記者会見

事務次官会見記録(平成17年9月)


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事務次官会見記録(平成17年9月26日(月曜日)17時35分~ 於:本省会見室)

サマワ情勢

(問)サマワ情勢ですが、英政府が日本政府に対してサマワからの撤退を打診したという報道があるのですが、この真偽についてはいかがなのでしょうか。

(事務次官)そういう何らかの形で打診があったというのは報道には出ていますが、我々はそういう事実があったとは承知していません。

(問)英国との間では、英軍の配置に関して日本政府との間でいろいろなやりとりがあるのでしょうか。

(事務次官)今年3月でしょうか、オランダ軍の撤退に伴って、どうするかということで、英軍そして豪軍と、去年の秋頃ぐらいからずっと話し合ってきたと思います。そういう流れの中で、どういう具合に英・豪がオペレートするのかというようなことはずっと話し合ってきているわけです。ですが、もうそろそろ引き揚げるとか、そのような話は一切我々は聞いていません。

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在外被爆者の被爆者手帳支給

(問)在外被爆者のことで、被爆者手帳の支給の申請に関して、福岡高裁で判決が出ていますが、それについて外務省としてはどう受け止めていらっしゃいますでしょうか。

(事務次官)判決そのものは、よく読ませていただきたいと思っていますが、在外の被爆者の方にいろいろな手続き面で便宜を図るということで、在外公館を活用していただくというようなこともひとつの案であると思っています。それを今、関係各省と相談しているところです。まだ検討中ということです。

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ガス田に関する日中協議

(問)日中のガス田協議ですが、具体的な日付は決まりましたでしょうか。日本としてはどのような方針で今回の協議に臨まれるお考えでしょうか。

(事務次官)具体的な日付が決まったとはまだ聞いていません。どのような方針で臨むかというのは、資源エネルギー庁とも相談しながら話をするところですが、いろいろな人が、あそこを平和と友好の海にするとか協調の海にするとか、いろいろと発言されていますが、基本的には日中が協力し協調して、あそこで対立的な構図にならないようにするにはどうしたらいいのかということを精力的に話し合っていく必要があるのではないか。しかしどうも事態は着々と一方的に進んでいるような面があり、これはあまり好ましいことではありません。きちんとその辺りは更に話し合っていく必要があると思っています。具体的内容は現在検討中です。

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総理所信表明演説

(問)今日、総理が所信表明演説を行いまして、全体の分量としても非常に短かったのですが、中でも特に外交について非常にさらっとしか触れていないのですが、どのように感じましたでしょうか。

(事務次官)今回は郵政改革ということが大きな争点ですから。もちろん外交はその間も進めていかなくてはいけないということで、重要なポイントは全て総理は触れておられると見ています。

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日朝政府間協議

(問)日朝政府間協議ですが、日程は決まったのでしょうか。

(事務次官)早くやりましょうということでそもそも進んできているわけですが、具体的な日取りというものはまだ設定されていません。調整中です。

(問)場所についても何かまとまったと思うのですが、日本側の考えと言いますか、いろいろなことがあったと思うのですが、方針などは定まったのでしょうか。

(事務次官)日本側の考え方としては、第三国、例えば北京で等という方がいいのかなとは思いますが、これも相手側の都合もありますから、よく話し合って、まず日時を決めてということでしょう。その上で場所も相談しようということです。

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事務次官会見記録(平成17年9月12日(月曜日)18時00分~ 於:本省会見室)

衆議院議員選挙

(問)衆院選ですが、小泉政権継続ということになって、特に中国や韓国のメディアなどでは、総理の靖国神社参拝ということをとって、日本の右傾化ですとか、そういった論調が見られるのですが、こういった受け止めに対してどういう風に対処していったらよいとお考えでしょうか。

(事務次官)今度の衆議院選挙の結果についてはいろいろな考え方や受け止め方があるのであろうと思いますが、役人の一人として、あまりそういう事にコメントするつもりはありませんが、与党連立で300人以上の方が当選されたこと自体が保守化を意味するというような見方はいかがかと思います。国民の選択であると受け止めています。中国、韓国が日本の保守化の表れだと評価しているとは承知していませんが、私自身はそのようには受け止めていません。

