分 於:キト,エクアドル)
冒頭発言
【河野外務大臣】日本・エクアドル外交関係樹立100周年という節目の年に,日本の外務大臣というか日本の閣僚として,初めてエクアドルを訪問することができました。バレンシア・エクアドル外務大臣と外相会談を行った後に,E/Nの署名式,共同記者会見を行った他,朝はエクアドル・日本友好議員グループとの朝食会,朝からステーキでしたけれども,バレンシア外務大臣との昼食会,それから日本・エクアドル両国の外交関係樹立100周年の記念切手を出していただきまして,それの発表会に出席いたしました。外相会談は両国間の政治・経済あるいは様々な協力関係,人的交流について意見交換を行いました。その後バレンシア外務大臣と昼食会をご一緒させていただきました。モレノ新政権になりまして,非常に開放的な政治・経済改革をされておりますので,それをしっかり日本として支持していきたい旨申し上げ,両国間で良好な貿易関係を築いてこれたこと,またそれをさらに発展させていきたいということを確認をいたしました。
エクアドルの持続可能な発展を目指して,エクアドルのエネルギー構成転換を促すために,約20年振りの融資の実施に向けて引き続き協力していこうということを確認をいたしました。南米は日本の地デジを入れていただいている国が非常に多いわけですけれども,情報通信の分野,地上デジタルテレビ放送分野での官民で協力関係が着実に進行していることを確認をいたしました。
また,エクアドル政府に対して防災機材の供与のため,無償資金協力の交換公文に私(大臣)とバレンシア大臣で署名をいたしました。バレンシア大臣の前任のエスピノサ外務大臣が第73回国連総会の議長に選出されたことにお祝いを申し上げ,エクアドルとは,国連を始め様々国際場裡で協力をしてまいりたいということを申し上げました。その他,ベネズエラや北朝鮮情勢,或いは核軍縮や安保理改革といったことについて意見交換を行うことができました。非常に有意義な会談,昼食会だったと思います。
この後,モレノ大統領への表敬訪問,両国外交関係100周年のレセプション,在留邦人の代表の方々と懇談をしていきたいというふうに思っております。滞在が24時間ないという短い滞在ではありますが,この機会にエクアドルを訪問することができて非常に良かったと思います。もう少し閣僚間の会談というものを今後増やしていきたいというふうに思っております。私からは以上です。
質疑応答
【大臣】空気薄いな,というのがあります。酸素発生器を部屋に置いといてもらったんですが,朝,ちょっと時間があったので試しに吸ってみましたら,だいぶ楽になりましたんで,やっぱり結構きついんだな,というのは改めて実感をいたしました。
【記者】今回,外相会談でもエクアドルとの今後さらなる連携強化で一致したと思うんですけれども,日本にとってエクアドルと関係を強化することの重要性,あるいは意義について,改めてご説明いただけますか。
【大臣】エクアドルは今,パシフィック・アライアンス,太平洋同盟へ加盟をするということを一生懸命やっておりますが,日本としても,この太平洋同盟を通じて,日本と中南米の関係を強化していきたいと思っております。非常に開かれた経済体制を作り上げていこうという中で,日本との経済関係をこれからも密接にしていきたいというふうに思っておりますし,特に中南米に日本の企業の進出というのが盛んになっている,そういう中で,エクアドルという国がこれからも重要なポジションを占めるようになるんではないかと思います。また,バナナですとか,冷凍ブロッコリー,あるいは原油といった重要産品を日本に向けて輸出しておりますし,今後,上質なカカオ豆といったものも,日本向けに増強されてくるのではないかと思いますので,そういう意味で,貿易投資関係,少し重要視していきたいというふうに思っております。
【記者】ちょっと質問が変わるのですが,日本で関心が高まっている北朝鮮の関連なんですが,北朝鮮に日本人男性が拘束されているという情報があるかと思うんですけれども,それについて事実かということと,日本政府としてどのように認識されているかということを,可能であればお答えいただければと思います。
【大臣】事柄の性質上,お答えは差し控えたいと思います。
【記者】政府として,認識しているか,していないかについても,回答を控えるということでしょうか。
【大臣】お答えは差し控えます。