記者会見

報道官会見記録(平成20年9月)


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報道官会見記録(平成20年9月30日(火曜日)17時00分~ 於:本省記者会見室)

日中青少年友好交流年「日中青少年歌合戦」出演者及び参加者の募集について

(報道官)日中青少年友好交流年の閉幕式として、11月12日(水曜日)に「日中青少年歌合戦」及び「日中青少年友好交流年閉幕レセプション」を実施致します。日中両国の青少年代表が出演し、日本側が中国の歌を、中国側は日本の歌を歌うという趣向です。歌合戦の出演者として、日本人出演者10組、中国人出演者2組及び本閉幕式に出席する日本の参加者を一般より公募するということになります。11月12日に実施する閉幕式は、本交流年のフィナーレとして、日中両国の青少年が共に参加し、共に楽しめる催しとする考えであります。開幕式については、本年の5月8日胡錦濤国家主席が訪日された際に早稲田大学で記念講演をされましたが、その後早稲田大学で日本側の開幕式を行った経緯があります。報道が多くされたのでご記憶の方が多いと思いますが、胡錦濤国家主席と福田総理が開幕式に参加されて、福田総理は胡錦濤国家主席と福原愛さんの卓球を観戦され、そういう形で交流年の開幕が行われたということがあります。日中交流年について、私から一言申し上げますと、日中関係のいわゆる脆弱な部分というものは、双方の国民の間の相手国の国民に対する感情、気持ちであると、かかる部分があると依然言われています。そういう意味で青少年交流をさらに深めることで、そこから若い人を通じた相互理解が深まり、相互理解から相互の信頼関係が深まり、それが最終的には日中両国の友好関係強化につながっていくということかと思います。かかる意味でも今年は日中友好年ということで、日中平和友好条約締結30周年の年でもありますが、非常に意義深い日中交流年であったということになるという点について補足で付け加えさせて頂きます。

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報道官会見記録(平成20年9月24日(水曜日)17時01分~ 於:本省記者会見室)

シコルスキ・ポーランド外務大臣及び令夫人の来日

(報道官)ラドスワフ・シコルスキ・ポーランド外務大臣及び令夫人は、10月1日から5日までの日程で、外務省賓客として来日します。滞在中は、外相会談を行い、二国間関係及び国際情勢につき意見交換を行う予定です。また、滞在中、日本国際問題研究所主催のフォーラムでの講演等が行われる予定です。

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ASEM気候変動に対する適応セミナー

(報道官)10月2日(木曜日)及び3日(金曜日)の両日、「ASEM気候変動に対する適応セミナー」を東京にて開催します。このセミナーには、アジア欧州会合(ASEM)メンバーの政府関係者及び専門家等が出席して、気候変動のもたらす悪影響への適応に関し、水資源、保険、農業、防災、生物多様性の5分野に着目して議論を行う予定です。本セミナーは、国際社会が一致して対処しなければならない課題である気候変動の悪影響への適応問題について、ASEMのメンバーの間で科学的知見と経験の共有を促進して、各国の対処能力の向上を図ることを目的とするものです。本セミナーの結果は、10月末に北京で開催されることになっているASEM第7回首脳会合(ASEM7)に報告される予定です。ちなみに、日本政府を代表して、杉山地球規模課題審議官が議長を務めます。ASEMのメンバー国ですが、ASEANの10カ国、日中韓の3カ国、そしてインド、パキスタン、モンゴルの3カ国を併せて、アジア側から16カ国が参加します。欧州側は、EUの加盟国27カ国、そしてASEAN事務局と欧州委員会が参加するということです。

(問)国連総会への新総理、外務大臣の出席ですが、現時点で分かっている現地での予定等ありましたら、お聞かせください。

(報道官)今、日程の詳細については、詰めているところですので、もうしばらくお待ち頂きたいと思います。方向としては総理の滞在は宿泊なしで、ニューヨーク滞在は25日の1日のみの予定です。また、大臣は総理が帰国された後も、ニューヨークに残って仕事をされるということです。26日丸一日と27日の午前中くらいも使って新しい外務大臣として、貴重なニューヨークの国連総会の場を使って二国間会談も含めて外交活動を行うということで調整中です。