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六者会合

(問)明日から六者会合が再開されますが、核廃棄を巡ってまだ関連国間の隔たりがあるようですが、日本政府としてはどのように臨まれるのでしょうか。

(事務次官)核及び核計画を廃棄するということ自体には、六者間で意見の違いはないと思います。問題は、核の平和利用というものを、どのタイミングでどのような形で認めるかということについてはまだ意見の一致はないということで、合意文書を作るには至らなかったということであり、それぞれ持ち帰って、更に検討を続けようということであったと思います。そして一定期間が経ち、今度再開ということですから、それぞれがそれぞれの検討結果を持ち寄り、より建設的な方向で話し合いが行われ、合意が達成されるために日本政府としても努力したいと思っています。

(問)前回もそうでしたが、期間中の日朝交渉ですが、明日から再開される協議で日朝交渉の見通しのようなものはあるのでしょうか。

(事務次官)今のところ、日朝交渉の見通しがついているわけではありません。ただ我々としては、それ以外の場で日朝協議が行われている状況にはありませんので、この六者会合の際に、日朝間で話し合いが行われるということは期待もしていますし、またそれは当然そういったものはあって然るべきであると思っています。現場で実際にそういった会合を、開催中に調整が行われると予測しています。

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国連首脳会合

(問)国連首脳会合ですが、総理が米国に行く方向であると伺っていますが、今回の首脳会合を日本政府はどのように位置づけ、特に安保理改革を目指してきた経緯からいって何を訴えていくのでしょうか。

(事務次官)今回の国連首脳会合は、ご承知のように、2000年のミレニアムサミットのフォローアップの首脳会合であるので、前にあったミレニアムサミットでいろいろなことが提唱され、それらについて国際社会、国連加盟国がどのように対応してきたかをレビューする場でもあると思います。かつまた将来に向けてどういう方向に進むのかを方向づける意味も持っていると思います。私どもは、安保理改革を含め開発、人権その他諸々の国連の取り組む大きな課題について、少しでも進展があり、更にはこれからの方向性について今回の首脳会合で合意されることを期待しているわけです。191カ国あるわけですから、これを一本の案にまとめるのは大変な作業であり、決して楽観はすべきではないと思いますが、170カ国近くの首脳が集まるようですから、各国の英知が発揮されてそういった方向性が打ち出されることを期待しています。

(問)総理は二国間の会談は特に予定されていないのですか。

(事務次官)まだ総理は最終的に出席されることを決めていませんし、この点についてはこれから考えることだと思いますが、時間的にそもそも相当制約があると承知しています。

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事務次官会見記録 (平成17年9月5日(月曜日)17時04分~ 於:本省会見室)

インドネシアでの航空機墜落事故/シドニーにおけるバス事故

(問)インドネシアの飛行機についてと、シドニーでのバスの事故、邦人が含まれているかどうかという情報はあるのでしょうか。

(事務次官)今はまだ情報収集中で、確認されているわけではありません。インドネシアの方では、お母さんが日本人、お父さんがインドネシア人のお子さんが含まれているのではないかという話がありますが、確認はされていません。

(問)そのお子さんの国籍は。

(事務次官)わかりません。

(問)シドニーの方は。

(事務次官)特に聞いていません。

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ハリケーン『カトリーナ』による被害への支援

(問)ハリケーンの支援の話ですが、支援額が今のところ50万ドルで、各国に比べると少ない印象があるのですが、これはこのままのおつもりなのでしょうか。それとも追加支援とかを考えているのでしょうか。

(事務次官)このハリケーンでは、相当な被害があり、また現に広がっているような印象は持っていますが、あの時点での判断として、あのような支援を行うようにしたわけで、別に、それ以上はしませんということを意図しているわけではありません。米国政府ともよく話をし、基本的には米国側の要請に応えて、できる限りのことはしていかなくてはいけないと思っています。それは何も資金援助だけではなく、物資による支援もあるでしょうし、また、人の面でも協力できることがあれば、これは一所懸命していかなくてはいけないと思っています。

(問)今のところは、国際緊急援助隊への派遣の要請というのはないのでしょうか。

(事務次官)今のところ、具体的な形ではありません。

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