記者会見

河野外務大臣会見記録

(平成29年10月6日(金曜日)10時25分 於:官邸エントランスホール)

アメリカ・トランプ政権

【記者】アメリカのトランプ政権についてお伺いしたいんですけども,ここ数日,メディアからトランプ政権内の亀裂を指摘する声が,また数多く上がっております。ティラソン国務長官辞任の意向というような報道も出ているような状況ですが,大臣,どのように見ていらっしゃるのかと,対北朝鮮問題含め,日本の外交への影響についてどのようにお考えでしょうか。

【河野外務大臣】アメリカの内政に私(大臣)がいちいちコメントをするべきではないと思いますが,少なくともティラソン長官は辞任はしないということをおっしゃって,トランプ大統領も国務長官に全幅の信頼を置いているという話をされたばかりですので,特に日米関係,あるいは北朝鮮等に影響があるとは思っておりません。

衆議院選挙関連

【記者】総選挙についてお伺いしたいんですけども,先ほど希望の党が公約を発表しまして,外交・安全保障に関しては,安保法制をめぐる与野党の不毛な対立から脱却すると,このように書かれております。これまで外交や安全保障政策,一つの争点になるというふうにお話しになっていらっしゃいましたけれども,このような公約が出てきたことについて,どのようにお感じになっていらっしゃいますでしょうか。

【河野外務大臣】9月の終わりまで,安保法制絶対反対・廃案と言われていた人が,親分に言われて賛成に回って,親分の気持ちが変わるとまた反対に戻るのか,どうなのか,あるいは親分が国政に出馬しない,それじゃどなたが旗頭でやられるのか,その方がどうおっしゃるのか,それによってまた賛成,反対が換わるということでは困ると思いますので,そこは非常に諸外国から見て,一夜にして反対の人が賛成になったと言われても,本当にそこに信頼を置いてくださるのかどうか,というのは大きな問題だと思っております。

【記者】大臣からも若干言及ありましたけれども,希望の党は代表が出馬しないという形で,首班候補も見えない中での選挙ということになりますけれども,それについてはどのようにお感じになっていらっしゃいますでしょうか。

【河野外務大臣】万が一,希望の党が過半数を取ったら,それじゃ若狭さんが首班指名されることになるのか,ほかの人になるのか分からないという状況で選挙を戦うというのはいかがなものか,最初から過半数を擁立せず,そういうことはないということなのか,その辺をもう少し国民に対してはっきりしていただくのが親切なのではないかと思います。

【記者】選挙の公示日が,北朝鮮の記念日にも当たるということで,また何らかの挑発がある可能性も指摘されていますが,改めて危機管理を,今後選挙の公示日前後の日程を組まれる上で,どのように考慮されるお考えでしょうか。

【河野外務大臣】政府としては,官房長官,防衛大臣が在京されますし,外務省は副大臣,政務官が常時在京しておりますので,危機管理には問題ないと思っております。

【記者】大臣ご自身の日程にも何か影響はございますか。

【河野外務大臣】そこは何が起きるという判断かという事情もあると思いますが,少なくとも防衛大臣,官房長官,あるいは外務省の副大臣,政務官,危機管理はきちんと日々取れていると思っています。
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