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報道官会見記録(平成20年9月17日(水曜日)17時01分~ 於:本省記者会見室)

最近のボリビア情勢

(報道官)外務報道官談話を一件発表します。最近のボリビア情報について、1.我が国は、ボリビアにおいて政府派と反政府派の間で衝突が激化し、多数の死傷者が出ていることに対し、強い懸念を表明する、2.我が国は、ボリビアの全ての当事者に対し、暴力的行為に訴えることなく、民主主義に則り問題の解決を図るよう求めるとともに、対話を通じた事態の収拾及び民主プロセスの維持を強く期待する、3.我が国は、引き続き重大な関心をもって事態を注視していく。以上です。

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中国製粉ミルク事件

(問)中国の粉ミルクの問題で被害がさらに広がっているようですが、外務報道官のお考えを教えて下さい。まだギョウザ問題が最終的な結論が出ないまま日本で解決しないまま、このような問題が起きた場合、日本国民の中国食品に対する評価がどのようになるとお考えですか。

(報道官)本17日午前、在中国日本大使館を通じて中国政府に照会をしました。それに対して中国側からは、山鹿集団を始め中国政府が公表した22社が製造した粉ミルクを含む全ての製品は日本には一切輸出されていないことを確認したという回答を得ました。それから、この問題について、先程の官房長官会見でもご質問が出たと思いますが、この問題に対する水際での対応ということについては、官房長官の方からお答えになった通りだと思いますが、中国側の方からは一切輸出実績はないという回答が得られている訳です。日本側においては、食品衛生法で輸入業者に輸入の都度届け出を義務付けているということで、昨年の1月以降、問題になっている22社の乳製品の輸入実績はないと承知しています。この問題については、中国政府の方で、しっかりとフォローされているということで、日本に向けた輸出はないことは確認されています。ギョウザについては、現在も引き続き捜査中という段階です。なお、今日、中国側が中間報告をまとめて日本側に伝えてきたという報道がありましたが、そのような事実はありません。いずれにしても、今も中国側で捜査中の段階であり、予断をすることは避けたいと思いますが、一刻も早い真相究明のために日中両国政府が引き続き、捜査と協力をさらに強化させていくということで一致しています。我々としても本件の解決に向けて全力を尽くしていくという方針に変わりはありません。

(問)外務報道官ご自身は、こういう事件に対してどのようにお考えですか。

(報道官)私が個人的なコメントをこの場で申し上げるという話ではないと思いますが、食の安全ということでは、日本で冷凍ギョウザの被害者が発生したり、あるいは今回粉ミルクの関係で中国で被害者が出るという事案が発生しているわけですが、今のような事態を受けて更に政府として、中国政府であれ日本政府であれ、監督責任のある当局が、こういう問題が再発しないように最善を尽くして、とるべき措置を講じていくということが、とりわけ大事なのではないかと思います。

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北方領土問題

(問)元ロシアの高官が、1997年のクラスノ首脳会談でエリツィン大統領の方から当時の橋本首相に平和条約を結んで今日領土問題を解決しようという提案があったということを証言されているのですが、それに対する外務省の受けとめ事実関係、認識についてお聞かせ下さい。

(報道官)今ご質問にあった報道については承知しています。まず第一に、北方領土問題は現在も交渉中の案件です。従って、日露間の交渉のこれまでの経緯を含めて具体的なやりとりについて、明らかにすることは差し控えたいと思いますが、エリツィン大統領は、当時の橋本総理に対して、今ご指摘があったような提案をした事実はありません。なお、平和条約交渉については、最近の動きとして7月8日に北海道洞爺湖サミットの際の日露首脳会談で、福田総理とメドヴェージェフ露大統領との間で、共通の認識として以下のような確認が成されています。すなわち、戦略的に重要な隣国である日露両国間に平和条約が存在しないことは、幅広い分野における日露関係の進展の支障になっているということ、日露双方とも両国関係を完全に正常化するため、この問題を棚上げすることなく、出来るだけ早期に解決することを強く望んでいるということ。これが、最新の両国首脳の確認事項ということです。これを踏まえて一層努力していくということです。

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国籍不明潜水艦確認事案

(問)国籍不明の潜水艦が高知沖に領海侵犯した事案に関連して中国側から抗議が外交ルートを通じて抗議があったという報道がありましたが、それについての事実関係についてお教え下さい。

(報道官)中国側より在中国日本大使館に対し、当該潜水艦は中国のものではないにも関わらず中国のものであるかのような報道がなされていることにつき、遺憾の意が表明されたという経緯、事実があります。他方、本件に関する日本政府の対外説明に対して、中国政府から抗議があったという事実はありません。

(問)具体的にいつでしょうか。

(報道官)(9月)15日のことです。

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報道官会見記録(平成20年9月16日(火曜日)17時11分~ 於:本省会見室)

国連安保理改革

(問)国連の安保理改革に関して、来年の2月末までに総会非公式本会議において政府間交渉が始まることが決定されたのですが、日本政府としての戦略はどうお考えでしょうか。

(報道官)ニューヨークの国連において第62回国連総会本会議が開催されていますが、現地時間の15日、安保理改革に関して来年の2月末までに総会非公式本会議において政府間交渉を開始することが決定されました。日本政府としては、国際社会にとって喫緊の課題である安保理改革に関して、この決定が行われたことを歓迎しています。今後、我が国としては、常任・非常任双方の議席の拡大を通じた安保理改革の早期の実現及び我が国の常任理事国入りを目指す方針に基づいて、積極的に政府間交渉に参加していく方針です。

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報道官会見記録(平成20年9月10日(水曜日)17時05分~ 於:本省記者会見室)

ハイチ共和国におけるハリケーン・ハンナ及びアイク被害に対する緊急援助について

(報道官)日本政府は本日10日、ハリケーン・ハンナ及びアイクによる被害を受けたハイチ共和国に対し、約2,200万円相当の緊急援助物資、具体的にはプラスチックシート、浄水器、ポリタンク、テント、毛布等ですが、それを供与することを決定しました。ハイチでは、9月1日から2日にハリケーン・ハンナ、そして7日にハリケーン・アイクが北部海上を通過したことで、大変大きな被害を受けました。今ハイチ共和国では、その復旧・復興に取り組んでいるのですが、日本を含む国際社会に対し緊急援助の要請があり、それを踏まえて今回の援助の決定をしました。

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伊藤外務副大臣の英国出張について

(報道官)伊藤外務副大臣は、9月15日(月曜日)から18日(木曜日)まで英国を訪問します。16日(火曜日)にロンドン英国外務省において開催される日英外交関係開設150周年記念レセプションに出席し、スピーチを行う予定です。また、この機会にマロック・ブラウン英外務・英連邦閣外大臣と会談を行い、2国間関係、地域情勢について意見交換を行う予定です。それから、昨日申し上げたことと関係するのですが、レセプションの場においては、日本から持ち込まれた日本産のフルーツ、お茶といった日本の誇るべき食材も披露して、このレセプションを盛り上げるということです。

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北朝鮮問題

(問)北朝鮮の金正日総書記について、色々な報道が出ていますが、韓国政府は対策会議のようなものを開いたようですが、外務省として、もしくは日本政府として、どういう対応をとられますか。

(報道官)事実関係として申し上げれば、昨日北朝鮮で行われた建国60周年記念式典の閲兵式に、金正日国防委員長が姿を見せなかったということです。それまでの最近の10回の閲兵式には、金正日国防委員長は、必ず出席をしていたことに鑑みれば、極めて異例なことであったということは言えると思います。
 一方、その上で色々な報道が行われている訳ですが、政府として金正日国防委員長の健康状態についても強い関心を持って、関係する各種情報の収集、分析を鋭意行ってきております。今回の欠席の背景については、コメントを差し控えたいと思います。また健康状態ということについても、その詳細についてどのような情報収集をしているのかということについて述べることは、事柄の性質上差し控えたいと思います。

(問)特段、体制を組むということはしないのですか。

(報道官)今、申し上げたことに尽きます。強い関心を持って、政府として鋭意関連情報の収集を行っています。日本政府として、関係各国と情報、意見交換を行って、しっかりこの問題をフォローしていくことが大切だと思っています。

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報道官会見記録(平成20年9月9日(火曜日)17時01分~ 於:本省記者会見室)

「WASHOKU-Try Japan's Good Food」事業

(報道官)「WASHOKU-Try Japan's Good Food」は英語名ですが、敢えて訳せば「和食-日本が誇るべき食材をお試し下さい」という様なキャッチフレーズで、全世界の我が国の在外公館を中心にして、この日本の誇るべき食材をPRしていくという事業を平成18年度から、外務省と農林水産省と共同で実施してきています。今回、新たに香港総領事館、英国大使館、ロシア大使館、カナダ大使館の4公館で実施することになりました。この外務省と農林水産省の共同事業ですが、平成18年の10月に創設されて、在外公館などの場で現地の色々な要人やオピニオンリーダーの方を対象に、日本からの高品質な食材を用いた日本食の提供を行ってきています。これで何を我々が目指しているかということですが、第一に海外における日本食文化の普及というのが目的です。日本食文化の普及という場合に何かと申しますと、恐らく3つくらいの要素があって、一つは、まずおいしいということ、美味であるということ、それから2つ目は日本の食材が誇るべき大きな要素は健康に非常に良い、つまり健康食品であるということ、それから3つ目として、これもまた誇るべきことですが、食材の新鮮さは当然として、いわゆる美しさ、日本料理の美しさといったことを含めて、トータルに日本の誇るべき食文化を世界に広げていくということが大きな一つの柱です。もう一つは提供する食材を使って、日本の高品質の農林水産物、色々なものがありますけれども、こういった食材、食品の輸出振興に寄与するということも念頭において推進しているということです。

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報道官会見記録(平成20年9月3日(水曜日)17時01分~ 於:本省記者会見室)

北朝鮮問題

(問)米国の報道で、北朝鮮が寧辺(ヨンビョン)の核施設で現状回復の作業を始めたという報道があるのですが、それについてそういったことが日本側に伝えられているか、あるいはそれが事実かどうかも含め、何か情報があったら教えて下さい。

(報道官)北朝鮮が寧辺の核施設の現状回復作業を進めているという報道については、私達も承知しています。そして、関係国とは緊密に情報交換を行ってきていますが、その内容については差し控えさせて頂きます。いずれにしても、7月の六者会合の代表者会合で確認されたとおり、北朝鮮が寧辺の核施設の無能力化作業を10月末までに完了するために取り組むということを日本政府としても強く期待してます。つまり、北朝鮮が無能力化作業を再開して、それを10月末までに完了することを期待しているということです。それが、日本政府の立場であり、また六者会合のメンバーも同じ立場だと思います。

(問)北朝鮮からそういう連絡があったということでしょうか。

(報道官)我々としては、報道で承知しているということを申し上げました。そして、関係国と緊密に情報交換を行っているということです。

(問)先程の官房長官会見では、政府にそのような情報は届いていないということでしたが、それは緊密に連携をとった結果、現状回復をしているという情報が届いていないということなのでしょうか。

(報道官)今私が申し上げられることは、報道は承知しているということと関係国と緊密に連携をとっているということです。ですから、色々な情報交換を行っており、その内容については、お答えを差し控えさせて頂きたいと思います。

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報道官会見記録(平成20年9月2日(火曜日)17時01分~ 於:本省記者会見室)

日中韓首脳会談

(問)日中韓首脳会談ですが、今朝、高村大臣が日程が延期される可能性があると言及していたのですが、その後調整はどうなったのか教えて頂けますでしょうか。

(報道官)朝からそれ程時間が経っていませんので、新しい展開はありません。新たな展開を受けて、国内においては政治日程との関係をよく考慮しながら、また、中国、韓国間においては先方の都合を考えながら、調整を行っているということでご理解下さい。

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国連総会への出席

(問)自民党総裁選が22日に行われますが、国連総会に与える影響についてはどうお考えですか。

(報道官)今朝、官房長官が同じ質問に対応していたのと基本的に同様に考えています。仮に、新総理が誕生しておられるということであれば、その時点での色々な状況が可能性としてあるのですが、一般的には、新総理に国連総会に出席して頂くのが望ましいと考えています。他方で、個々の外交日程については、政治日程も踏まえながら個別に対応していきたいと思います。

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